2013年2月23日 (土) 掲載

◎青森商業高校開発の「青商かまぼこ」を大門バルで販売

 函館駅前地区飲食店の飲み歩きを楽しむイベント「大門バル」(はこだてティーエムオー、大門ハイカラクラブ主催)が22日、函館市松風町の屋台村・大門横丁を中心に行われた。今回は、青森商業高校が開発した「青商かまぼこ」の販売ブースも登場。生徒は自慢の商品を積極的に売り込んでいた。

 青商かまぼこは、青森商と函館大学、函館商業高校との高大連携事業の中で誕生。青函の特産物を使用したコラボ商品を目指し、青森商生徒が2011年から開発してきた。函館では昨年2月の大門バルに初めて出店し、今回が2度目の販売となる。

 昨年は「ほたてバターしょう油味」「ガゴメ昆布イカ味」「ジャガ鮭味」の3種類だったが、市場でのアンケート調査などを参考に今年は「キミマヨ味」「キミ昆布味」「チーズベーコン味」が新たに加わり全6種にパワーアップ。

 この日は販売担当として3年生4人が来函。その中の小山内方人君は「少しでもたくさん売れるように、大きな声を出してアピールしたい」と話していたが、実際に来客に試食を勧めるなど、積極的な動きを見せていた。

 青森からはこのほかにも「もつ煮」と「しょうが味噌おでん」の店舗も大門バルに参加。青森商工会議所商工業振興課の佐藤誠課長は「高校生の頑張りに負けないように、青森の様々なグルメを積極的に函館に紹介していきたい」と話していた。(小川俊之)



◎石黒商店のタマフクラ甘納豆が「北のハイグレード食品」に

 魅力ある道産の加工食品を選定する道の本年度「北のハイグレード食品」に、函館市昭和2の甘納豆販売店「石黒商店」(石黒孝一社長)のタマフクラ大豆甘納豆「たま福来(ふくら)」が道南で唯一選ばれた。道内全体では、10品が選ばれた。今後、道内外の食品関連事業者と連携して展示商談会で取り扱われるほか、JR北海道と東京・有楽町のアンテナショップでも販売される。

 ハイグレード食品は地域の逸品を道内外に売り込もうと2010年度からスタート。今年は32品の応募があり、百貨店バイヤーやシェフらでつくる「北海道食のサポーター」が味や価格、製法などを審査し、決定した。

 たま福来は、超大粒大豆「タマフクラ」を原料に11年に開発した甘納豆で、栗のようなホクホクとした食感、甘さを抑えた豆本来の風味が特徴。すべて手作業で、粒の大きさや風味、色合いを生かすために通常の製法よりも倍の6日間かけて製造している。1袋(100グラム)300円で販売している。

 18日、札幌で発表セレモニーが行われ、認定証を受け取った。石黒社長は「20年以上甘納豆一筋で続けてきたご褒美。豆のおいしさを知ってもらうきっかけになれば」と話している。(鈴木 潤)



◎極東大でロシアの伝統行事

 冬の終わりを告げるロシアの祭り「マースレニッツァ」が22日、ロシア極東大函館校の駐車場で開かれた。学生や教員が参加し、冬の象徴とされるわら人形「モレーナ」を燃やして、春の到来を祝った。

 同大の毎年恒例行事。ロシアの文化、風習を学ぶ一貫として開いている。会場では学生や教員による寸劇が披露され、ロシアの民謡を歌ったり、雪合戦をしたり。春を象徴する「太陽」が登場し、最後はモレ—ナに貼り付けられた「冬」に「糸」を書き加え「終」にし、火をつけて冬の終焉(しゅうえん)を迎えた。

 その後はロシア料理のブリヌィ、ペリメニ、サラダなどを食べ、全学年でかるた大会を楽しんだ。

 同大4年の星出愛子さんは「函館と関わりの深いロシアの伝統行事に参加できて感慨深い。心が温まった」と話していた。(平尾美陽子)


◎中心市街地活性化フォラームで国交省・松井氏講演

 函館市中心市街地活性化協議会(会長・永井英夫函館商工会議所副会頭)は22日、函館市内のホテルで「中心市街地活性化フォラーム」を開いた。函館市が国からの認定を目指している「市中心市街地活性化基本計画」について意見を交わし、今後のまちづくりの在り方を探った。

 関係者をはじめ、市民約130人が参加。函館市出身で国土交通省の松井直人大臣官房技術審議官が講演した。

 松井氏は函館を含む地方都市の現状について「自動車依存症」に陥っていると指摘。「函館には市電とバスの公共交通があり、現在数%しかない分担率を30〜40%に上げることで高密度なコンパクトシティーが実現する」と強調した。また、「投資を呼び込む魅力的な場所づくり、人が集まる仕組みを作ることができるかがポイントだ」とした。

 最後に「時代とともにまちの重心(繁華街)は郊外に移動しているが、中心市街地はまちの心臓であり、駅前のゾーンはまちの魂であることに変わりはない。中心市街地が元気になることで函館は復活する」とエールを送った。

 パネルディスカッションには松井氏のほか、駅前と本町・五稜郭地区の代表としてはこだてティーエムオーの渡辺良三社長と新都心五稜郭協議会の小笠原勇人会長がそれぞれの地区の活性化への思いを語った。(松宮一郎)