2013年2月8日 (金) 掲載

◎名札付きのゴッコ販売、中島廉売の紺地鮮魚店

 函館市中島町の中島廉売にある鮮魚店「紺地鮮魚」(紺地慶一代表)が、有名人の「名札」を付けたゴッコ(ホテイウオ)を販売し、買い物客の人気を集めている。

 雄雌を区別しやすいよう10年ほど前に始めた。丸々と太った体の上に貼り付けられる有名人は店員が決めるが、「誰にするか特に決まってなく、その日の気分で毎日ころころ変わる」(同店)という。

 7日は女優の安達祐実さん、真矢みきさん、俳優の生田斗真さんの札が貼られた。歌手の近藤真彦さん、昨年末に政界を引退した鳩山由紀夫元首相も登場。見た目と名前のギャップが、笑いを誘っている。

 「お客さんとのコミュニケーションづくりにも一役買っている」と同店。ゴッコは2月末までが食べごろ。販売価格は漁獲量によって変動するが、現在は1キロ当たり雄300円、雌400円。また、同店向かいの姉妹店では180円でゴッコ汁を提供している。(長内 健)



◎駅にひな人形 春演出

 JR函館駅に7日、ひな人形の檀飾りがお目見えした。コンコースはきらびやかな雰囲気に包まれ、駅利用者らは記念撮影をするなどして、ひと足早く春の雰囲気を楽しんでいる。

 同駅にひな人形を飾るのは今回が初めて。JR北海道函館支社の社員の家に長く眠っていたものを利用した。コンコースには同日午前まで受験生のための「ジャンボ絵馬」を設置、入れ替わりの展示となった。

 鳴海正駅長は「北海道新幹線開業はもうすぐ。函館を訪れた人に喜んでもらえるように、今後もさまざまな場面でもてなしの気持ちを伝えていきたい」と話していた。

 また、この日は鳴海駅長らがジャンボ絵馬を函館八幡宮に奉納。設置した1カ月の間に、約2200人が合格や健康、家内安全などの願いごとを書き込んだ。(松宮一郎)



◎新幹線木古内駅、地元の要望反映

 【木古内】鉄道・運輸機構北海道新幹線建設局(札幌)は7日、2015年度に開業する北海道新幹線の木古内、新函館(仮称)両駅舎の設計を木古内町と渡島総合振興局に初めて説明した。木古内駅は町側から要望があったエスカレーターの設置や地元木材の利用などを取り入れた。8日には北斗市に対して新函館駅の説明を行う。両駅は4月にも着工、15年6月の完成予定。

 町は木古内駅舎の建設に当たり、バリアフリー化や豪雪地域に配慮した構造、2階にホームがあるためエスカレーターの設置を建設主体の同機構に要望。ほかに道南スギの活用やホーム上屋の全面設置、閉校した旧木古内高生徒が駅舎デザインに関わったことから、生徒らの名前を記した記念プレートを駅舎に付けることなども求めてきた。

 この日は同機構の中曽誠・建設局次長らが町役場を訪れ、大森伊佐緒町長らに模型を使うなどして設計内容を説明した。町によると、駅舎の窓枠や天井部に地域材を使うことやエスカレーターの設置、天候に左右されずに乗降ができるようホームにフル規格となる車両10両分(約250メートル)の上屋を掛けるなどの説明を受けたといい、要望のほとんどが反映される形となった。

 大森町長は「(在来線の)木古内駅も大きいと思っていたが、それよりも大きく驚いた。新幹線駅舎が町のシンボルになる」とし、要望が反映されたことを喜んだ。また、「駅舎の2階からは木古内の眺望が見渡せるようになる。完成が待ち遠しい」と期待を込めた。

 同振興局も「地域材の活用を中心に、地元の要望が反映された」とし、建設に向けて期待を寄せた。中曽次長は「大変好意的な意見をいただいた」と話した。(小杉貴洋、山崎大和)


◎今が正念場「大間原発反対」、加藤登紀子さん招きフォーラム

 大間原発(青森県大間町)を止める市民実行委(高橋泰助代表)は7日夜、市民会館小ホールでフォーラム「どうする大間原発?プルトニウムと暮らせる?」を開いた。メーンゲストの歌手加藤登紀子さんがトークとミニライブを披露し、約400人が建設反対への思いを新たにした。

 全3部構成。反原発の活動を続けてきた加藤さんは3部に登場、「六ヶ所(再処理工場)が稼働していないと、大間建設の根拠がなくなる」と核燃料サイクルを批判。今が大間を止める正念場だとして「本当に頑張りましょう」と呼び掛けた。

 被災地へのメッセージを込めて「百万本のバラ」「今どこにいますか」「神隠しされた街」の3曲を弾き語りで歌った。自作の詩「スマイル・レボリューション」も朗読し、社会の仕組みを転換する大切さを説いた。

 第1部は詩人アーサー・ビナードさんがゲストトーク、大間が電気ではなく、プルトニウムを消費するために必要だと説明した。

 第2部では、道教大函館校の田中邦明教授をコーディネーターに、横川由紀さん(自立の風かんばす)、梶原健司さん(梶原昆布店)、山田あゆみさん(山田農場)、韮塚凌平さん(函館ラ・サール高)が同原発問題と暮らしをテーマに討論。山田さんは「広大な土地が汚染されれば、放牧やチーズ作りができなくなる」と話した。韮塚さんは「エネルギーシフトの実現を」と訴えた。(山崎大和)


◎北方領土の日に返還訴え

 北方領土の日の7日、北方領土復帰期成同盟渡島地方支部(村上幸輝支部長)は函館市美原のイトーヨーカドー函館店前で、署名活動をした。返還運動の理解と協力を呼び掛け、約400筆を集めた。

 北方領土の日は、日魯通好条約調印で択捉島以南が日本領土と確定された1855年2月7日を記念し、1981年1月、政府が閣議決定。道内では1月21日〜2月20日を北方領土の日特別啓発期間と定めて返還運動が展開されている。

 同支部の署名活動では、店の入り口前にのぼりを立て、署名用のスペースを用意した。小雪がちらつく中、役員や協力員10人余りが声を張り上げて協力を要請。買い物客が足を止め、応じていた。

 村上支部長は「多くの人に活動を見てもらうことが大事。少しずつ関心が高まっているので、国民一人一人の思いが日本全体の声になるよう啓発していきたい」と話した。

 集まった署名は全国の分と合わせ、衆参両院に提出される予定。

 署名活動は9日にもはこだて冬フェスティバル五稜郭公園会場でも行う。関連行事として同店で17日まで啓発写真パネル展を開催している。(鈴木 潤)