2013年3月13日 (水) 掲載

◎「スパ・ヴィサージュ」が全国エステグランプリ出場へ

 函館市湯川町1のエステティックサロン「スパ・ヴィサージュ」(ホテル平成館しおさい亭4階、神崎光枝社長)が、第3回エステティックグランプリ(社団法人エステティックグランプリ主催)のグランプリファイナル進出を果たした。参加549店中3店しか選ばれない狭き門を突破する快挙で、4月に横浜市で行われる最終決戦で全国の頂点に挑む。

 同グランプリは顧客の満足度の高さを3度の覆面モニターで調査し、総合的に評価の高い20サロンがセミファイナルに進出する。スパ・ヴィサージュはモニター調査の時点で北海道内1位、全国7位の高順位でセミファイナルに進出。さらに作文とビデオによるプレゼンテーション審査で見事に上位3サロンに選出された。

 同店は2004年に神崎社長がオープンさせた。温泉とエステを組み合わせた独自のメニューなどで、観光客と地元客の双方に人気を集めている。  同グランプリには今回が初めてのエントリー。神崎代表は「自分たちの接遇が全国レベルに通用するかを確かめたかった。まさかファイナルに残るとは思っていなかったが、高い評価を受けたことは、スタッフの自信になった」と話す。

 ファイナルではサロンの取り組みを5000人の前でプレゼンテーションし、観客の投票により順位が決まる。また、フェイシャル技術部門として、上位20サロンの代表が争う個人戦も同時に行われ、同店からは斉藤こずえさん(31)が出場。斉藤さんは「これまでの経験を生かして精いっぱい頑張りたい」と意欲を見せている。

 グランプリファイナルは4月22、23両日、パシフィコ横浜で行われる。(小川俊之)



◎海抜表示板の設置開始

 函館市は12日、東日本大震災の津波被害を踏まえ、市道での海抜表示板の設置を始めた。日本語のほか4カ国の言語を取り入れており、外国人観光客に対しても周知を図った。

 国道や道道で海抜表示の設置が進んでいることに合わせた措置。表示板は国道のデザインをベースにしており、縦40a、横33aの大きさ。青色の反射シートを使って夜間でも視認できるように配慮したほか、英語、ロシア語、韓国語と中国語(繁体字、簡体字)を取り入れている。

 12日は市役所横の電柱で、地盤から1・8bの高さに「海抜3b」の表示板を取り付けた。今月中に120カ所取り付け、震災で浸水したベイエリアや湯の川などの海沿いから設置していく方針。新年度は230カ所に取り付ける。

 市の武田忠夫総務部参事は「自分のいる場所がどのくらいの高さかを踏まえ、安全に避難してほしい。津波対策にはこれからも、複合的な手法を考えていきたい」と話している。(千葉卓陽)



◎昨年の珍味加工品販売高509億円

 函館特産食品工業協同組合(石尾清広理事長)の2012年(1〜12月)の珍味加工品販売高が、509億6109万円と2年連続500億円に達した。東日本大震災の影響による代替受注が一段落し、前年比0・8%減。主力のイカ製品が原料高などから減少した半面、生産維持や雇用確保を図るためイカ以外の製品が伸びた。

 組合員57社のうち、前年より1社多い49社分をまとめた。イカ製品と、タラ・タコ・その他製品を合わせた全体の出荷量は同8・8%減の4万1493d。販売高は1991年の約520億円、92年の約518億円、11年の約513億円に次ぐ過去4番目の多さとなった。

 内訳は、イカ製品が同15・1%減の2万6184d、同5・5%減の307億6354万円。このうち、前年好調だった塩辛が被災した東北の業者の生産再開もあり、同16・2%減の9545d、同14%減の57億251万円と大幅減。また、イカを主としたその他生鮮珍味(イカ飯など)が同35・1%減の1975d、同33・4%減の18億4209万円。

 一方、タラ・タコ・その他製品は同4・5%増の1万5308d、同7・5%増の201億9754万円。昨季のイカ漁獲量減少に伴う原料高のため、採算が取れるイカ以外の製品へ生産をシフトさせたのが要因だ。

 製品平均単価は、1`当たり1228円と前年を99円上回った。ただ、同組合は「原料高を製品価格に転嫁するのが難しい状況が続いている」としている。(山崎大和)


◎消費増税控え駆け込み需要取り込め、建材メーカーが新製品紹介

 テーオー小笠原木材事業部函館支店(函館市港町3)は12日、西桔梗町の流通ホールで最新の住宅設備を紹介する「春の展示即売会」を開いた。来年の消費増税を控え、住宅の新築を検討する市民が増加。出展した建材メーカーなどは駆け込み需要を取り込もうと売り込みに躍起だ。各業者とも「秋口までが勝負」と意気込んでいる。

 同社では毎年、住宅の建設工事が本格化するこの時期に新築、リフォームを検討している市民や工務店向けに展示会を開いている。住宅設備・建築資材メーカー30社が参加した。

 出展業者は製品の見本やパンフレットを並べ、来場者にアピール。総合建材メーカーのLIXIL(リクシル)北海道支社道南支店は、三層ガラスの窓やキッチンを展示した。キッチンはエコ志向を反映した設計が特徴。坂口雄彦支店長は「増税前に需要は増えていくので、製品を提案する場面を増やしていきたい」と力を込める。

 断熱材を製造するパラマウント硝子工業東日本営業本部北海道支店(江別市)でも「駆け込み需要に対応するため、すでに工場はフル稼働」とし、性能が向上した新商品を売り込んでいく考えだ。

 この日は昨年より多い約300人が来場。テーオー小笠原木材事業部函館支店の橋本直人支店長は「『家を建てるなら今』と考える市民が多く、関心も高い」と手応えをつかんでいた。(松宮一郎)