2013年4月13日 (土) 掲載

◎北斗で白カブ出荷盛ん

 【北斗】北斗市内で、ハウスものの白カブの収穫・出荷作業が進んでいる。春の日差しを浴びて大きく育ったカブを、農家が丁寧に土から引き抜いている。

 市内開発の小山内吉美さん(61)方では、7日から開始。ハウス3棟(約10アール)に昨年12月〜今年1月に種まき、マルチやトンネル被覆を行って管理を徹底している。

 収穫後は水洗い、サイズを5つに分けて1箱10キロ入り段ボールに詰めて出荷。1日平均40箱を、JA新はこだてを通じ札幌を中心とした市場に出荷している。

 小山内さんは「今年は病気の発生もなく順調。冬を越したカブは軟らかく甘みがある。葉や茎も食べられて捨てるところがない」と話す。浅漬けやスープの具材などによく合うという。

 市野菜生産出荷組合白かぶ部会(五十嵐元部会長、12戸16人)では、ハウスものの出荷はコメの育苗作業が始まる20日ごろまでに終わる。(山崎大和)



◎大沼で遊覧船を下架

 【七飯】大沼で観光遊覧船を運航する大沼合同遊船(小泉真社長)は12日、13日からの営業開始を前に遊覧船5隻を湖に下ろす作業を行った。下架後には早速試運転が行われ、大沼に本格的な春を告げる軽快なエンジン音が響いた。

 作業は午前8時半ごろから開始。作業員や社員が冬の間、陸で保管していた遊覧船を専用のレールに載せて1隻ずつ湖へ下ろした。大雪の影響で下架が遅れた昨年と比べ、5日早い作業となった。

 同社によると、昨シーズンは6万8000人が遊覧船を利用。同社の川村晃也さんは「国内の団体旅行が減少傾向にある中で、盛り返すためにも台湾や韓国、シンガポールやタイなどからの観光客誘致を積極的に図っていきたい」とし、「今年は7万人以上の利用が目標」と話していた。

 営業は13日から開始し、湖が氷結する12月中旬ごろまで無休で運航する。料金は中学生以上1080円、小学生は540円。問い合わせは同社(TEL0138・67・2229)まで。(森裕次郎)



◎道教大再編、急な方針転換に戸惑い

 道教育大の新学部設置計画をめぐり、大学本部が示した教育学部存続を軸とする改革案について、函館校は同案を受け入れず、1年延期する方針を決めた。同校の案と大学本部の案をすり合わせ、15年度の改組を目指す。教員養成機能の存続を否定したものではないが、機能を維持した上で新学部構想が実現するか、懸念する声もある。

 同大は当初、函館校に国際地域創造学部(仮称)を創設し、今年4月に新学部に移行する予定だった。しかし、12年に文部科学省が発表した「大学改革プラン」を受け14年4月に延期すると同時に、同校の小学校教員養成機能廃止問題が浮上。地元では附属学校の維持も含めた存続運動が繰り広げられた。

 本間謙二学長は方針を転換して教員養成機能を存続させる意向を固め、3月末に新5コースの設置を関係者に提案。1学年の定員を現在の330人から280人に減らし、現在60人の教員養成機能を40人に削減して地域教育コース(仮称)に残し、14年4月から再編する方針を示した。

 しかし、急に決まった方針転換に、函館校の教員内には戸惑いや反発があった。同校は改革案の実行へ向けた人員配置、教育課程の概要などの全書類を5月末までに文部科学省へ提出することを迫られたからだ。

 「性急すぎて体制構築が間に合わない」「それでも前に進むべきだ」—。学内では時間的にも物理的にも14年度改組は不可能とする意見と、早急に体制を固めて改革案の実現を目指すべきだとの意見に分かれ、11日に行われた教授会は紛糾した。結果として、改組はさらに1年間先送りし、15年4月の実施を目指す方針を決めた。

 再編は時間をかけて進めるべきだ、との判断を下した函館校だが、一方で、14年度に間に合わなければ教員養成機能が無くなり、振り出しに戻る可能性が指摘されている。関係者からは「教員養成機能を残すのはありがたいが、機能を有するコースの人員が適正か」「示された案があいまい。学内のゴタゴタで新入生の呼び込みやPRに支障が出る」などの声も。

 同校としては、大学本部と函館校の意見を調整し、じっくりと構想を固めていきたい考えだが、文科省を巻き込んで方針が二転三転した経緯から、これ以上の先送りはできないとする見方もある。

 また、14年度に5キャンパス全体の再編が検討され、同校だけでなく他校でも大学本部の案に賛成できない意見があり、「各校と連携を取りながら進めていけたら」と同校関係者。今後は同大5キャンパス全体の会議が開かれ、新学部の定員などは6月以降に公表される見通し。(教育大再編問題取材班)


◎函館山登山道が開通

 冬期通行止めとなっていた函館山登山道(道道立待岬函館停車場線)で12日、通行止めが解除された。

 函館山登山道の登山口ゲート前(青柳町5)には午前11時の開門を待つ車列ができた。開通に合わせ、北消防署や元町婦人防火クラブが防火を呼びかけ、ドライバーにパンジーの鉢植えなどを手渡し、青柳町会や市の交通安全課などが「シートベルト着用」の旗を持ち、交通安全を訴えた。

 開通を待つ車列に並んだ富岡町の会社員、江口光一さん(50)は「毎年来ている。登山道が開通すると春が来たと感じる」と話していた。

 同登山道は11月8日まで開通予定だが、天候や路面状況によって通行止めになる。また、夜景見物の混雑解消のため、バスやタクシーを除く一般車両は25日から10月15日までの間、午後5時から同10時まで通行禁止となる。(虎谷綾子)