2013年4月24日 (水) 掲載

◎道内6都市スタンプラリー、設置場所を拡大

 函館など道内6市で構成する道内中核都市観光連携協議会は、各市をめぐる「北海道6都市スタンプラリー」を実施している。3年目の取り組みで、スタンプ設置場所を昨年の1市8カ所から同15カ所に拡大。観光名所だけではなく、飲食店も追加した。1都市3カ所集めるだけで応募できるようになり、多くの参加が期待できそうだ。

 同協議会は、函館と、札幌、旭川、釧路、帯広、北見で構成。広域連携を図ることで、道内の周遊機会を増やす狙い。事業は旅行雑誌を発行するリクルート北海道じゃらん(札幌)に委託し、昨年度は2097人が参加、6都市制覇も52人いたという。

 本年度はA5判カラー18nのガイドブックを作製。函館では五稜郭タワーや函館公園こどものくに、函館朝市など15カ所の情報を掲載。函館と札幌、帯広と釧路など2市を組み合わせた周遊コースの事例を紹介した。ガイドブックを持参すれば、割引サービスが受けられる場所もある。

 市観光振興課は「道内周遊を高めるだけではなく、各市の魅力を伝えることで道内観光全体への相乗効果がある」と期待している。

 応募はガイドブックに添付のはがきか、携帯電話の衛星利用測位システム(GPS)機能を使い、位置情報を発信して登録することも可能。締め切りは8月19日、12月19日の2回。6都市賞は各市の温泉ペア宿泊券など、スタンプを集めた都市数に応じて景品が異なる。詳しくは公式ホームページ(http://www.6toshi.jp/m)へ。(今井正一)



◎ハイタッチ笑顔、「Lady Go」来社

 全国で1万人とハイタッチし、笑顔を届ける旅をするアイドルグループ「Lady Go!!」が23日、函館新聞社を訪れ、活動をPRした。

 リーダーの鈴木日和子さん(25)、望月海羽さん(25)、谷本千尋さん(25)の3人で2011年に結成。今年2月にファーストシングルCD「BANGパイア!!」を発売した。1月から「全国1万人ハイタッチの旅大作戦」をスタート。ハイタッチをすることで笑顔でコミュニケーションができる豊かな社会を作ることを願い、沖縄を皮切りに関西方面や札幌などを旅し、この日函館に到着した。

 旅費や飲食費は、訪問地でCDなどを販売して得るという過酷な旅だが、3人は「人に笑顔や元気を与え、心を動かしたい」と気持ちを燃やし、これまで順調に旅を続けて約7000人とハイタッチしてきた。7月1日には東京・渋谷公会堂で単独ライブを行う。

 24日は午前10時からJR函館駅前、同11時から函館朝市、午後3時半から赤レンガ倉庫群で活動予定。「私たちと皆さんが笑顔になるきっかけを作りましょう」と笑顔で話していた。(山崎純一)



◎函館市内の事業所労務状況、基本給は11年度比減

 函館市は、市内の事業所を対象にした2012年度の労務状況調査結果(速報値)をまとめた。基本給の平均額が男女ともに11年度を下回ったほか、ベースアップを行った事業所が全体の4分の1程度にとどまるなど、依然として厳しい市内の労働、雇用情勢を裏付ける結果となった。昨年暮れの政権交代前に調査したため、市は本年度以降の動向を注視している。

 調査は昨年8月31日の時点で、従業員10人以上の2242事業所を対象に行い、前年度を136件上回る641事業所が回答した。

 基本給の平均額は男性で23万1244円。前年度比9620円減少しており、2007年度以降では最も少なかった。女性も19万4815円で同4501円の減少。

 基本給に通勤手当や残業代など、諸手当をプラスした賃金の平均額は男性28万6705円、女性22万6773円。男性で約5万円、女性で約3万円上積みされており、手当のウエートが高いことがわかる。

 定期昇給を実施した事業所は60・3%で、前年度(60・5%)から横ばい。郵便局、協同組合など「複合サービス事業」は全事業所が定期昇給を行った。一方、ベースアップした事業所は前年度比0・8ポイント増の27・4%にとどまり、定期昇給は行うものの、ベアまでは届かない状況もうかがえる。

 また、回答があった641事業所の全従業員数2万7935人に対し、正規従業員は1万6388人(58・7%)。パートは28・1%、契約社員・臨時従業員は12・7%で、パートと契約社員は前年度の数値を上回っている。

 財政出動、金融緩和、成長戦略を掲げる安倍政権発足前の調査だったことから、市労働課は「最近の景況感とはマッチしない結果」とする。政府は6月をめどに成長戦略を策定するとみられており、「中央と地方とのタイムラグが出てくる可能性はあるが、成長戦略によって賃金にいい影響が出てくれれば」(同課)としている。(千葉卓陽)


◎ヒグマ対策徹底、死亡事故受け会議

 【江差】せたな町で16日、山菜採りのため入山した女性がヒグマに襲われて死亡した事故を受け、桧山振興局は23日、同振興局でヒグマ対策連絡会議を開いた。事故防止に向け、地区長が住民に注意喚起を徹底することや、目撃通報を小まめにさせるよう各町に要請した。

 また、来春から気象観測データに基づき、春先の雪解けが遅いと見込まれる場合は、餌を求めてクマが里に近づく可能性があると事前に情報提供することも申し合わせた。

 会議では、女性を襲ったクマが雄と分かり、前足の幅が14aあったと報告。まだ捕獲されておらず、現場付近5カ所にわなを仕掛けている。クマが住宅地に近づきにくくするため、町が民家と山の境界に生い茂るササを刈り取るほか、防災無線での注意喚起、小中学生のスクールバス送迎を各戸玄関まで行っているとした。

 会議に参加した猟友会からは、ハンターの高齢化が進んでいる現状を受け、人材育成を求める意見があったという。

 振興局のほか、奥尻町を除く6町、警察などから26人が参加。谷文雄副局長はあいさつで「渡島半島はヒグマの生息地と住民の生活エリアが近い。昔から出没や遭遇が多く、長年住んでいる人はややもすると慣れになっている人が多いのでは」と指摘。「山菜採りのピークなので、効果的な対策を進めていきたい」と力を込めた。(山崎大和)