2013年4月26日 (金) 掲載

◎SL函館大沼号あすから運行

 道南の春の風物詩、JR北海道の「SL函館大沼号」が27日から5月6日まで、函館|森間を1日1往復する。27日には函館駅で出発式や、大沼公園駅、森駅でイベントが予定されている。24、25の両日には試験運転を行い、サクラの装飾をした客室で乗務員が車内アナウンスの確認などをした。

 国産タンク機関車C11形がレトロな車両(4両)をけん引する。今年は北海道新幹線の建設工事が進む様子を見てもらおうと渡島大野駅に停車する。往路の函館発は午前9時、五稜郭同9時8分発、渡島大野同9時43分発、大沼公園同10時10分着、森着同10時46分。復路の森発は午後1時31分で砂原経由となり、五稜郭同3時17分着、函館には同3時25分に到着する。

 車内では乗車証明書がプレゼントされるほか、3号車のカフェカーではSLグッズを販売。同証明書や座席指定券を提示すると、大沼合同遊船が優待料金で乗船できるなどの特典もある。

 27日は午前8時半から函館駅7番ホームで、第34代「ミスはこだて」による観光PRなどが行われる。大沼公園駅前広場では同10時10分ごろから、ご当地キャラクター「ポロトくん」「ポントちゃん」が乗客を出迎え、森駅ではSL到着後、ニチレイフーズ森工場提供の「森町産みやこかぼちゃのコロッケ」がプレゼントされる。

 函館|森間の大人の片道は1700円(乗車券900円、座席指定券800円。子ども半額)。予約などの問い合わせはJR北海道電話案内センター(TEL 011・222・7111)へ。



◎全国陶器まつり始まる

 全国陶器まつり振興会(若林義治代表)の函館市全国陶器まつりが25日、函館市八幡町3の亀田八幡宮で始まった。全国各地の焼き物20万点が販売され、来場者が自分好みの陶器を探している。5月12日まで。

 函館での開催は2000年5月から始まり14回目。佐賀県の有田焼や、山口県の萩焼など、今回は13産地からの出品。色彩や模様が美しい陶器から、直火やレンジに対応したものなど、日常的に使える器も多い。函館では食材を大きく切ることが多いといい、札幌などよりも大きめの小鉢が人気だという。

 同振興会の粟村嘉昭さん(大阪)は「普通ならその産地ごとの品しか見れないが、ここでは多彩な焼き物が見れる。たくさんの器の中から、迷って楽しんで好みのものを見つけてほしい」と話す。

 初日に訪れた函館市中島町の主婦(55)は「初日にはいいものがあるし、最終日は安く買えることもあって楽しみ。料理に合う器が見つかった時は本当にうれしい」と話していた。  午前10時〜午後6時。(虎谷綾子)



◎函大「ベイエリア・キャンパス」で初の授業

 函館大学(溝田春夫学長)が1日開設した学外拠点「ベイエリア・キャンパス」(末広町22)で25日、初の授業があった。商学実習で、2年生12人がグループで意見を出して発表。観光の課題に対応した、まちなかの実践的教育拠点が動きだした。

 「函館の魅力再発見」をテーマに、中井郷之専任講師(観光論)が担当、函館観光コンシェルジュセンターの小林功事業部長を講師に招いた。小林部長が「函館の強み、弱みを思いつく限り書きだして整理し、ゴールは皆さんの手で、まち歩きコースをつくってほしい」と提案。学生が2班に分かれて付箋に函館の良い所、悪い所を自由に書き込んだ。「海の幸がおいしい」「夜景が美しい」とする一方、「坂が多い」「遅くまで開いている店がない」など学生らしいユニークな視点で函館の現状を見直した。

 高瀬健太さん(19)は「普段と違う授業形式なので、新鮮さがあって頭の回転が良くなります」と笑顔を見せた。

 社会人と連携して会員制コワーキング(協働)とコラーニング(共学)に使う。溝田学長は「学生にとってはアンケートなどのフィールドワーク拠点。観光客にもぜひ利用してもらいたい」と話している。(山崎大和)


◎きじひき高原キャンプ場あすから今季営業

 【北斗】北斗市村山172にある「きじひき高原キャンプ場」は27日から今季の営業を始める。24日から管理事務所のスタッフが常駐し、バンガローや多目的広場などの清掃や設備の点検など、受け入れの準備作業をしている。

 同キャンプ場はきじひき高原の中腹にあり、約6fの敷地面積に7人用のバンガロー12棟や約150張りのテントサイト、多目的広場などが設けられている。360度のパノラマ眺望を楽しめ、大野平野や大沼、駒ケ岳を一望でき、函館山の反対方向から眺める裏夜景の名所としても知られている。

 25日は小山正彦さん(66)、塩昭彦さん(60)、山玉満さん(51)の3人のスタッフが看板を覆っていたシートの取り外しやバンガローの掃除などをし、「晴れていれば夜景が素晴らしい。26日までにはお客さまに喜んでもらえる態勢を万全にしたい」と小山さん。

 大型連休中の3日まではすでにバンガローの利用予約が入っているという。  今季は10月20日まで営業。予約、問い合わせは同キャンプ場管理事務所(рO138・77・8381)、市都市住宅課(同73・3111)へ。(鈴木 潤)


◎函館消費者協会、生活者目線で大間反対

 函館消費者協会(岩船寛理事長、会員255人、27企業・団体)は25日、函館市芸術ホール(五稜郭町)で本年度の通常総会を開き、青森県の大間原発建設反対を盛り込んだ活動目標を承認した。生活者目線から反対の立場を示すもので、今後は事業主体の電源開発(東京)に対し、建設反対の申し入れ書を提出することで検討に入る。

 同協会は、昨年12月に消費者教育推進法が施行されたのに合わせてNPO法人格を取得。体制を移行して初めての総会には会員約20人が参加した。

 本年度の主要活動目標には@安全安心な環境づくりA賢い消費者になるための学習B組織強化—の3点を掲げた。大間原発反対は「安全安心—」の中の項目に「安全な生活環境と地場経済の健全な環境を保持するため、大間原子力発電所の建設に強く反対します」と明記した。

 議事で岩船理事長が「函館市や周辺自治体も反対の立場であり、もし事故が起きた場合、30万都市が消滅する事態になりかねない」と提案理由を説明。反対意見はなく、承認された。

 同協会によると、地方の消費者協会が原発建設反対の姿勢を明確に打ち出すのは珍しいという。岩船理事長は「なし崩し的に工事が始まったことは看過できない。早急に反対の申し入れを行いたい」とした。(松宮一郎)