2013年4月27日 (土) 掲載

◎花時計チクタクと…市民会館前庭 運転スタート

 函館市湯川町1の市民会館前庭の花時計が26日、今季の運転を始めた。管理する市文化・スポーツ振興財団職員が近隣の保育園児53人を招いてセレモニーを開き、春の本格化を祝った。

 1970年の開館時に設置された花時計は、毎年4月から11月半ばまで運転。直径6・3メートルの花壇には、白や黄色など色とりどりのパンジー900株が植えられている。

 午前9時半、職員が時針、分針、秒針を設置。続いて函館深堀保育園年長組の成田磨佑花ちゃん(5)と、函館市湯浜保育園年長組の水島翔輝ちゃん(5)が、園児代表で時計の運転スイッチを入れた。最後に全園児の手でこいのぼりも掲揚した。

 磨佑花ちゃんは「お花は大好き。また来たいな」、同園の散歩でよく来ているという翔輝ちゃんも「時計が動いて楽しかった」とほほ笑んだ。

 花壇には7月にベゴニア、10月にはハボタンが植えられる。(長内 健)



◎長嶋さん国民栄誉賞受賞祝い記念展…交流ある江差の飯川さん企画

 【江差】プロ野球巨人軍元監督の長嶋茂雄さん(77)の国民栄誉賞を祝おうと、長嶋さんと交流が深い江差町本町の飯川節夫(さだお)さん(75)が、町内で特別記念展を開いている。直筆色紙とパネル写真を飾り、「多くの人と長嶋さんの国民栄誉賞を喜びたい」としている。

 飯川さんは幼少時から熱烈な巨人ファン。「好プレーはもちろん、空振りの場面も絵になる長嶋さんのスケールの大きさに心奪われて」とこれまで集めた写真パネルは100枚を越える。5月5日に東京ドームで行われる授与式に合わせて、25日から町内本町38の五勝手屋本舗ウィンドギャラリーにパネル写真14枚と、同時受賞が決まっている松井秀喜さんの直筆色紙を並べた。

 飯川さんが長嶋さんとの交流を実らせたきっかけの一つに、同本舗の人気商品「五勝手屋羊羹(ようかん)」がある。長嶋さんは大の甘党。「疲れたときに食べて下さい」と手紙を添え、春の宮崎キャンプ前や札幌遠征に届けては喜ばれた。手紙をやり取りしたほか、宿泊先では長嶋さんから背番号3のジャンパーをプレゼントされたことも。

 飯川さんは「長嶋さんの気遣いや誰にでも丁寧に対応する人柄が大好き。5日の授与式も楽しみでならない」と声を弾ませている。

 特別記念展は5月15日までで、その後に町内の道立江差病院内で写真パネル展を予定している。(田中陽介)



◎いよいよGW ペットホテル利用者も続々

 ワンちゃんは地元でお留守番—。ゴールデンウイーク(GW)を控え、函館市内のペットショップ・ホテルでは、旅行や帰省のためペットを預ける市民の予約が舞い込んでいる。

 専用のケージを60室備えるラブリードッグ(美原1、森内潔代表)は25日現在、GW前半(27〜29日)と後半(5月3〜6日)でそれぞれ30匹、40匹分の予約を受け付けた。多くがリピーターだ。近年駆け込みの客も増え続け、需要は閑散期の5〜6倍ほどに跳ね上がるという。

 預かる犬はプードルやチワワなど小型犬から、ゴールデンレトリバーといった大型犬までさまざま。犬同士がけんかしないようステンレス製のケージに収容するほか、毎日数回の散歩に連れて行く。森内代表は「この時期は店が多忙になる。来函した観光客には、当店でペットを一時預けて遠出する人もいるぐらいですから」と語る。

 30匹ほど収容できるというペットハウス・ジャスパー富岡店(富岡町1、安田祐子代表)も28、29日は若干空きがある程度で、GW中はほとんど予約で埋まったという。安田代表は「駆け込み客が増えているから、間もなく埋まるかもしれない」と話している。(長内 健)


◎江差線廃止 来年5月12日 JR北海道が届け出

 【札幌】JR北海道の小池明夫社長は26日、JR江差線木古内—江差間(42・1キロ)の廃止日を2014年5月12日とし、国土交通省に届け出た。代替輸送の経費支援について沿線自治体3町と合意しており、来年5月11日の最終運行以降、同区間はバス転換される。同社は廃止までの残りの運行をイベント性の高いものにする方針だ。同社の路線廃止は1995年9月の深名線(深川—名寄)以来。

 沿線の木古内、上ノ国、江差町では急速な過疎化に伴う人口減少が続いており、近年は大幅な赤字が続いていた。将来にわたり収支の改善が見込めないことから、同社は廃止の方針を示し、3町と協議。同社がバス転換にかかる地元負担18年間分、9億円を支援することで、3町は3月に廃止に同意した。

 小池社長は同日、札幌市中央区の道運輸局を訪れ、西川健局長に国土交通大臣宛ての鉄道事業廃止届を提出。小池社長は「これまで住民の足として利用していただき心苦しいが、私どもの提案に理解していただきありがたく思う」と述べ、3町に感謝した。

 また、残りの運行期間については「特急車両を使うイベントなども考えているので、しっかり見て欲しい」とした。同社は28日に臨時列車「えさし」号を運行するほか、27日から記念乗車券を販売するなどして、廃止まで「ありがとう江差線企画」を実施する。

 江差線木古内—五稜郭間(38キロ)については、2016年3月の北海道新幹線開業後に同社から経営分離され、道と沿線自治体が第三セクターを運営することが決まっている。(松宮一郎、藤倉康次郎)