2013年4月28日 (日) 掲載

◎子牛の哺乳子ども体験 函館酪農公社初の定期開催

 函館酪農公社(函館市中野町118、柴田満雄社長)は27日、隣接する早乙女牧場(早乙女敬一代表)で子牛哺乳(ほにゅう)体験を始めた。初の定期開催で、子どもが子牛にミルクを飲ませるなどし、食と農の大切さを学んだ。

 昨年7月に一度試行した哺乳体験が好評だったため、定期開催を決めた。10月27日まで毎週土日曜、祝日に行う。

 初日は親子2組8人が参加。オレンジパックでおなじみの「函館牛乳」を試飲した後、同牧場に移動。生後3カ月の乳子牛に哺乳瓶でミルクを飲ませた。恐る恐る哺乳瓶を差しだすと子牛が勢いよく吸いだし、子どもは笑顔を見せた。ミルクは下痢を防ぐため40度に温めており、温かさを実感しながら丁寧に飲ませた。 函館柏野小1年の板東知明君(6)は「子牛にミルクをあげるのは初めて。力が強かった」と喜んでいた。聴診器で牛の心音を聞いたり、体を触ったりして触れ合った。ソフトクリームも味わった。

 直接公社へ。午前10時、午後4時の1日2回。混雑を避けるため5月3〜6日、8月10、11両日は実施しない。料金は1人1000円で、4〜6歳は2人まで無料。3人目から1人500円が必要。問い合わせは同公社(TEL 0138・58・4460)へ。  (山崎大和)



◎SL函館大沼号 発車

 JR北海道の「SL函館大沼号」が27日、今季の運行を開始した。鉄道ファンや観光客ら約120人が乗り込み、春の道南路の旅を満喫した。

 毎年春は大型連休に合わせて運行。今年は5月6日まで函館|森を1日1往復(復路は砂原経由)する。この日は函館駅で出発式を行い、同駅の鳴海正駅長が「今年から渡島大野駅で停車するので、北海道新幹線建設現場とSLの、新旧の鉄道を実感してほしい」と呼び掛けた。続いて第34代ミスはこだての堂下明日香さんが函館で開かれるイベントをPRし、沿線自治体の観光関係者によるテープカットで出発を祝った。

 4両編成の客車内にはサクラ(造花)の装飾がされ、華やかな雰囲気の中、乗客はゆったりとしたひとときを楽しんだ。知人3人と乗車した函館市深堀町の主婦高橋明子さん(56)は「何十年ぶりのSL。懐かしさのあまり、当時の生活の話で盛り上がった」と話していた。  運行に関する問い合わせはツインクルプラザ函館支店(TEL0138・23・4436)へ。(山崎純一)



◎函館スイーツ∴齠ーに 

 道南の和洋菓子を集めた「はこだてスイーツフェア2013」が27日、函館市元町18のFMいるか2階ペルラで始まった。7店がブースを設け、ケーキやアイスクリーム、土産用の菓子などを販売。イートインコーナーで味わうこともでき、観光客に函館スイーツの魅力をPRしている。

 大型連休に合わせた初めてのイベントで、5月6日までの期間中、毎日開催する。1階には函館がごめ連合によるガゴメコンブ関連製品のコーナーも設けた。ガゴメマン、イカール星人着ぐるみが登場したり、イカール星人動画上映やグッズ販売も人気を集めた。

 出展者のうち、「函館風月堂」は、昨年開催したスイーツコンテストで大賞に選ばれた道南産の大型大豆を使った「たまふくラム」など、一口サイズのケーキも販売。老舗柳屋は名物「いかようかん」、木古内町の「北じま」はできたてのカレーパンなど、それぞれの味を並べた。

 同会のアンテナショップを運営するエイチエスケー営業部長の津田幸尚さんは「函館を代表するお店の味を道内外の観光客に広めていきたい」と話している。

 初日は会場でFMいるかの公開生放送も行われ、ゲストに暁月めぐみさんが登場した。5月4日午前11時からも生放送が行われる。 (今井正一)


◎労働環境安定を訴え 連合メーデー1625人参加

 労働者の祭典「第84回函館地区連合メーデー」(実行委主催)が27日、函館市千代台町の千代台公園で開かれた。多くの参加を求めるため、昨年に続いて大型連休の中日を避けて実施し、主催者発表で59団体1625人が参加した。安倍政権が推し進める「アベノミクス」への懸念を示すとともに、参院選での必勝を誓い、労働環境の安定を訴えた。

 実行委員長で函館地区連合の荒木敏安会長は「実体経済は好転していない。所得が向上しない中で物価上昇は国民に打撃を与える。安倍政権は弱者を切り捨てる政策に逆戻りした。右傾化が進み、平和や人権問題も危機的状況となる」と述べた。工藤寿樹市長、民主党第8総支部代表の逢坂誠二前衆院議員、同党の神本みえ子参院議員が激励のあいさつをした。

 大会では、自治体財政の確保や、最低賃金の大幅引き上げなどを求める特別決議を採択。今夏の参院選に向け、道選挙区では同党の小川勝也氏、比例では連合推薦候補の完勝を目指すことを確認した。荒木会長が「頑張ろう」三唱で大会を締め、労働環境改善や原子力ゼロなどを求めるプラカードを持ちながら、デモ行進に出発した。  (今井正一)