2013年4月3日 (水) 掲載

◎アンテナショップ 大沼公園駅に設置へ

 【七飯】特産品のPRや新たな特産品開発に役立てようと、町は5月をめどにJR大沼公園駅内に特産品などを扱うアンテナショップをオープンさせる。町商工観光課は「『大沼だんご』に続く新たな名産を誕生させたい」と意気込む。

 設置期間は5月から10月下旬までを予定し、JR大沼公園駅内の旧売店のスペースを借用。ななえ町物産振興協議会の会員が生産、製造した商品を中心に販売する。町は一昨年にも約3カ月間、同様のショップを展開しており、「観光客の乗降が多く、反応を見る意味では最適な場所」(同課)とする。

 同協議会には加工品の製造業者だけでなく、農家や酪農家も加盟していることから、アンテナショップに野菜や果物を置く構想もあり、既存商品のPRや新たな特産品開発を目指して誕生したばかりの同協議会の活動との相乗効果が期待される。

 事業の運営費は537万円。1日付で国の緊急雇用創出推進事業の採択を受け、月内に委託先を決定した後、3人の雇用を計画する。同課の田中正彦課長は「町の知名度アップや新商品開発の機運が高まれば」と話している。 (森裕次郎)



◎「こどものくに」今季営業開始

 函館公園(青柳町17)内の遊園地「こどものくに」が2日、今季の営業を始めた。初日から多くの親子連れでにぎわい、アトラクションを満喫した。

 1956年にオープンし、毎年多くの来場者が訪れている。園内には日本最古の観覧車やメリーゴーラウンド、フロッグジャンピングなど13種類の大型アトラクションがあり、小さな子どもでも安心して楽しめる。「子どもたちの笑顔が何より」と話す職員たちが出迎える、温かみのある遊園地だ。

 オープンに合わせて友達と訪れた、函館旭岡小学校6年の横山真愛さん(11)は「特にフロッグジャンピングが面白かった。また来たい」と話していた。

 営業は11月中旬までの予定。開園時間は午前11時〜午後4時。土日曜、祝日、春休み、夏休み、ゴールデンウイーク期間中は午前10時〜午後5時。問い合わせはこどものくに(TEL0138・22・5039)へ。 (虎谷綾子)



◎3園統合療育・自立支援センター 開設1年 利用者219人

 函館市立の障害児・者3学園統合施設「はこだて療育・自立支援センター」(湯川町2)が1日でオープン1年を迎えた。利用者数は2月末現在で219人に上り、3学園の利用者もこの1年で新しい環境に徐々に順応。後藤俊夫センター長は「環境の変化による目立った戸惑いもなく、快適に利用していただいていると思う」と話している。

 同センターは肢体不自由児・者施設の青柳、ともに知的障害者施設のあおば、ともえの3学園の連携強化などを目的に建てられた。最新のバリアフリー設備を備え、発達障害の専門医を常勤配置する診療所を設けている。

 これまで異なる場所にあった3学園の施設はいずれも建築から40年以上経過し、冷暖房設備が完備されていないなど利便性に課題があったが、同センターでは冷暖房を完備。広々とした空間と優しい雰囲気を与える暖色、エレベーター設置などを合わせ、快適さがはるかに向上した。

 後藤センター長は「ともえでは入浴したくてもお風呂が古くて使えなかったり、函館山の麓にある青柳は送迎が不便だった。統合でこれらの課題が解消された上、職員間の交流も同じ建物で働くことで活発化した」と話す。

 当初心配された新しい環境への適応も、洗面所などの自動水栓といった戸惑いの要因となるものを設置しないことで対応した。

 またセンター内にある3学園以外の事業所もきめ細かな運営を展開。診療所の総受診者数(2月現在)は外来含めて147人と、一定のニーズに応えた。集団生活への適応訓練などをする児童発達支援の「つぼみ」では、利用する親子が毎日楽しく触れ合っている。

 港町から3歳の子どもをつぼみに通わせる主婦(29)は「入って1、2カ月で言葉が増えた。雰囲気も明るく、子育てには良い環境」と話す。3歳の男の子を通わせる鍛治の主婦(37)は「他の子どもと一緒に過ごすことで、決まり事や順番を守れるようになった。同じ悩みを持ったお母さんたちとも話せて気分が楽になる」と笑顔を浮かべる。

 本年度からは、診療所の診断体制の強化を図るために臨床心理士1人を新たに配置。後藤センター長は「相談体制の充実をさらに図るとともに、まだ新しい環境に慣れていない利用者もいるのでこれからもフォローしたい」としている。 (後藤 真)


◎市電の歴史 動画で体感

 函館市企業局交通部は、同部のホームページで路面電車開業100周年を記念したPR動画を公開した。古い路面電車の写真を織り交ぜながら、キャッチコピー「100年の歴史を乗せて夢・未来」に込められた思いを再現している。

 「イカール星人」の動画でおなじみの「シンプルウェイ」(市内本通1、阪口あき子社長)が製作。昨年秋に市内で撮影した映像と路面電車の走る古い風景写真を交えた。一部車両はCGで再現している。

 動画では、旧丸井今井百貨店を背景にした白黒写真から、同じ構図で現在の函館市地域交流まちづくりセンター前を「530号車」と「箱館ハイカラ號」が交差するシーンを重ね合わせるなど、時代の流れを体感できる。阪口社長は「市電の歴史を考えていただき、次の百年に思いをはせてもらえれば」と話す。

 市交通部は「駅前や松風町など、カーブを走行する市電が一番映える。歴史の流れをしみじみと感じながら、夢のあるラストシーンにつながるので多くの人に見てもらえれば」としている。

 1分20秒。同部ホームページや動画投稿サイト「ユーチューブ」で公開している。  (今井正一)