2013年5月24日 (金) 掲載

◎城岱牧場に七飯特産品 屋内展望スペースで販売開始

 【七飯】町営城岱牧場(町上藤城)の屋内展望スペースで22日から町の特産品の販売が始まった。大野平野から函館市、下北半島までを一望できる見晴らしの良さが人気の同所には多くの観光客が訪れることから、町は展示・販売を通して商品の知名度向上を図りたい考え。

  特設ブースには大沼だんごやリンゴジュース、ガラナや「はこだて大沼牛」を使ったカレーなどが並び、今後は野菜などの販売も検討する。販売は開館時間と同じく午前9時〜午後5時。

 また、オープン記念として、購入者には先着100人限定で町のマスコットキャラクター「ポロトくん」と「ポントちゃん」のボールペンをプレゼントするキャンペーンを実施している。商工観光課の薄井晃一観光係長は「できるだけ多くの方に町や特産品の魅力を知ってもらえれば」と話している。 (森裕次郎)



◎きれいな花咲かせてね 中島小児童パンジー300株

 函館市文化・スポーツ振興財団は23日、環境保全を目的とした「千代台公園みどりのリサイクル」を同公園で開いた。中島小学校(宇佐美雅司校長、児童199人)3、4年生73人が参加し、パンジー約300株を丁寧に植えた。

 地域学習の場を提供しようと毎年開いている。最初に市熱帯植物園前園長の坂井正治さんが講師を務め、園内の落ち葉や枝葉を腐葉土の資源として活用できることを児童に説明。「腐葉土を入れればたくさん根を広げる。花もしっかり育つよ」を語り掛けた。

 次いで、子どもたちは人数分のプランターに4株ずつ花植え。腐葉土が入った土を丁寧に掘り起こし、慎重な手付きで植えていった。3年の大平蒼君(8)は「きれいなお花がたくさん咲くのを早く見たい」と笑顔で話していた。

 プランターは同公園野球場側に並べ、約2カ月間観賞できる。 (長内 健)



◎レストラン「がごめ飯」念願の開店

 函館市内で居酒屋とレストランを展開する「ガッツ」(岸部悟司社長)は23日、五稜郭町の函館リッチホテル五稜郭1階にレストラン「がごめ家」を開店させた。ランチタイムに地元食材をふんだんに使った「がごめ飯」を味わうことができる。岸部社長(49)は「観光客に函館の味を知ってもらうほか、市民のファンを増やし、地元の定番メニューに育てていきたい」と意気込んでいる。

 がごめ飯は、道産米に細かく刻んだガゴメコンブを混ぜ合わせ、その上に鹿部産のタラコ、函館産のイカの昆布締め、カニなどを乗せた彩り豊かなどんぶり。最後にかつおだしをかけて「ひつまぶし」感覚で味わうことができるのも特徴。

 地元食材を活用した特産品づくりをしようと、岸部社長が2007年から開発に取り組んだ。08年には国の支援、研究機関の協力を得て完成にこぎつけた。

 開発当初は販路開拓に向けて駅弁や空弁として販売することも計画していたが、製造工場を新設するには資金的にも難しく断念した経緯もある。その後は本町の「カジュアルダイニング スリーク」のランチで提供し、人気メニューになった。ガゴメブランドの独立≠ヘ、岸部社長の念願で、今回の新規開店は喜びもひとしおだ。

 ランチタイム(月〜金、午前11時〜午後2時半)は、がごめ飯のほかにもパスタなどがある。サラダ、ドリンクバー、パンなどが付き、料金は1000円。朝食ビュッフェ(毎朝、午前7時〜同9時半)も行っており、ホテルの宿泊客以外でも利用できる。和食、洋食のメニューを用意、料金は800円。岸部社長は「五稜郭公園を散歩した後にふらりと朝食を食べに来てほしい」と話している。

 問い合わせは同店(TEL070・5284・8913)へ。(松宮一郎)


◎新議長に松尾氏選出 函館市議会臨時会

 函館市議会第1回臨時会が23日開かれた。正副議長選挙を行い、議長に松尾正寿氏(市政クラブ)、副議長に斉藤佐知子氏(民主・市民ネット)を選出、監査委員に北原善通氏(市政クラブ)と茂木修氏(公明党)を選任することに同意し、会期を1日残して閉会した。

 正副議長は会派間の申し合わせで、任期を2年としている。選挙は本会議出席の30人で投票を行い、議長の松尾氏、副議長の斉藤氏とも、有効投票数30票のうち無効1票を除く29票を獲得した。女性の副議長は1983〜85年に務めた上田小八重氏以来、2人目。

 松尾氏は67歳。函館大卒。1991年に初当選。99、2003年には道議選函館市区に出馬し落選したが、07年に市議に返り咲き、議会運営委員長などを歴任して現在4期目。就任あいさつで「議会は市民が主体。活発な意見とともに政策提言もいただき、理事者は真摯(しんし)に受け止め、協力しながら政策の実現に努力してほしい」と述べた。

 斉藤氏は54歳。道立衛生学院卒。2003年の初当選後、民生常任委員長などを歴任して現在3期目。「議会改革で市民に開かれた議会を目指して一問一答制や議会報告会を進めている。これからも皆さんの協力を得ながら前に進み、市民の福祉向上に寄与したい」とあいさつした。

 正副議長選は会派からの推薦候補に同意して投票することが慣例となっており、保守系会派の議長ポスト獲得は2009年5月の改選から3期連続となる。最大会派の市政クが11人、第2会派の民主が8人と差が開いていることで、スムーズに決まった。

 臨時会では函館湾流域下水道事務組合議員、函館圏公立大学広域連合議員、議会推薦の農業委員を決めたほか、3常任委員会と議会運営委員会の正副委員長を互選した。また、市政クと民主は改選に合わせて会派内の役職を変更。市政クは会長に浜野幸子氏、幹事長に金沢浩幸氏。民主は小山直子氏が幹事長に就いた。  (千葉卓陽)


◎放射性物質検査 今季も 水産庁6月からスルメイカ漁解禁で

 水産庁は、6月から道南で漁獲が始まるスルメイカについて、放射性物質の検査を今季も継続する。渡島管内は道内最多の8回、桧山管内は7回を予定。検査を続けて食の安全安心を担保する狙いだ。

 国の事業として行うモニタリングは、道内ではスルメイカのほか、マダラや秋サケ、ブリなど回遊魚28魚種が対象。

 道によると、渡島分のスルメイカ検査は6、9、10、11月に各1回、7、8月に各2回の計8回。昨季計画(13回)より少ないが「頻度を下げても、安全確認に問題はない」。

 函館渡島いか釣漁業協議会(会長・佐藤正美松前さくら漁協組合長)が、市漁協(橘忠克組合長)の協力を得て、松前沖〜函館の前浜で漁獲したイカの検体を、海洋生物環境研究所中央研究所(千葉県)に送る。測定結果は道のホームページで公表する。

 桧山分の検査回数は昨季と同じで、6月に1回、7、8、9月に各2回。

 スルメイカの来遊は、道内で渡島・桧山が最も早く漁期も長い。今季は12月まで日高や釧路、根室、網走、宗谷管内の捕獲分も検査、道全体で計36回を予定している。

 福島第一原発事故を受け、太平洋側を来遊するスルメイカについて道などが2011年8月に検査を開始。同9月から国の検査に移行、これまでに放射性物質は検出されていない。(山崎大和)