2013年6月13日 (木) 掲載

◎競走馬の調教が本格化、15日に函館競馬開幕

 15日に函館競馬が開幕するJRA函館競馬場(駒場町12)では、競走馬の調教が本格化している。12日早朝も厩舎(きゅうしゃ)からサラブレッドたちが調教場へ向かい、軽快に体を動かしていた。

 同競馬場では約700頭分の厩舎があり、現在は約530頭が入っている。調教は気温の上昇しない朝に行う。午前5時前から厩舎周辺などを歩き、同5時25分にコース内にある調教場が開放されると、ウッドチップコースや、レースで使うダートコースで走るなどし、レースが近いことを馬に体感させていた。朝の調教は約25分程度で、ジョッキーが馬を替えて行う場合もあるという。

 函館競馬は今年、札幌競馬場改修工事に伴い、9月1日までの24日間開かれる。7月10日午前5時からは、同14日に行う函館記念(GV)の公開調教が行われる。(山崎純一)



◎厚沢部の児童が稚アユ放流

 【厚沢部】町国保病院近くの厚沢部川で11日、町内の児童が稚アユ200匹を放流した。9月には採卵活動も予定されており、「元気に戻ってきてね」と声をかけて見送った。

 厚沢部町河川資源保護振興会(山下清会長)の活動の一環で、厚沢部小の4年生15人が参加した。アユはこの地域の種類に近い、秋田県産を用意。体長10センチ、10グラムで、1年ほどで最大30センチに成長するという。

 放流を前に振興会メンバーが、国内で古くから親しまれているアユの特長や資源を守る上での河川保護の必要性を伝え、児童は真剣な表情で聞き入っていた。

 太田優吾君(9)は「この川に戻ってきたアユのたくましい姿を見たい」。大滝菜々夏さん(9)も「海で大きく立派に成長してもらいたい」と笑顔だった。

 この放流に先立ち、同振興会は1万5000匹を厚沢部川などに放っている。一連の活動は30年以上続いている。(田中陽介)



◎函教大の「教員養成」存続に安堵

 2014年度からの組織改編を目指す北海道教育大学(本間謙二学長)が、函館校の教員養成機能を存続させる見通しとなったことで、地元教育関係者からは安堵(あんど)の声が上がっている。当初示された廃止の方針に対する存続要望が実り、関係者は今後示される新学科の具体的な内容を注視している。

 同大の再編をめぐっては、函館校OBや教育関係者でつくる「道南の教育を考える会」が教員養成機能存続維持を求めて署名活動やフォーラムを開くなど、地元には機能存続を求める声が根強くあった。結果、3万6千人分の署名を文科省に提出。

 教員養成機能の存続が盛り込まれたことについて同会の橋田恭一副代表は「地域の声が届いた結果。本当によかった」と喜ぶ。一方で「函館校は現職教員にとっても大事な役割を持つ。今後の道南の教育の発展、教職員向けの研修会の充実を期待したい」と話す。

 また、教員養成機能と附属学校の存続を要望してきた函館市も「現在の定員から減るものの、教員養成が残ったことはありがたい」(企画部)。

 一方、函館市内の高校教諭からは「具体的な内容がわからないので、生徒にアドバイスしにくい。名称だけではどんな勉強をするのかイメージがわかない」と懸念する声も。高校生の子どもがいる保護者は「内部でいろいろもめていたみたいなので、早く確定してほしい。地元に貢献できるような人材を育ててほしい」と話す。

 再編案では札幌、旭川、釧路、岩見沢、函館の5分校の総定員は現在の1210人から25人少ない1185人。函館校の定員は285人で、国際地域学科に転換され、2専攻に分かれる予定。同大は5月末に文科省に新学科の設置認可を申請しており、文科省は大学設置・学校法人審議会の審査を経て、10月末に結論を出す見込み。(平尾美陽子)


◎函館市議会が開会

 函館市議会の第2回定例会が12日開会し、市が本年度一般会計補正予算など議案18件を提案した。会期は27日までの16日間。

 一般会計補正予算は函館アリーナの整備費増額や学校校舎の耐震改修費など20億4889万円を増額し、総額を1318億3453万円とする。昨年度の決算見通しが10億7500万円黒字となり、その半分を減債基金に積み立てる。

 議案はこのほか、東消防署南茅部支署の新築工事や、港町ふ頭分譲地の地中に仮護岸が埋設されていた問題に対する土地購入者との和解など。函館国際水産・海洋総合研究センター条例の制定なども提案され、21日の3常任委員会で審議する。

 初日はこのほか、「医療機関に搬送された患者の身寄り調査と引き取り手のない御遺体の対応を求める陳情」を不採択とした。

 17日からは一般質問が始まり、19日まで14人が質問に立つ。(千葉卓陽)