2013年6月22日 (土) 掲載

◎土蔵活用 交流の場 江差の商店街など清掃・整理始まる

 【江差】地元商店街が主体に、いにしえ街道にある「旧江差日石土蔵」(姥神町)の活用を図ろうと21日、土蔵内の清掃・整理作業が始まった。風情あるたたずまいを生かし、新たな交流空間づくりを目指す。

 土蔵は明治時代の建築とされ、江差出身で札幌在住の所有者が昨年6月、町へ寄付。ガソリンスタンドや商社の備品置き場などに使われていた2階建て3棟と平屋1棟で、延べ床面積は354平方b。関連の土地593平方bも寄付した。

 土蔵の活用にと、歴まち商店街組合(室谷元男理事長)などは、「江差いにしえ資源研究会」を立ち上げて、公益財団法人トヨタ財団から2年間で380万円の助成採択を受けた。

 この日の作業には同組合や町役場、桧山振興局職員ら40人が参加。タンスやレコード、呉服のパンフレット、掛け軸、古文書などを整理し、清掃した。

 同研究会の会長を務める室谷さんは「先代から受け継いだ建物に今生きる人々が関わることで魂が生まれる。喫茶や職人のものづくり、ゲストハウスなど町内外の交流空間の実現に皆で汗水流して頑張りたい」としている。

 江差ではこれまでにも歴史的な土蔵を生かしたパンやケーキなどの店舗活用が図られ、まちの魅力づくりの一端を担っている。(田中陽介)



◎ホッキ一突き 北斗で漁始まる

 【北斗】北斗市沿岸のホッキ漁が19日から始まり、小型の磯舟に乗り込んだ漁業者が伝統的な「突き漁」で海底の砂地にひそむホッキを採取している。

 ホッキ漁は例年、産卵期の4、5月が禁漁期間。その年の抱卵状況から漁の開始時期が判断される。

 漁場は同市七重浜から富川までの沿岸約12キロ。上磯郡漁協の漁師約40人が出漁している。

 21日は32隻が出漁し、漁師は約5メートルの矛(ほこ)の先に4本の爪を付けた専用の漁具「ヤス」を海底に入れて、貝を一つずつ採取していた。同日は約860キロを水揚げ。ホッキは主に同市内や近隣のスーパー、鮮魚店で販売される。

 漁期は来年3月いっぱいまで。資源保護のため出漁時間は午前8時半から同11時までとなっている。(鈴木 潤)



◎イカ塩辛+コロッケ トナミ食品が新商品

 【北斗】トナミ食品工業(北斗市追分4、利波英樹社長)は25日から、道産ジャガイモとイカ塩辛を使った新商品「いか塩辛コロッケ」を売り出す。地元での消費拡大とともに、冷凍品で持ち運びできる利点を生かして函館の観光土産として全国区を目指す。

 今後展開を考える海鮮コロッケシリーズの第一弾。新サカイヤフーズ(八雲町)と2カ月かけて共同開発した。塩辛の味付けを通常の製品より甘めにすることで、イモのおいしさを引き出した。コロッケという身近なおかずで「子どもにも塩辛を食べてほしい」と利波社長。

 熱した油で揚げることで塩辛の生臭さが激減し、塩辛の程よい塩味で調味料がなくても食べられる。

 利波社長は「お客の要望に答えながら、さらに高品質なコロッケにしていきたい。函館発のB級グルメとして親しんでもらえれば」と期待を込める。

 同社直売店(追分)など北斗、函館市内の3店で販売。価格は6個入り300円、10個入り450円。(虎谷綾子)


◎夏の夜空に「乾杯」 ホテル函館山ビアガーデン開始

 ホテル函館山(函館市元町、実川幸子支配人)で21日、毎年恒例の「屋上ビアガーデン」が始まった。仕事帰りの会社員らが大勢詰め掛け、ビールを片手に函館山の麓からの夜景とジンギスカンを味わった。

 この日はビアガーデンの開始を待ちわびた客が続々と訪れ、用意した約140席はあっという間に埋まった。グループで訪れた客はジンギスカンの鍋を囲み、大声で「乾杯」。次々とジョッキを空けていった。

 実川支配人は「いよいよ夏の始まり。今年初めて用意したオリジナルの特製たれでジンギスカンを思う存分味わってほしい」とPRしている。

 8月末まで。平日は午後5時〜同10時。土日祝日は同3時〜同10時。メニューはジンギスカンとビールなどの食べ飲み放題。90分で1人3800円。問い合わせは同ホテルTEL0138・23・7237。(松宮一郎)


◎道選挙区 参院選確定は午前0時半

 7月4日公示、同21日投開票が見込まれる参院選に向け、函館市選管は21日、選挙実施本部を市役所8階に設置した。投票は市内115カ所で、21日午前7時〜午後8時を予定。午後9時半から市民体育館で開票し、道選挙区の開票終了は22日午前0時半、比例区は同2時半を見込んでいる。

 市内の選挙人名簿登録者数(6月2日現在、定時登録)は23万4384人。期日前投票は7月5〜20日の午前8時半から午後8時まで、市役所、湯川、亀田、戸井、恵山、南茅部の各支所、椴法華総合センターのほか、前回衆院選に続きポールスターショッピングセンター(港町1)に期日前投票所を開設する(ポールスターのみ午前10時〜午後8時)。

 同日午前には市明るい選挙推進協議会の総会が開かれ、新会長に岡嶋一夫氏を選出。市選管の児玉明委員長と共同声明を出し、「今回からネット選挙による情報収集が可能となった。有効に活用して政党や候補者の主義主張をよく見極め、投票日には棄権することなく大切な一票を投じられることを願っている」と呼び掛けた。(千葉卓陽)