2013年6月29日 (土) 掲載

◎元町ホテルが全国1位、JTBの地域情報発信サイトで

 JTBがインターネット上で展開している地域情報発信システム「やどだより&まちだよりヒット賞」で、函館元町ホテル(大町4、遠藤浩司社長)が昨年度の全国総合1位となる優秀賞を受賞した。遠藤社長(52)は受賞を喜びながら、「函館に観光客が来ていただけるきっかけになれば」と話している。

 「やどだより—」は、JTBと契約している全国4000施設が、各地域の取っておき情報を投稿し、同社のホームページ上で紹介するシステム。

 同ホテルは昨年度、「北海道新幹線開業を見据え、地域の魅力発信を進めたい」(遠藤社長)と、同システムを積極的に活用。投稿数で3位、アクセス数で4位、投票数で1位を獲得し、総合1位に輝いた。

 新聞、雑誌を通じて道南各地の情報を集めておき、多い時には1日30件投稿していたという同社長。「19室の小さな宿としては情報を無料で発信でき、使い勝手がいい。JTBにとっても、生の情報が提供されるのでメリットがあるのでは」と話す。

 6月5日に東京で開かれたJTB協定旅館ホテル連盟総会で表彰を受け、喜びもひとしお。「旅行スタイルも団体から個人へと変わり、ネットを参考にするケースが増えている。これからも発信を続けていきたい」と意欲を示している。(千葉卓陽)



◎13、14日にうまいものまつり、函館の味が勢ぞろい

 7月13、14両日に本町、梁川、五稜郭地区で開く「第2回函館うまいものまつり」の実行委員会(宮川照平委員長)が28日、函館朝市で開かれ、事業概要が固まった。同地区のにぎわい創出を目指し、特産品、グルメ、スイーツが丸井今井函館店、テーオーデパート、五稜郭タワーの3会場に勢ぞろいする。

 函館の食文化を発信し、回遊性を高めようと、昨年11月に初開催。夏場に開催をずらすことで他のイベントとの相乗効果を狙い、1万5000人の来場を目標とする。宮川委員長は「2日間だけでも、肩がぶつかり合うようなにぎわいをもたらしたい」と意気込む。

 丸井会場は、特産品会場として、水産物、ガゴメ製品などを販売。13日午後1時と14日午前11時に函館鮨(すし)同業会と自由市場によるマグロの解体ショーを行い、にぎりずしやワンコイン丼を販売する。

 テーオー会場は「屋上グルメガーデン」として、ラーメンや海鮮焼きなど、函館を代表する味を提供。札幌、青森、八戸3市からのゲスト出店もある。五稜郭タワーはスイーツ会場として函館自慢の甘い味覚がそろう。スタンプラリー抽選会はテーオー会場で実施。各会場を結ぶ無料バスを25分間隔で運行する。

 また、テーオー会場では歌手の暁月めぐみさんと函館競輪場のキャラクター「りんりん」のステージを両日開催。14日午前10時半からは、トヨタカローラ函館の協賛で、小学生による「キッズダンスフェスティバル」を開催。今月30日まで小学生2人以上で構成するダンスチームを募集している。同フェスの応募の問い合わせは同社(TEL0138・40・2116)へ。(今井正一)



◎参院選、各陣営が相次ぎ道南入りへ

 政府は28日の閣議で、参院選の日程を7月4日公示、21日投開票と決定した。事実上の選挙戦がスタートした中、道選挙区(改選数2)に出馬を予定する各陣営も、公示後に相次いで函館入りを計画している。安倍首相の経済政策「アベノミクス」への是非や原発政策のあり方、TPP(環太平洋連携協定)、消費増税への対応などが選挙戦の争点となりそうだ。

 自民党現職の伊達忠一氏(74)は今月16日に党道8区支部の定期大会に駆け付け、衆参のねじれ解消を強く訴えた。7月11日に道南入りし、函館市内のホテルで総決起大会を開く予定。党道8区支部長の前田一男衆院議員は「安倍政権の経済政策を含めた信任投票。TPPなど厳しい面もあるが、党一丸となって勝利を目指す」と力を込める。

 民主党現職、小川勝也氏(49)は5日に道南入りし、同日夜に函館市内で街頭集会を開く予定。6日は函館朝市などを回った後に渡島管内を北上する。格差是正や脱原発、反TPP、憲法問題を重点的に訴える。8区合同選対本部の道畑克雄事務局長は「依然として厳しい状況だが、政策を愚直に訴えていくだけ」とする。

 共産党新人の森英士(つねと)氏(35)は17日に函館入りし、本町交差点、MEGAドン・キホーテ函館店前(美原)と鍛治団地の3カ所で街頭演説。18日は函館朝市で演説し、TPP参加反対や大間原発の建設中止、賃金引き上げと雇用安定、憲法改正反対を重点的に訴える。

 みんなの党新人の安住太伸(たかのぶ)氏(43)はTPP交渉参加推進の立場で、農業やエネルギー分野での規制改革を訴える。道南入りの日程は現時点で決まっていないが、党七飯町第1支部は「序盤戦に入る見通し。函館から進めていきたい」としている。

 新党大地新人の浅野貴博氏(35)は、TPP反対や消費増税反対の姿勢を強調している。道南入りは現段階で未定で、党函館支部は「ポスター貼りや支持者回りなどを進めている。投票率の高い方がいいが、有権者の関心の薄さが気がかり」とする。

 幸福実現党新人の森山佳則氏(46)は憲法9条の改正などを主張。14日の函館入りを予定している。(参院選取材班)


◎ビブリオバトル、松下さん優勝

 函館高専図書館は21、28両日、戸倉町14の同館で音楽演奏と書評合戦「ビブリオバトル」などを行う催しを初開催し、多くの学生や市民を楽しませた。

 28日は、初めに吹奏楽部員7人が「ピーターと狼」の抜粋曲を生き生きと奏でた。その後、好きな本の魅力を5分間で紹介するビブリオバトルを実施。同校学生3人が参加し、持ち寄った推理小説や新書について「登場人物の一途な性格が胸を打つ」「論理的に話すには度胸が求められることを学んだ」などと発表し、来場者を引き付けていた。

 来場者を含む人気投票の結果、新書「論理的に話す技術」を紹介した機械工学科4年の松下智紀さん(19)が優勝。8月開催の「CCHビブリオバトルin科学祭」進出を決め、「話すのが苦手だけど、人前で発表するいい訓練になった。もっと読み込んでいい発表ができれば」と意気込んでいた。

 21日には演劇部員の芝居や詩の朗読を行った。(長内 健)