2013年7月1日 (月) 掲載

◎早朝電車撮影会 ファンどっと

 函館市企業局交通部は30日、電車ファンに撮影を楽しんでもらおうと、営業開始前の時間帯に530号車など4両を走行させた。「モーニング電車大行進」と銘打って、市電の撮影スポットとして西部地区や青柳町で車両が共演。早朝にもかかわらず、100人ほどのファンが集まった。

 参加車両は、530、723号車、箱館ハイカラ號、ササラ電車の4両。市内大町の相馬株式会社前や末広町の地域交流まちづくりセンター前に車両を止めるなど、電車が映えるシーンを演出。青柳町ではゆっくりと坂道を走らせた。

 また、谷地頭行きの始発便は723号車と同じ、アイスランドグリーンとアイボリーに塗られた812号車が走行。青柳町電停付近で一列に並んだ4両の脇を812号車が通過するサプライズ演出でファンを喜ばせた。

 同部事業課の石村義明課長は「全国から集まった多くの電車を応援してくれる人たちのパワーを感じた。予想以上の反響で早朝から準備したかいがありました」と話していた。(今井正一)



◎多くの政党「大間反対」 函館で原発集会

 大間原発(青森県大間町)に反対する集会とウオーク(バイバイ大間原発はこだてウォーク主催)が6月30日、函館市千代台公園で開かれた。参院選(4日公示、21投開票)の争点となる同原発の扱いについて、多くの与野党が「原発ゼロ」や「凍結」などを主張し、反対の立場を表明した。

 13党に同原発を止める本気度を聞いた。自民党は欠席したが、道8区選出の前田一男衆院議員が「大間は現実問題として既設ではなく、(白紙とする)新設として扱うべきだ」とメッセージ。しかし「私の主張はまだ広がっておらず、さまざまなチャンネルで発言を強めていく」と決意を示した。公明党も「原発ゼロ社会の実現を目指す」とのメッセージを寄せた。

 出席した民主党の高橋亨道議は「国に凍結を求めていく」と道8区総支部の考えを述べた。共産党函館地区委員会の高橋佳大委員長も「政党として統一性をもって反対。大間を止めるために力を尽くす」と表明。社民党函館支部の加茂義則代表も、原発再稼働に反対し、脱原発社会の実現を訴えた。

 メッセージでは、みどりの風が「大間はMOX燃料(ウラン・プルトニウム混合酸化物)を使用し、決して推進できない」、新党大地が「原発ゼロを強く訴える」とした。

 初めて参加した的場町の主婦、畑真由さん(38)は「子どもたちの未来のためにも、反対を訴えていきたい。大間反対を第一に考えて投票したい」と話した。

 集会後、建設断念を求めて約150人が五稜郭公園までデモ行進した。(山崎大和)



◎市税収入319億円に 2年連続で収納率増加

 函館市はこのほど、2012年度の市税収入総額をまとめた。金額は固定資産税評価替えの影響で、前年度比1・6%減の318億9928万円となった一方、現年度分と滞納繰越分を合わせた収納率は91・4%、前年度比0・5ポイント増となり、2年連続で収納率が向上した。

 市税務室によると、決算見通しでの市税全体の調定額は現年度分が320億6157万円、滞納繰越分が28億3562万円。現年度分の収入額は312億7221万円(収納率97・5%)、滞納繰越分は6億2706万円(同22・1%)となり、いずれも前年度を上回る収納率を確保した。

 金額は3年に1回の固定資産税評価替えと重なり、当初予算の調定額は都市計画税と合わせて前年度比11億5000万円の減少を見込んでいた。一方では子ども手当の年少扶養控除が廃止となったことが作用し、当初予算比からは4億4280万円の増加となる。

 収入の柱となる市民税は、個人で111億7726万円となり、前年度比4億2723万円増加。株式譲渡所得の増などが要因。法人は26億5556万円で同1億4492万円の増加。卸売・小売業や金融保険業の業績が好調だったことが収入を押し上げた。このほか入湯税が1億9756万円で、同室は「東日本大震災前の水準に戻った」とみている。

 市は、誠意が見られない滞納者に対する差し押さえの強化や夜間催告の実施、コンビニ収納など各種対策を継続し、税収確保に努める方針。また、11年度からは賦課部門が「特別徴収事業所」を指定し、事業所に対し給料からの天引きを促す取り組みを強化。2年間で22社、342人分が普通徴収から特別徴収に切り替わっている。

 本年度当初予算では昨年度の動向を踏まえて313億円の収入を見込んでおり、同室は「引き続き地道に取り組み、収納率向上に努めたい」としている。(千葉卓陽)


◎気分はプログラマー 未来大生が児童に手ほどき

 プログラミングを使ってアニメーションを作る子ども向けのワークショップ「プログラマーになろう大作戦」が30日、函館市青年センターで開かれた。小学5、6年生10人が専用ソフトを使って動く絵日記の制作に挑戦した。

 公立はこだて未来大3年生のプロジェクト学習「子どもと学ぶプログラミング×デザイン」の一環。同プロジェクトの原田泰教授(50)と学生10人が講師を務めた。

 児童は画用紙に下絵を描いた後、パソコン操作に移行。自分の全身をデジタルカメラで撮影した写真データを画像処理したり、背景となる絵を加工して思い思いの作品を完成させた。

 サッカーをしている絵日記を作った函館千代田小5年の宮島康樹君(10)は「面白くて夢中になりました。将来のためになると思った」と楽しんだ様子。学生リーダーの小林佳澄さん(20)は「皆興味を持って取り組んでくれたのでこちらも楽しくサポートできました」と話し、原田教授も「この経験を今後少しでも生かしてほしい」と期待を寄せていた。(鈴木 潤)