2013年7月25日 (木) 掲載

◎会場の安全確保へ厳戒 GLAYライブ

 全国から注目される人気ロックバンドGLAYの函館野外ライブまであと3日。2日間で5万人が訪れる見込みの会場内や周辺では、観客の安全確保に向け、函館西署などは延べ約600人で警備態勢を固める。24日にはライブテーマソング「Eternally(エターナリー)」を収録したCDが発売され、当日を待つばかりだ。

 会場となる函館港の人工島・緑の島の入り口は、幅約20メートル、長さ約85メートルの新島橋1カ所のみ。終演後は約2万5000人がスムーズに島から退出できるよう、周辺の交通規制を徹底する。

 市消防本部は、救急や火災、水難、転落などに対応するため、会場内に現地警備本部を設置する。午前9時〜午後10時に、消防、救急、水難など5隊の計13人と救急車やタンク車など計4台を待機させる。

 同本部警防課によると、急病者の処置や休憩用のエアテントも設ける。運営側でも医師と看護師が常駐する救護テントを置き、同本部と連携して処置にあたる。市内各署では、救急車と消防車の増強も予定。同課は熱中症対策や、会場への入退場で「周囲の状況をよく見て、将棋倒しにならないような注意を」と呼び掛けている。

 周辺海域でのプレジャーボートや水上オートバイなどの海難事故も懸念されるため、函館海上保安部は午後1〜9時に、巡視艇と救助用小型ボートで海上を警戒。函館西署も同2時から警備艇1隻を出動させる。また、午後7〜8時は、周辺海域の一般船舶の航行と停泊を禁止する。

 周辺の市道では交通規制を行う。函館西署によると、市内豊川町から大町までの一部で、午前11時半〜午後3時半、同7時半〜同9時で通行止めにする。これらの周辺では26日午後8時から28日午後9時半まで、駐車禁止区間を設定する。

 同署は58人体制で警戒し、信号操作や交通整理を伴う渋滞などが発生した場合に対応する。運営側の警備員ら558人も交通規制や誘導にあたる。同署は「ライブを見るために、ともえ大橋などでの違法駐車は絶対にやめてほしい」としている。(柏渕祐二)



◎浴衣 色とりどり 市内百貨店で商戦

 GLAYコンサートや夏祭りなどのイベントを前に、函館市内の百貨店で浴衣商戦が盛り上がっている。女性用の浴衣も花や花火の「古典柄」など、色とりどりの浴衣が店頭に並んでいる。女性だけでなく、男性の着物や浴衣への関心もここ数年高まっており、各店では関連商品を充実させている。。

 イトーヨーカドー函館店(函館市美原1)では、サクランボやバラ、ランなどの柄の浴衣が人気。伊達締めやコサージュなど小物の品ぞろえも充実させている。婦人衣料担当マネジャー八藤後真さんは「若い年代には白地やピンクなど淡い色合いが人気。浴衣や帯などがセットとなった商品は5000円代からあり、単品で揃えても1万円程度」と話す。

 売り場の2割を男性用浴衣が占め、エンジ色や黒、グレーなど女性用とは色調がひと味異なる商品を並べている。ピークは今月末といい、「着付けのできる店員もいるので、気軽に相談をしてお気に入りの一着を見つけて」と同店。

 棒二森屋(若松町17)の呉服専門店「きものサロンつねかわ」は、着物のブランド「撫松庵(ぶしょうあん)」などブランド物の浴衣を幅広く展開し、価格は2000〜3万円代。下駄や巾着、襟に付けるレースや帯に重ねる小物もそろえる。

 男性用浴衣は綿より麻素材の商品が人気。「汗をかいた時のべたつき感が違う」という。「つねかわ」の恒川啓さんは「下駄の鼻緒を取り替えたり、歩きやすくしたりする客が多い。気軽に相談を」と話している。(平尾美陽子)

 



◎ねぶたの海上運行1日に 港まつり

 8月1日に開幕する開港154周年記念函館港まつりに合わせ、青森市以外で行われたことのない伝統行事「ねぶたの海上運行」が函館港で初めて行われる。緑の島や豊川ふ頭付近を約1時間かけて航行し、ねぶたとおはやしが祭りの雰囲気を盛り上げる。

 青森ではねぶた祭り(8月2〜7日)の最終日に花火大会とともに行われる。門外不出の伝統行事だが、両市の友好を深めるために今年限りで許可された。

 ねぶたは、悪鬼を退治する魔よけや厄よけの守り神「鐘馗(しょうき)」で6月に福島県福島市で開催した東日本大震災の復興を祈願する「東北六魂祭(とうほくろっこんさい)」にも参加した。

 当日は午後7時に西ふ頭を出発。緑の島、豊川ふ頭、青函連絡船摩周丸、海岸町船だまり付近を1時間かけて回る。同10分から35分ごろに緑の島から花火を打ち上げ、台船にねぶたと一緒に乗り込む引き手やおはやし約30人が演奏をしながら雰囲気を盛り上げる。

 市観光コンベンション部ブランド推進課は「函館で見ることができるのは最初で最後の機会。周りの観客と譲り合いながら楽しんでもらいたい」としている。

 雨天中止。順延なし。当日は花火大会(午後7時45分)のため、混雑が予想される。出発地点の西ふ頭は車両の出入りができない。ねぶたは同2日のワッショイはこだて十字街・松風コースにも登場する。(今井正一)



◎旧北高 来月から校舎解体

 函館市教委は8月から旧函館北高校校舎(日吉町4)の解体工事を開始する。跡地には2015年8月の供用開始を目指す日吉多目的グラウンド(仮称)が整備される。

 校舎は鉄筋コンクリート造3階建てで、体育館などを含む延べ床面積は1万237平方メートル。1964(昭和39)年から2007年3月まで北高校として使われ、旧函館東高校と統合した市立函館高校(柳町)の仮校舎にも使われた。

 北高跡地にはサッカー・ラグビー兼用コート2面、フットサルコート3面を備えた多目的グラウンドを14、15年度で整備。その前段となる解体工事を3工区に分けて行う。落札総額は2億394万円。工期は来年2月までだが、今冬までに解体を終える予定。

 市教委は敷地内の樹木に関し、同校の同窓会と協議して一部を敷地内で移設する方針。「由緒のある木などを支障のない範囲で残していきたい」としている。(千葉卓陽)