2013年7月28日 (日) 掲載

◎GLAY凱旋 函館熱狂、野外ライブ開幕

 函館出身の人気ロックバンドGLAYが企画した野外ライブの初日が27日、緑の島(大町)で開かれた。メンバーの熱いパフォーマンスで2万5000人の観客を熱狂の渦に巻き込んだ。28日も同会場で開く。

 「生まれ育った函館に恩返しがしたい」とのメンバーの意向を受け、函館市が緑の島を整備。地元の商工団体などもコンサートをサポートする協議会を設立し、運営や広報に協力した。ポスターや応援フラッグの掲示など、まちが一丸となって盛り上げ、全国からファンを迎え入れた。

 GLAYが全国制覇し、凱旋(がいせん)したというメッセージを込め、黒船を模したステージを製作。ステージにメンバーが登場し、TERUが「また新しい歴史をつくろうぜ!」と宣言し、ヒット曲「グロリアス」で幕を開けると会場のボルテージは最高潮に達した。

 数々のヒット曲や過去のアルバムメドレーなどを披露し、会場が揺れるほどの大歓声が沸いた。

 神奈川県横浜市の会社員、森理沙さん(28)は「何度もライブには参加しているが、メンバーの思いがこんなに伝わってきたのは初めて。涙があふれて止まらなかった」と話していた。

 GLAYはリーダーのTAKUROとTERU、HISASHI、JIROの4人組ロックバンド。1994年のメジャーデビュー後、数多くのヒット曲を生み出した。1999年8月に函館市栄誉賞を受賞している。(金子真人)



◎大沼湖水まつり開幕

 【七飯】第104回大沼湖水まつり(七飯大沼国際観光コンベンション協会主催)が27日、大沼国定公園広場で開幕した。水難者や先祖供養のための慰霊祭が営まれ、夜の湖畔に約800の供養灯ろうが浮かんだ。

 まつりは1906年、景雲寺の住職が水難者供養をするために灯ろうを大沼の湖面に浮かべて法要を営んだのが始まり。毎年、約1500もの灯ろうが湖面に浮かぶ光景は夏の大沼の風物詩となっている。

 この日は慰霊祭に先立ち、大沼国際交流プラザ前から約100人が灯ろう行列をつくり、同広場まで練り歩いた。行列には中宮安一町長や前田一男衆院議員らが参加。中宮町長は「GLAYのコンサートと重なったが、これだけの方に来ていただいたことに感謝したい」とあいさつ。同協会の渡辺邦浩会長は「灯ろうが湖に浮かんだ姿はとてもきれい。大沼を楽しんでほしい」と述べた。

 慰霊祭では地元寺院の住職による読経の中、参加者が先祖や水難者を弔う灯ろうを湖面に浮かべ、静かに手を合わせた。

 まつり最終日の28日は魚のつかみ取り大会やステージライブなどが予定されている。午後7時から灯ろう流しを行い、午後8時開始の花火大会でまつりはフィナーレを迎える。(森裕次郎)



◎巨大コロッケに歓声

 【厚沢部】恒例の「あっさぶふるさと夏祭り」(実行委主催)が27日、役場前で行われ、巨大コロッケ作りなどで盛り上がった。

 厚沢部発祥のメークインを使った巨大コロッケ作りは10回目。直径2・1b、厚さ10a、重さ460`をクレーンでつり上げ、特製鍋に390gの油を注ぎ、11個のコンロで熱した。

 調理は今年も町内の自営業、福島伸之さん(46)と倉谷守男さん(43)が担当。油の温度を上げるのに苦労したが、こんがりと衣が揚がると歓声が上がった。来場者には別に用意したコロッケ300個が振る舞われ、好評だった。

 水風船入れ大会やご当地キャラクターの交流もあり、会場は終始熱気に満ちた。改行 厚沢部小5年の石山百葉さん(11)は「大きな鍋でつくるコロッケは迫力があった。まんべくんにも会えて良かった」と笑顔だった。(田中陽介)



◎アサヒ商会、比に進出

 全国各地で給油所を展開するアサヒ商会(函館市東山町、斉藤清人社長)は27日、フィリピンの燃料小売大手のファースト・オート・LPGガスホールディングス(HD)と業務提携を結んだ。両社は現地に合弁企業を設立し、10月にフィリピン・セブ島に1号店を出店する計画だ。同社にとって初の海外進出で、同国を手始めに海外展開を加速させる考え。

 アサヒ商会は、1946年創業の石油製品小売業。ほかに道内5カ所でゴルフ場を経営する。給油所は、函館エリアの7店をはじめ、道内や青森、東北、関東、東海、九州、四国エリアに店舗のネットワークを広げている。

 同社は3年ほど前から日本貿易振興機構(ジェトロ)を通じ、海外市場のリサーチと提携先を探しをしてきた。初の海外進出のパートナーとなる同HDは、セブ島を中心に同国内で約20店舗のGSを経営する地元の有力企業。

 現地では「ファースト・アサヒ」の名前で出店。アサヒ商会は日本式の経営やサービス、他店舗展開のノウハウを提供。日本から社員を派遣し、指導にあたる。

 アサヒ商会本社で同日開かれた調印式には斉藤社長と同HDのヘクター・アルマリオ最高経営責任者(CEO)が出席。それぞれ署名し握手を交わした。斉藤社長は「海外展開の大事な第一歩。フィリピンでは今後2、3年で5、6店舗に増やす」と述べ、海外進出を加速させていく考えを示した。ヘクターCEOは「日本のスタイルを学び、一緒に事業を拡大してきたい」と話した。(松宮一郎)