2013年7月30日 (火) 掲載

◎「函館にまた来たい」GLAYファン帰路に

 GLAYの凱旋(がいせん)ライブから一夜明けた29日、函館空港では“聖地”を惜しみながら後にするファンで混雑し、ベイエリアでは大きなかばんを持ちながら、メンバーの古里を散策する人たちでにぎわった。

 函館空港では、ライブの公式グッズや函館の土産を抱えて搭乗手続きをするファンが目立った。改行 鹿児島県の会社員、山口かおりさん(26)は「とにかくまちがGLAY一色で、地元の皆さんの愛を感じた。ファンとしてとてもうれしい」と笑顔。東京都の後藤裕香さん(34)は「母に名物のイカを送った。商店街の人たちがとても優しく、ライブ以外でもまた来たい」と話していた。  各航空会社によると、この日の函館発は本州、札幌へ向かう便とも、ほぼ満席だった。(金子真人)

 ライブ会場の緑の島(大町)が見えるベイエリアでは、スーツケースや大きなバッグを持ち、観光を楽しむ人でにぎわった。愛知県の主婦、田原紗恵さん(37)は「28日の公演を見に来たが、雨でホテルと会場を往復するのみだった。ようやく観光を楽しめる。でも函館山が見えなくて残念」。東京都の大学生、幡多典子さん(21)は「26日から函館に来てメンバーゆかりの地を数カ所回った。卒業旅行でまた来たい」と話していた。 (山崎純一)



◎工藤市長「市民に誇りと勇気」 GLAY、サイン入りギター贈る

 GLAYのライブ成功を受けて、函館市の工藤寿樹市長は29日、函館新聞の取材に「GLAYは全国のファンに夢と希望を与え、市民には誇りと勇気をもらった。函館でもこういうことができるのだと証明してくれた」と述べ、メンバーと函館を訪れた大勢のファンに感謝した。

 工藤市長はあいにくの雨天とJRの運休を除き、大きな混乱もなくライブが終了したことを喜び、「函館アリーナ(2015年8月完成予定)のこけら落としにライブを開いてほしい」とラブコール。「(緑の島でも)2回、3回とライブが続いてもらいたい」と述べた。

 また、工藤市長は28日のライブ終了後に市内のホテルで開かれた関係者の打ち上げに出席し、メンバーのHISASHIから、サイン入りのギターを受け取った。ギターには「2013 HAKODATE ありがとうございました」(TAKURO)など、4人のメッセージが書かれてある。

 ギターは29日から市長室前のロビーに展示され、早速ファンが訪れた。2日間のライブに参加した苫小牧市の村上絢子さん(28)と芦別市の森夕貴さん(26)は「サインが入ってるよ」と興奮。2人は「函館の皆さんは親切で、『今度は晴れた時に来てね』と声を掛けてくれた。GLAYのメンバーがファンに優しいのは函館だからなんだと分かった気がします」と話していた。(今井正一)



◎真夏の稲刈り 道南農試 品種開発用、温室で栽培

 【北斗】道総研道南農試(北斗市本町)で29日、コメの品種をより早く開発するための稲刈りが行われた。

 同農試は道内で唯一、大規模な専用温室で水稲の世代促進栽培に取り組む。  この日は、10eに112組み合わせある稲をバインダーで収穫後、束ねて干した。

 中央農試(岩見沢市)と上川農試(上川管内比布町)で交配、栽培した稲の種子を、道南農試で4月に乾田直播(かんでんちょくはん)。収穫、脱穀を経て8月に別の温室に種まきし、11月に収穫。この種子を中央、上川両農試に戻し、来春から選抜試験が始まる。

 道南農試の宗形(むねかた)信也主査は「現在、道総研の水稲品種開発の材料のほとんどがここを経由して育成されており、確実に1年早められるのがメリット」と話していた。(山崎大和)


◎科学の楽しさ不思議さ体験 「理科実験」の渡辺先生講師に

 科学の楽しさと不思議さを体験する「わくわくサイエンスツアー」が29日、道立工業技術センターで開かれた。小学3〜6年生の児童とその保護者約30人が参加し、プラスチックなど身近な素材を使った理科実験を楽しんだ。

 函館地域産業振興財団が子どもの理科離れを防ぎ、科学の楽しさを知ってもらおうと開き、今年で4年目。講師は本紙に毎週土曜日掲載の「Let’sTry理科実験」を担当する立命館宇治中学校・高校の渡辺儀輝教諭が務めた。

 渡辺教諭はポリ袋とビニール袋の違いを示しながら「昔はビニール袋だったが、燃やすと環境に危険なダイオキシンが出ることがわかり、今はポリ袋が多い」と説明。実験で塩化ビニルと銅が反応して炎が青緑色になると「おお」と驚きの声が上がった。プラスチックを熱して再生繊維を作る実験でも、子どもたちは繊維の細さに興味津々の様子で見つめていた。  また、日乃出清掃工場を実際に見学し、リサイクルやごみの分別の大切さなどを学んだ。(平尾美陽子)