2013年8月20日 (火) 掲載

◎今年最後の大輪 函館彩る 湯の川温泉花火

 函館市内で最後の花火大会となる「第48回湯の川温泉花火大会」(実行委主催)が19日夜、湯川町の松倉川沿いで開かれた。約3万8000人(主催者発表)が来場。約3000発の花火が夏の夜空に咲き、来場者は歓声を上げていた。

 今年の花火大会は17日に予定されていたが、強風と雨にたたられ、2日連続で順延となった。それでもこの日は花火を楽しみにしていた家族連れや浴衣姿の若者が会場の松倉川沿いを埋め尽くした。

 湯の川プリンスホテル渚亭常務の河内孝善実行委員長が「穏やかな絶好の花火日和となったので楽しんでいってほしい」とあいさつ。カウントダウンの合図で1発目が打ち上げられると、大きな歓声が上がった。

 大玉やスターマイン、名物のイカ形の仕掛け花火が競演。フィナーレでは連続して打ち上げられ、盛り上がりは最高潮に達した。

 会場を訪れた函館日新小1年の佐藤心さんは「おもしろい花火がたくさんあっって楽しめた」と満足そうに話していた。(松宮一郎)



◎夏休みの宿題ばっちり 小中学校で始業式

  函館市内の多くの小中学校は19日、2学期の始業式を開いた。日焼けした児童生徒は夏休みの宿題や自由研究の作品を抱えて元気に登校し、休み中の出来事を友達と笑顔で話し合った。

 函館北昭和小学校(古川邦彦校長、児童313人)は午前8時50分から体育館で始業式を行い、古川校長は「元気に登校してくれてうれしい。10月には学習発表会があり、自分の役をしっかりとこなしてお客さんが感動するものを頑張って作ってほしい」と呼び掛けた。

 式後は、各教室へ移動。学級活動で夏休みの宿題を先生に提出したり、休み中に取り組んだ自由研究や作品を級友の前で紹介。

 1年生の渡辺倫太朗君(7)は牛乳パックで船を作り「旅行に行ったり、バーベキューしたりして楽しかった」とにっこり。村林由乃さん(6)はチョウや花の模様をつけた宝箱を先生に提出し、「キャンプをしたり、湖に行ったのがとても楽しかった」と話していた。(平尾美陽子)



◎函館線2日半ぷり復旧 20日始発から平常運行

 【八雲、函館】八雲町で発生した貨物列車の脱線事故の影響で不通となっていたJR函館線森—八雲間は19日、枕木交換や路盤改良などの復旧作業を終え、JR北海道は同日午後から運行を再開。旅客、物流の大動脈は2日半ぶりに全線開通した。函館—札幌間は20日始発から平常ダイヤで運行する。

 同社によると、八雲町の現場では19日午前、クレーン車を使って脱線した機関車を線路に戻し、現場から撤去。午後4時半までにすべての復旧作業を完了した。路盤の安定化を図るため、現場を通過する際は当面、時速25キロの制限速度を設けるほか、周辺に警備員を配置する。

 同社は同日朝から函館—八雲間で代行バスによる乗客の輸送を続けていたが、午後2時52分札幌発函館行き、同5時11分函館発札幌行きの臨時特急から、全区間列車での運行を再開した。

 JR函館駅では同日午後、スーツケースや大きなバッグを抱えた旅行客らが臨時特急に乗るため、次々と改札を通り抜けた。発車の2時間前からホームで列車を待った胆振管内白老町の主婦(61)は青森県の実家に帰省した帰り。「列車が動かなければ八戸から苫小牧までフェリーを使おうと思っていた。やっぱりJRの方が速くて楽」と安堵(あんど)の表情を見せる一方、脱線現場では過去にも土砂流出が起こったことを指摘。「どうして再びこんなことが起こるのか。JRは最近たるんでいる」と話した。

 恵庭市の斉藤紀子さん(74)は16日夜、青森県に向かうため、千歳駅から急行はまなすに乗車。脱線事故の影響で同列車が八雲駅で足止めとなり、車内で一夜を明かした。「めったにない経験でしたね」と振り返り、「帰りに(復旧が)間に合ってよかったです」と列車に乗り込んだ。

 JR貨物も同線の復旧に伴って運行を再開。同社北海道支社によると、函館—札幌間は1日約40本の貨物列車を運行するが、今回は不通となった期間がお盆と重なったため、運行計画が少なく、影響は70本だった。同支社は「預かった荷物は荷主に返却したほか、荷主が苫小牧や小樽行きのフェリーに振り替えるなどして対応してもらった」としている。(森裕次郎、松宮一郎)


◎ローマへの道 パレードとコンサート

 【北斗】JR渡島当別駅からトラピスト修道院までの並木道をマーチングバンドなどが行進するイベント「ローマへの道パレード」が18日、開かれた。雨の中、出演団体が演奏やドリル演技をしながら行進し、沿道の来場者を楽しませた。

 パレードは石別地域の住民らでつくる実行委員会(山田淳一委員長)が昨年に続き開催。同修道院を核とした地域振興につなげようと並木道を「ローマへの道」と名付けた。

 同駅で行った開会式では、山田委員長が開会宣言をした後、高谷寿峰市長や前田一男衆院議員らあいさつし、それぞれ地域住民が自らの発想で取り組む姿勢をたたえた。

 雨天で道警音楽隊・カラーガード隊と陸上自衛隊北部方面音楽隊が出演を見送ったが、函大有斗高校マーチングバンドと札幌のバトンチームワン、北斗谷川小金管バンドの3組がパレードに登場。

 並木道に入ってから雨が激しく降ってきたが、出演団体のメンバーはずぶ濡れになりながらもゴール地点の石別中学校まで力強い演奏や華麗な演技を披露した。

 パレード後には、今回最終回のふれあいコンサートが同中学校で開かれ、来場者が吹奏楽や太鼓の演奏などを楽しんだ。(鈴木 潤)