2013年8月23日 (金) 掲載

◎ハワイアンコンサート2年ぶり開催へ フラの魅力感じて

 市内でフラダンス教室を主宰する村木小百合さんと夫でハワイアンバンドのバンドマスター、永親さん(74)らが出演する「ハワイアン・ハウオリ・コンサート」が9月1日、旧函館区公会堂(元町11)で開かれる。毎年恒例だったコンサートは昨年、永親さんが大病を患ったため中止に。2年ぶりとなる開催に村木さん夫妻は意気込んでいる。

 コンサート名に付けられた「ハウオリ」はハワイ語で「幸せ」を意味する。「ご覧になった方が少しでも幸せになり、明日からも頑張ろうという気持ちになってほしい」(小百合さん)との願いが込められたコンサートは、毎年旧函館区公会堂で開かれ、人気を博してきた。

 しかし昨年8月、永親さんが倒れ、コンサートは中止に。命の危険がある大病だったが、手術が成功し、9月には無事退院。その後は自宅療養を続けた。今年に入り、徐々に音楽活動に復帰。永親さんは「向上心はあるが、気負いはなくなった」と自身の変化を語る。2年ぶりとなる公会堂コンサートについては「妻の踊りの表現をサポートするため、集中が必要。いつもより緊張する」とほほ笑んだ。

 コンサートには「村木永親とエリマスターズ」、カプア村木フラダンススタジオのメンバーら約35人が出演予定。古典フラから現代フラまでバラエティーに富んだ演舞などを披露する。さらに昨年暮れから今年にかけて結成された七飯町のフラダンスサークル「パパラプレ」とウクレレサークル「リオナ」が初舞台を踏む。

 本番を10日後に控えた22日、小百合さんが主宰するフラダンス教室では教え子の子どもたちが熱心に練習を続けた。小百合さんは「生徒たちが1年間頑張ってきた集大成をぜひ見に来てほしい」と話している。  当日は午後2時開演。コンサート観賞の場合は入場無料(要整理券)。問い合わせは村木さん(TEL0138・57・9482)まで。(森裕次郎)



◎道南集中豪雨 農業被害 議員ら視察

 17日から18日にかけて道南地域を襲った集中豪雨を受けて、自民党と民主党はそれぞれ災害対策本部を設置し、国会議員らが視察のため道南入りしている。渡島、桧山の沿岸部では流木が相次いで確認されているほか、農業では局地的に被害が起きたケースが多く、状況把握に努めている。

 自民党道連は19日に対策本部(本部長・伊東良孝衆院議員)を設置。22日、地元選出の前田一男衆院議員と長谷川岳参院議員が厚沢部と乙部、江差の3町を視察し、被害農家や町職員らの説明を受けた。

 厚沢部町では、安野呂川の氾濫でアスパラガス栽培のビニールハウス13棟すべてが浸水。赤沼町の木口幸弘さん(43)が「午前11時前に見に来た時は大丈夫だったが、午後1時半ごろに来たらハウスが川水で浸かっていた」と説明し、「いまはとにかく倒れたものを刈り取って出さないとだめで、被害額は分からない」と述べた。

 対岸の水稲の冠水では、農水省道農政事務所函館地域センターの飯島正センター長が「泥水がつくと大きな被害になる」と説明。長谷川氏は「今の被害額と将来の被害額は全然違ってくる。人の被害がなくて良かったが、農業の担い手のやる気や意欲を失わせないためにも早急な対応が必要」。前田氏は「実際に目にして大変なことが起きたということが分かった。作物復活のために国へ復旧に向けた働きかけをしたい」と話していた。

 このほか乙部のユリ根や江差のブロッコリーなどの被害状況も見て回った。       (田中陽介)

 民主党北海道は21日に災害対策本部(本部長・横路孝弘衆院議員)を設置し、本部長代行の徳永エリ参院議員が22日、道8区総支部代表の逢坂誠二前衆院議員らと八雲町内のJR函館線の貨物脱線現場や落部漁港、森町内では農業被害の状況を視察した。

 森町では片野滋副町長の案内で、白川、尾白内地区の畑地を回った。片野副町長は「(即時対応とならない軽微なものも含めると)町内全域で被害を受けた場所は多い」と話す。

 白川地区の農道(延長1160b)は波が打ったようにアスファルトがめくれ上がり、車両の通行ができなくなり、カボチャの出荷作業に大きな支障が出ている。尾白内地区のダイコンなどの畑地では、大量の表土が作物を押し流し、周辺も冠水被害を受けた。町の担当者は「雨水が浸透するよりも流れが激しかった」と話す。

 徳永氏は「予想以上の被害。農業も収穫期で作業に影響が出る。迅速な対応が必要だ。まずは現場の状況をしっかりと伝えていく」とした。逢坂氏は「JRの被害は道内全体の物流の根幹にかかわる問題。監視体制を強化し、ある程度の雨でも対応できる応急措置を取らなくてはならない。JRと国に抜本対策を講じるよう早急に求める」と述べた。 (今井正一)



◎飲み比べ楽しんで 来月8日「西部地区バル街」

 スペインの伝統的な食文化「バル」に見立て、函館市西部地区で酒やおつまみ(ピンチョ)を楽しむ「第20回函館西部地区バル街」(実行委主催)が、9月8日に開かれる。深谷宏治委員長(レストラン・バスクオーナーシェフ)は「バル街を通じて、西部地区のすばらしさを感じてほしい」と来場を呼び掛ける。

 2004年から始まり、今年で10年目。年に2回ずつ開いており、20回目の節目を迎える。

 今回は青函の交流を深めようと、弘前市や青森市から各1店、9日から開かれる第4回世界料理学会に参加する東京南麻布、銀座の名店2店など、計72店が出店し、肉や魚など多彩なピンチョを提供する。協賛イベントも豊富で、着物でバル街を楽しむ「きものdeバル」や僧侶による雅楽演奏などを予定している。

 8日午後2時〜9日午前0時。前売りチケットは5枚つづり3500円(当日500円増し)で、松柏堂プレイガイドなど市内各所や出店店舗で取り扱う。問い合わせはバスク(0138・56・1570)へ。 (虎谷綾子)


◎函館の味 飛躍目指して

 地元の水産加工業者の販路拡大に向けた「北海道の『食』特別商談会in函館」が22日、函館市内のホテルで開かれた。参加した業者は道内外の百貨店や大手スーパーのバイヤーとの商談に臨み、必死に商品を売り込んだ。

 北海道銀行と函館特産食品加工業協同組合、全国いか加工業協同組合の主催。大手流通業者とのビジネスマッチングの機会を提供し、地元企業の販路拡大をバックアップすることが狙い。今年で6回目。

 この日は、地元の水産加工業者17社が参加。大手スーパーや百貨店など11社のバイヤーを招いた。1回の商談は約20分程度。全部で110の商談が行われ、地元企業の担当者は塩辛などのサンプルを見せながら、懸命にアピールした。

 同行では「販路拡大はもちろん、バイヤーとの面談でアドバイスをもらい、製品のブラッシュアップにつなげていってもらえれば」と期待を寄せていた。 (松宮一郎)