2013年8月26日 (月) 掲載

◎厚沢部豪雨 浸水ハウス 有志で復旧作業

 【厚沢部】18日の集中豪雨による河川氾濫で、甚大な浸水被害を受けた、赤沼町のアスパラガス栽培ビニールハウスで25日、農家仲間と住民有志が集い、復旧作業に励んだ。

 木口幸弘さんのハウス13棟(331平方bが9棟、265平方bが4棟)がすべて浸水し、早期復旧にと、桧山南部立茎アスパラガス生産組合(根津貴浩組合長)が音頭を取り、厚沢部と江差、上ノ国、乙部の組合員のほか大根部会や農業改良普及センター、農協、赤沼町内会、厚沢部の地域おこし協力隊など総勢80人が駆けつけた。

 参加者は倒れたアスパラを刈り取り、かき集めては重機で運び出す作業を繰り返した。強い日差しと雨上がりの蒸し暑さで汗だくになりながらも、「人海戦術でやれば大丈夫だ。みんなで頑張ろう」と結束。作業は午前8時から同11時ごろまで行われた。

 木口さんは「ありがたいの一言です」。根津組合長も「初めは30人ぐらいだと思っていたが、仲間を支え助けたいと多くの人が集まってくれた。人ごとではない話で、団結の意識でこの作業ができたと思う」と話していた。 (田中陽介)



◎西さん連覇 道南竜将に

 第17回道南竜将戦(函館新聞社、日本将棋連盟函館中央支部主催)は25日、函館新聞社で開かれた。道南の有段者12人が出場し、西倫理さんが2年連続2度目の優勝で17代目の「竜将」に輝いた。同時に行われた日本将棋連盟初段免状獲得戦は函館高専3年の吉田杜大さんが、第7回道南小学生竜将戦は蒔田瑛功君(道教育大附属函館小6年)がそれぞれ制した。 (鈴木 潤)

 連覇を果たした西さんは「ひどい将棋をした対局もあり、(連覇は)難しいかなと思った。その中で何とか優勝できて良かった」と安どの表情。初戦から厳しい対局が続いたが、決勝戦は緊迫した展開のなかで「自分の将棋ができた」と話す。大会を振り返り、若手の成長に頼もしさを感じており、「さらにレベルアップした中で3連覇を目指していきたい」と意気込みを見せた。

 初段免状獲得戦を制した吉田さんは函館高専将棋部の部長を務める。「歴代の部長がこれまで優勝しているので、自分も勝てて良かった」と笑顔。これから有段者になるが「楽しみながらも実力を磨いていきたい」と意気込みを見せた。

 蒔田君は「練習の成果を出せた。来週も大会があるので自信になった」と話していた。

 各大会の優勝者以外の上位は次の通り(敬称略)。

 ▽道南竜将戦=A斉藤航輔B明石知博

 ▽日本将棋連盟初段免状獲得戦=A川田洋平B佐藤龍之介

 ▽道南小学生竜将戦=A木下侑汰(函館北昭和6年)B中川蒼天(道教育大附属函館5年)C野田匠(函館港6年)D植野椋太(函館湯川6年)



◎低金利 函館市も享受

 函館市が今年5月に発行した2012年度債(借金)における、民間資金の金利は最安値で0・370%(15年償還分)となった。政府の経済政策「アベノミクス」などの影響で前年度からは金利が上昇しているものの、金融機関の入札で決めているため競争原理が働き、低い利率での借り入れにつなげている。

 市財政課によると、12年度債の発行額は99億4100万円(企業会計を除く)。このうち91億8000万円を民間から調達しており、出納期間が閉鎖される5月末までに借りている。これ以外に財務省などが発行する政府系資金による起債もある。

 民間資金を活用した起債は、銀行や信用組合などを対象に入札方式で決めており、金利が最も低い金融機関を引き受け先としながら、細目別に分けることで資金力に乏しい地元金融機関の応札を促している。

 12年度債は5本に分割しており、15年償還は5年ごとに条件を見直す変動金利、5年償還は固定金利で運用。12年度債は15年償還分で前年度比0・165%上昇、5年償還分の最安値は0・349%で同0・159%上昇した。同課は「金融機関は将来的な金利上昇を見込むと変動利率を上げる傾向にあり、固定利率もその傾向が強い」とする。

 市の起債発行額(一般会計ベース)は、旧4町村と合併した05年度の1575億円をピークに、年々減少傾向にある。同課は「函館アリーナの建設などで借り入れが増える可能性があるが、安く借りられる場合にロットを大きくするなど工夫しながら、今後も安い利率での借り入れを進めたい」としている。 (千葉卓陽)


◎きじひき高原まつり盛況 

 【北斗】景観の優れたきじひき高原で炭火の焼き肉や催しを楽しむ「きじひき高原まつり」(実行委主催)が25日、同高原中腹にあるキャンプ場内の見晴公園で初めて開かれ、大勢の来場者でにぎわった。

 2016年3月の北海道新幹線開業に向け、大野平野や大沼、函館山などを一望できるきじひき高原を中核的な観光スポットに育てていこうと、合併前の旧大野町時代に開催していた牧場まつりを9年ぶりに復活させ、開催した。

 こんろや七輪約300基を設置したバーベキューコーナーが設けられ、家族連れやグループがこんろなどを囲んで焼き肉。北斗市産の黒毛和牛や「はこだて和牛」のほか、ホタテ、ホッキなど海産物を焼き、上質の味を堪能していた。

 家族5人で来場した市内本町の岡田あゆみさん(37)は「開放的な広い場所で食べるとおいしい。北海道ならではですね」と話していた。

 特設ステージでは、市のご当地アイドル「北斗夢学院桜組」のライブなどが行われたほか、会場では道南の特産品も販売。高原内を巡る遊覧バスも運行し、ポニーの乗馬体験は、子どもたちの人気を集めていた。(鈴木 潤)