2013年8月4日 (日) 掲載

◎港祭り パレードに熱気上昇

 開港154周年記念函館港まつり(実行委主催)は2日、メーン行事の「ワッショイはこだて」が始まった。青森県と道南のご当地キャラクターや、函館港で1日に海上運行された「青森ねぶた」も登場。十字街・松風コースを65団体、約9500人、山車69台がパレードし、まちは熱気に包まれた。

 パレードは午後4時半、豊川町の豊川広路からスタート。第1部は、陸上自衛隊函館駐屯地や函館市町会連合会などの港おどりで幕を開けた。第2部では、子どもいか踊りとサマーカーニバルが行われ、個性あふれる衣装や踊りに、観客から大きな拍手が送られた。また、青森ねぶたが威勢の良い掛け声で祭りを盛り上げた。第3部は函館いか踊りで、約4300人が函館ならではのパフォーマンスを笑顔で披露した。

 市内東山町の無職、藤本英治さん(79)は「皆さん一生懸命に踊っていて、素晴らしい。多彩な踊りで、見ていて飽きない。孫も出るので楽しみ」と笑顔を見せていた。3日は午後4時半からワッショイはこだて2日目の堀川・五稜郭コースを行う。(虎谷綾子)



◎来春 知内など3駅廃止…吉岡海底も、新幹線工事で

 JR北海道は、JR津軽海峡線の知内駅と青函トンネル内にある「吉岡海底駅」(福島町館崎)、「竜飛海底駅」(青森県外ケ浜町)の3駅を来年春に廃止する方針を決めた。2016年3月の北海道新幹線開業に向けた建設工事に伴うもので、国内の海底駅は姿を消すことになる。

 知内駅は1990年に開業した無人駅。現在は上り下り合わせて1日4本の特急が停車している。道の駅が隣接しているが、駅自体の利用者は少ない。同社によると、知内町には廃止について数度説明をしているという。

 吉岡と竜飛の2駅は、トンネル内での非常時に備えた旅客待避所、保線基地として設置された駅で、88年のトンネル開業と同時に見学施設としてもオープン。一般の乗客は利用できない。

 吉岡海底駅は「ドラえもん海底ワールド」として人気見学コースとなったが、新幹線建設工事の資材基地となったため、2006年に見学を休止した。竜飛海底駅は現在も特急4本が停車し、見学者が乗降している。ただ、今年11月10日で停車は終了する予定。両駅は今後、ホームなど改修し、新幹線仕様の避難施設にする。

 知内町の大野幸孝町長は「廃止案は残念だが、駅舎は町にとって重要な施設。JRとは別の役割を担えないか協議し、町としても新たな活用法を検討していきたい」と話した。(松宮一郎)



◎スルメイカ漁7月好調

 道南スルメイカ漁は、函館市水産物地方卸売市場(豊川町)での7月取扱量が前年を54%上回る764dと好調だった。7月としては2008年以降で最高。ただ、7月下旬から漁模様は芳しくなく、観光客の刺し身需要も強まることから、店頭価格は高値で推移している。

 市農林水産部によると、7月の764dは、上・中旬に計615dと好調な漁獲があったことがけん引。1`当たりの平均価格は前年比25円高の297円で、08年以降で2番目に高い。

 しかし、7月下旬以降は漁獲低調が続いており、紺地鮮魚(中島廉売内)の紺地慶一社長(51)は「量が少ないので、売り値も高い」、秋本鮮魚店(同、秋本千恵子代表)は「港まつりもあって需要は強い。漁が上向いて、それが続いてほしい」と願う。

 函館市漁協(橘忠克組合長)によると、現在は函館の前浜(函館山沖)と、福島町と知内町にまたがる矢越岬沖が主な漁場。1日からのA重油価格は前月から据え置きの1g当たり91・5円(税別)。漁場が松前沖から前浜に移ってからは魚体が小ぶりだという。今後の見通しについて「水温が高くなると、イカが津軽海峡に入ってこない。夏枯れ(一時的な不漁)もあるので、数量は少ない状況が続くのでは」という。

 一方、同市場での6〜7月合計の取扱量も、前年比31%増の964dと08年以降で最高。単価も同22円高の328円と好調を維持している。(山崎大和)


◎生活保護受給者が減少 4月の函館 昨年8月以来

 帯広と十勝地域の味を紹介する「大門・とかちうまいもの広場」が1日から、函館市松風町の大門パーキングで始まった。会場には名物の豚丼などの屋台がずらり。食欲をそそる香ばしいにおいに誘われ、大勢の市民が訪れた。

 全道各地でパチンコ店などを展開する太陽グループ(札幌市、東原俊郎社長)と帯広物産協会(有塚利宣会長)の主催。太陽グループは、地域貢献の一環。帯広物産協会は2016年3月の北海道新幹線開業を見据え、販路の拡大、観光PRにつなげようと初めて取り組んだ。

 紹介したのは豚丼のほか、新ご当地グルメ「とかち牛じゃん麺」や「とかちハヤシ」、カントリーホーム風景(鹿追町)のソフトクリームなど。十勝産小麦と牛肉の消費拡大につなげようと開発された「牛じゃん麺」の前には長い列ができた。

 豚丼の大ファンという市内の団体職員、山内大輔さん(30)は「帯広に行く機会があれば必ず食べている。函館にいながら本場の味を楽しむことができてうれしい」と満足そうに話していた。イベントは2日も午前11時から午後9時。(松宮一郎)