2013年8月8日 (木) 掲載

◎函館アリーナ 来月3日に再入札

 6日の入札が不調に終わった函館アリーナ新築主体工事に関し、函館市は7日、再入札を9月3日に実施することを決めた。8日に再公告を行う。42億8600万円(税込み)の予定価格は変更せずに、一般競争入札の参加条件を見直して共同企業体(JV)に限定しない考え。今後の建設業者の動向が焦点となる。

 アリーナの入札をめぐっては、参加を申請していたスーパーゼネコンを筆頭とするJVが入札前日の5日に「予定価格範囲内の見積もりを確定させることが困難」として入札を辞退。市はこれを受けて新築主体工事と、付随する7件の設備工事を延期し、対応を協議していた。

 市は、入札を見送った背景に公共工事の増加に伴う技術者不足があるとみて、再公告にあたり参加条件を精査。当初は一定の実績と市内に支店を持つAランク1社(スーパーゼネコン)と、市内に本社か支店を持つAランク4社、Bランク2社の計7社でJVを組むことを条件としたが、再公告ではスーパーゼネコン単体か、スーパーゼネコンを筆頭にJVを組むことも可能とする方式に変更する。

 併せて、地場企業優先としていた条件も外す形となるが、市財務部は「地場企業の参加を阻害するものではない」としている。

 入札への参加申請がJV1組にとどまったことから、市内部ではこの1組と随意契約を結ぶ可能性や、総事業費の増額も視野に検討してきたが、参加条件を見直すことで入札を申請しやすい環境整備を図る。

 契約締結議案は9月の第3回定例市議会に提出したい考え。(千葉卓陽)



◎車内で映画満喫…市電シネマ

 貸し切りの市電車内で映画を観賞する「市電シネマ」が7日夜、函館市駒場町の駒場車庫を発着点に行われた。超低床電車「らっくる号」に約20人が乗車し、映画を楽しんだ。

 北海道ユニバーサル上映映画祭実行委(島信一朗代表)の主催事業の一つで、2007年から毎年開催している。

 上映したのは、南医療生協(名古屋市)の医療や介護の活動を追ったドキュメンタリー映画「だんらんにっぽん」(小池征人監督)で、実行委が11月に開催するユニバーサル上映映画祭函館上映会でも観賞する作品。

 出発前に同実行委の橋本和幸さんが、今年、函館市電が100周年を迎えたことを紹介しながら「ゆっくり観賞してください」とあいさつ。電車は午後6時半に駒場車庫を出発し、谷地頭、函館どつく前停留場を経由する約2時間のコースを運行した。

 車内には視覚障害者向けの音声ガイドの担当者を配置し、画面に出てくる情景や出演者の動きを説明。参加者は電車に揺られながら映画を楽しんでいた。(鈴木 潤)



◎ブランド黒豚 召し上がれ…来月バーベキュー祭り

 函館商工会議所銭亀沢地区青年部(石田大樹部長)は9月1日、函館市赤坂町の志海苔ふれあいひがし広場で「第15回黒豚バーベキュー祭り」を開く。同地区で生産している人気のブランド豚「函館男爵黒豚」を炭火で焼いてその場で味わうイベントで、石田部長は「地元の黒豚を味わってもらいたい」としている。

 提供する肉は、鶴野町の養豚業「青函トントン」が飼育、生産している純粋バークシャー種。餌にはコンブや男爵(だんしゃく)イモを使うなど飼育法にこだわっている。肉は脂身に甘みがあり、あっさりとした味わいが特徴。1人分のセットは肉300グラムと野菜、おにぎり。今年は昨年よりも100食多い1000食分を用意する。

 時間は午前11時から午後2時。オープニングは函館巴太鼓の演奏。銭亀沢中学校吹奏楽部も出演する予定。また、早食い大会やフリーマーケット、ホテルのペア宿泊券が当たる抽選会もある。石田部長は「イベントも定着し、リピーターも多い。普段食べる肉と函館男爵黒豚を食べ比べてほしい」と来場を呼び掛けている。

 前売券は1500円。当日券は2000円で、50枚ほど用意する。前売券は同会議所銭亀沢支所と本所(若松町)で販売している。問い合わせは同会議所銭亀沢支所(電話0138・58・3057)へ。(松宮一郎)


◎祭りばやし 練習に熱…あすから姥神大神宮渡御祭

 【江差】姥神大神宮渡御祭が9日に開幕するのを前に、子どもたちが祭りばやしの練習に励んでいる。

 祭りばやしは、京都の祇園祭の流れを組み、町内に13台ある山車(やま)ごとに独自の音色がある。練習は夏休みに合わせて始まり、夕暮れから笛や太鼓のみやびやかな音色が響く。

 出来栄えを競う祭りばやしコンクールで5連覇を狙う、津花町の山車「楠公山(なんこうやま)」では、小中校生ら約40人が、連日午後7時から約2時間の全体練習に取り組んでいる。

 福島中1年の瀬川康志君(13)は「毎年江差に来てみんなと気合を入れて頑張っている。今年も優勝したい」。指導役の東京の会社員、荻野知希さん(25)は「子どもたちが頑張りすぎるくらい熱心。これが楠公山の強いところ」と話していた。

 祭礼は9日が宵宮祭。本祭の10、11日は大神宮のみこし行列に付き従い、山車が町内を巡行する。祭りばやしコンクールは、10日午後0時15分から大神宮前で行う。(田中陽介)