2013年9月13日 (金) 掲載

◎十和田市の法奥小児童が青森の魅力PR

 修学旅行で函館を訪れた青森県十和田市立法奥小学校(向井博校長、児童94人)の6年生25人が12日、JR函館駅近辺で地元のPR活動を行った。のぼり旗を掲げ、通行人に地産品や観光パンフレットを配り、地元の魅力を紹介した。

 同校では函館・洞爺湖方面を修学旅行先とし、PR活動は今回で2回目。一行は2泊3日の旅程で函館を訪れ、この日は金森赤レンガ倉庫群や五稜郭近辺などを散策した。

 配ったのは青森県産米のブランド「つがるロマン」(300c)30袋と奥入瀬源流水(500_g)96本、観光施設のパンフレット。児童は「自然がきれいなところです」など元気よく紹介した。

 里村慎吾君(12)は「立ち止まって話を聞いてくれる人がいてうれしかった。青森県の魅力をたくさんの人に知ってもらいたい」と笑顔で話していた。(平尾美陽子)



◎丸井今井で「江戸老舗めぐり」

 東京の人気店の伝統工芸品や老舗の味覚を一堂に集めた「江戸老舗めぐり」が12日、丸井今井函館店(本町)で始まった。会場には職人の技がずらりと並び、初日から大勢の買い物客でにぎわった。17日まで。

 同店で開催している「京都老舗まつり」や「全国うまいもの大会」などと並ぶ人気の催し。今年で31回目。今回は初登場3店を含む59店の老舗が集まった。

 菓子店の浅草梅園はきんつばやさくら餅を実演販売。客は職人技に見入り、出来たてを次々と購入していった。築地の虎栄はつきじ揚げを提供。エビとタコ、イカが入った海鮮が一番人気で、販売ブースの前に長い列ができた。

 工芸品は、独特の口上を述べながら、小槌の中に縁起ものを詰めるお守りの「開運の小槌」、1830(天保元)年から続く江戸ほうきの白木屋傳兵衛が伝統の技を披露した。

 同店では「伝統を受け継いだ職人の技を目で楽しみ、舌で味わってほしい」と話している。14〜16日はお楽しみ抽選会もある。(松宮一郎)



◎道が道南のワイン、チーズ巡るコースづくりに着手

 道が、道南のワイナリーとチーズ工房の資源を生かした旅行モデルコースづくりに乗り出した。北海道新幹線開業を見据え、食を皮切りに地域産業を活性化させる狙い。9〜11日には2泊3日の日程で、渡島、桧山管内を巡るモニターツアーを行った。

 道内は醸造用ブドウ、ナチュラルチーズとも日本一の生産量を誇るが、製品の知名度はいまひとつ。優位性を生かして集客につなげるため、道は昨年度、道内外の百貨店での道産ワインとチーズのPRや、道内3コースでモニターツアーも実施した。

 こうした成果を踏まえ、旅行者に役立つ情報をまとめた「北海道のワイン&チーズツーリズムガイド2013」を今年5月に作成。

 本年度は、ガイドに掲載されていない道南での宿泊プランづくりに取り組む。モニターツアーには、ジャーナリストや北海道「食のサポーター」、料理評論家ら5人が七飯の山田農場チーズ工房、はこだてわいん、函館のワイナリー「農楽蔵」など計12カ所を訪問。函館のレストラン・バスクなどで地元食材を使った料理も堪能した。

 同行した渡島総合振興局の吉田光幸観光振興係長は「参加者は道南産ワイン、チーズの質の高さや製法へのこだわりに感心していた」と話す。

 道は専門家の反応を土台として道南での宿泊プランを作り、年度内に出すガイドの改訂版に掲載予定。道は「バージョンアップして魅力を伝えたい」(食関連産業室)としている。(山崎大和)


◎縁桂の散策路、復旧早まる

 【乙部】8月18日の集中豪雨による川の決壊や土砂流出で、乙部町の「縁桂(えんかつら)」に向かう散策路が被害を受けた問題で、町は12日、国が来秋にも再整備を終え、一般開放する見通しを明らかにした。

 同日開会した、定例町議会の行政報告で、寺島光一郎町長が「来年の秋のフェスティバルには完成させたいと聞いている」と述べた。

 災害発生直後、一帯を整備する国は、完全復旧に2年以上要する見通しを示していたが、縁桂を軸に地域振興や住民交流などに力を入れる町と道の強い働きかけによって、国が迅速に対応する形だ。

 縁桂の一帯は、風景林として国のレクリエーションの森で、約1`の遊歩道は桧山森林管理署が10年以上前に整備。同署などによると11月にも治山工事が優先の復旧に入り、縁桂までの道のりは、ほぼ現ルートを生かした道幅のコンパクトな散策路になるという。

 費用は未定だが、地元関係者によると「災害前の遊歩道や駐車場、東屋などの一連の費用は7000万から8000万円だったと記憶している」とする。

 縁桂の細い根がむきだしになるなどの被害には、住民有志と町、同署などが災害発生直後から連携し、樹木医の指示で土のうを積むなどの処置を講じている。(田中陽介)