2013年9月16日 (月) 掲載

◎子ども歌舞伎2年ぶり公演 名演技に750人喝采

 道南の子どもたちが本格的な歌舞伎を演じる「第十回記念公演函館子ども歌舞伎」が15日、函館市民会館大ホールで開かれた。大人顔負けの会心の演技で、訪れた750人の観客を魅了した。

 2年ぶりの公演。出演者は小学1年から社会人までの34人で、主宰する函館の歌舞伎役者、市川団四郎さんの指導の下、大舞台に向けて稽古に励んできた。

 序幕「一谷嫩軍記 須磨浦の段」は源平合戦での悲劇を描いた物語。戦いに敗れた平家の若き武将、無官太夫敦盛を今井義聖君(函館的場中1年)、源氏の熊谷次郎直実を森英志君(函館湯川中3年)が表情豊かに熱演した。恒例の「白浪五人男」には今回が初舞台となる5人が登場。声高々と見えを切る子どもたちの姿に会場から惜しみない声援と拍手が送られた。

 このほか、舞踊を中心とした「義経千本桜」、同歌舞伎座の卒業生たちも出演した「男の花道」が演じられた。(金子真人)



◎進む高齢化 増える対象者 敬老会ピンチ

 敬老の日に合わせ、函館市内の各町会が開催する高齢者の長寿や健康を祝う「敬老会」。近年、高齢化の進展に伴って異変が起きている。対象者が増えすぎて予算や運営上の問題により会の開催を断念するケースや、将来の運営への不安が表面化するなど、各町会は対応に頭を悩ませている。

 美原町会(若松均会長)の今年の敬老祝い対象者は1320人(75歳以上)。対象者の増加に伴って毎年開いていた敬老会を中止し、替わりに記念品を14〜18日に配る。

 敬老会を担当する福祉部長の東洋子さん(72)は「対象人数が増え、少ない役員では災害などがあったときに対応ができない可能性がある。若い世代の町会加入者も少なく、仕方がないのかもしれない」と残念がる。

 本町会(大川鐵男会長)では80歳、88歳、90歳を対象者に、敬老祝いの記念品を14日に配った。以前は78歳以上を対象にしていたが、経費などの問題で対象者の年齢を引き上げた。大川会長は「高齢者も多くなり、気持ちはあるが皆さんに配れない状況。会員が減少傾向なのも要因」と話す。

 本通町会(志賀谷隆会長)では14日、敬老会を開き、約80人が楽しんだ。福祉部長の来本彬孝さん(75)は「今までこの形で続けてこられたが、町会の高齢化も進んでおり、今後も続けていけるか分からない」と不安を口にする一方、「それでもやはり年配者を大切にしたいと思う。町会の一大行事なので敬老会を楽しみにしてもらいたい。もっと若い人が町会に入ってきてくれれば、希望が持てる」と期待を込める。

 今年も形式を変えず、7日に敬老の集いを開催した青柳町会の村本朝次郎会長は「高齢者が年々増えているが、皆さんが元気で参加してくれてうれしい」と話し、来年の開催に意欲を示していた。(虎谷綾子)



◎佐々木明選手 五輪出場に手応え

 【北斗】北斗市出身でアルペンスキーの佐々木明選手(31)の2013年シーズン報告会と14年シーズン激励会(後援会主催)が15日、北斗市公民館で開かれた。佐々木選手は参加した150人の関係者を前に、ソチ五輪出場に手ごたえを感じていることと「皆さんが期待しているものを見せられるように頑張る」と金メダル獲得の意欲を語った。

 佐々木選手は13年シーズンに日本代表選手から外れ、自力で世界を転戦。「これまでに自分を支えてくれた人への感謝の気持ちが大きくなり、レースに取り組んだシーズンだった」と心境を語った。これまで3回出場した五輪とは、代表入りを狙うための環境も変わったが「一つ一つハードルを乗り越えることに成功し、五輪が見えている」と話すと会場から大きな拍手が起こった。

 最後に参加者一人一人と握手した佐々木選手は「メダルを自分に取らせたいという温かい望みが伝わった。ソチ五輪に向け、今は準備が整っている。金メダルを獲ってきたい」と力強く話した。(山崎純一)


◎珠算全道一目指し340人腕競う

 第71回全道珠算競技大会(道商工会議所連合会など主催)が15日、函館市大森町のサン・リフレ函館で開かれた。道内各地から選手が集まり、腕を競い合った。個人総合の最高得点だった若松尚弘さん(札幌そろばんファクトリー)が「そろばん北海道一」となった。函館勢も健闘し、都市対抗で2位となった。

 函館での開催は4年ぶり。今回は小学生から一般まで340人が参加した。競技は個人、団体競技、種目別(読上暗算と読上算)の得点で順位を競った。都市対抗は函館や札幌、室蘭など13都市によるチーム戦。各種目の合計でトップを目指した。

 競技の結果、都市対抗で函館チームが室蘭チームに続いて2位。また、団体競技の中学校以上の部で函館一般選抜(谷口真一さん、八木泰樹さん、山本梢太さん)が2位に入った。

 個人競技一般の部では、函館商業高の谷口真一さんが2位を獲得。読上暗算一般の部ではエスイーシーの八木泰樹さん、中学校の部で斉藤淳之介さんがそれぞれ2位。また、読上算一般の部で北斗市役所の山本梢太さんが2位だった。(松宮一郎)