2013年9月2日 (月) 掲載

◎函館競馬閉幕 入場者伸び悩む 

 日本中央競馬会(JRA)の函館競馬は1日、函館競馬場(駒場町12)で今季最終日を迎え、7215人が最後のレースを楽しんだ。今年は昨年の倍に当たる24日間の開催で、総入場者は14万1501人となった。1日平均は5896人で、天候不順などが影響し、2010年のリニューアル以降、最も低かった。

 改修工事中の札幌競馬場(札幌市中央区)開催分を行うため、1989年以来の24日間開催となり、8月中旬以降のレースは96年以来だった。北海道シリーズは全国の競馬ファンにとって、観光を兼ねることができるとあり大きな魅力で、道内や本州から大勢の来場が期待された。

 しかし、前半(6月15日〜7月21日)の平均入場者数は6429人だったのに対し、後半(7月22日〜9月1日)は5363人にとどまり、期待通りにはならかった。期間中、日中に雨が降ったのは半数以上の計14日間で、このうち後半は初のGUレース(札幌記念)が行われた8月18日など8日間で、屋外でのひとときを過ごそうとしたファンの足を止めた。また、JR函館線の特急列車減便も、道内ファンの動きを鈍らせたと思われる。

 最終日に訪れた、市内元町の男性(67)は「今年は5回来たが、晴れたのは1回だと思う。天候が悪いと子どもが場内の遊具で遊べず、家族連れが減ることが大きいのでは」、横浜市の男性(32)は「これまで8月下旬に札幌競馬場に行っていたが、函館は初めて。函館山が見えなくて残念だが、また観光で来たい」と話していた。(山崎純一)



◎ソバ畑で優雅な舞 松前神楽奏上

 【福島】福島町の秋の風物詩として知られる「千軒そばの花観賞会」(千軒そば生産会主催)が1日、千軒地区のソバ畑で行われた。可憐な純白のソバの花に囲まれた舞台では、道南に伝承される神事芸能「松前神楽」が奏上され、優美な雰囲気に多くの来場者が魅了された。

 特産品と伝統芸能を織り交ぜたイベントは今回で12回目。心配されていた天候も快晴とまではいかなかったが、会の開催を祝うかのように雨も上がり、約100人が来場した。

 ソバの花で一面が埋め尽くされた畑の中央には特設の舞台が設営され、町松前神楽保存会(常磐井武典会長)のメンバーが五穀豊穣の「福田舞」など6座を奏上した。みこ姿の女子2人が扇を手に麗しい舞を披露すると、「ようそろう(良き候)」という大きな掛け声が上がっていた。

 10月下旬にも香り豊かな新ソバが味わえるという。(小杉貴洋)



◎ETロボコン道大会 来月、未来大で初開催

 組み込みソフトウェアの技術を競う「ETロボコン2013」北海道地区大会(組込みシステム技術協会主催)が10月13日、公立はこだて未来大で開かれる。初の函館開催となり、参加する未来大、道立函館高等技術専門学院、函館高専の学生らが大会に向けて意欲を高めている。

 全道17チームが参加予定。函館勢は未来大2チーム(デベロッパー部門、アーキテクト部門)、高専1チーム(デベロッパー)、高等技専1チーム(同)、高等技専システム制御技術科教員の浅理邦春さん(41)、寿代さん(39)夫妻の個人チーム(アーキテクト)。

 1日には未来大で試走会があり、本番用コースで練習に励んだ。アーキテクト部門に出る未来大チーム(大学院生4人)の荒川祐真さん(23)は「パフォーマンスの内容として函館をアピールするものを作っているので、頑張りたい」、デベロッパー部門に出る同チーム(学部生6人)の長田昌浩さん(21)は「今年もチャンピオンシップ大会に出場したい。設計モデルで高得点を狙う」と意気込む。

 高等技専チーム(学生6人)の大津考史さん(22)は「全員初参加なので、まずは完走が目標」。浅理さんは「今年はアイデア勝負。皆さんに喜んでもらえるパフォーマンスを披露したい」と話す。

 コースの走行タイムなどを競うデベロッパー部門に対し、アーキテクト部門は今年新設された競技で、フィギアスケートに例えられるという。(山崎大和)


◎ヒトハコ市開催 出店体験 起業に手応え

 起業を目指す人々に出店の場を提供するイベント「ヒトハコ市」が1日、函館市本町の旧グルメシティ五稜郭店駐車場で開かれた。パンや雑貨など23店が出店し、お気に入りの品物を見つけようと訪れた人々らでにぎわいを見せた。

 本町・五稜郭地区の活性化に取り組む「まちづくり五稜郭」の主催。同地域の魅力アップとともに、起業家に低コストでの店舗運営体験を通じて、起業家を支援しようと開いた。

 初日は時折雨が降る中、パンや有機野菜、アロマサロン、雑貨などが出店し、それぞれ2b四方のブースを構えた。午前10時のオープン前から来場客でにぎわい、店主との会話を楽しみながら気に入った商品を買い求める姿が見られた。市内本町から来た女性(63)は「雑貨やドライフラワーなど、素敵な店がいっぱいあった」と話していた。

 澤田基さん(31)は「ちいさなしあわせパン」として、今イベントで初めて出店した。7日間発酵させたパンや、果物をふんだんに使ったこだわりの一品を並べ「今回を機会に、いずれは店を出したい」と手応えを感じ取っていた。今後は毎月第1日曜日に開く予定で、主催のまちづくり五稜郭は「月によって内容を変え、毎回来るたびに新しい発見を感じてもらえるようにしたい」としている。(千葉卓陽)