2013年9月21日 (土) 掲載

◎シンガポール学生と交流 函高専 実験結果、英語で発表

 函館高専(岩熊敏夫校長)は、シンガポールの工科専門学校「リパブリック・ポリテクニック校」の学生24人(男性12人、女性12人)を受け入れ、学生同士が交流している。20日には、高専で科学実験に関する英語でのプレゼンテーションに臨んだ。

 シンガポールの学生は18〜25日に滞在、共同実験や工場見学、日本文化体験を行っている。

 20日は、高専学生20人とともに19日に実施した野菜や海藻に含まれる色素の分離に関する実験結果を、10グループ(1グループ3〜5人)ごとに発表。1グループの発表時間は6分で、どのグループも見事なチームワークを見せていた。

 電気電子工学科4年の松原翔平さん(18)は「自分の英語力のなさを実感する。聞き取るのが難しい。でも、少しずつ会話できるようになり楽しい」と話した。

 国際交流事業は、国立高専機構(東京)とシンガポールのポリテクニック5校が結んだ交流協定に基づくもので、リパブリック・ポリテクニック校の来函は昨年に続き2回目。同校には1万4000人が在籍する。来年3月には、高専学生がシンガポールに派遣される予定。



◎金賞の上湯川小に賞状 学校花壇コン

 函館市住宅都市施設公社は20日、第21回学校花壇コンクール小学校の部で金賞を受賞した函館上湯川小(品田晃宏校長、児童153人)を訪れ、表彰した。

 同公社花と緑の課の岸本由政課長が、児童会長の中濱大和君(12)=6年=ら児童会役員3人に賞状やトロフィー、金賞看板などを手渡した。岸本さんは「花を愛する優しい気持ちを忘れずに」と話し、中濱君は「みんなで協力し、花の世話を頑張って良かった。協力することの大切さや、思いやりの心を学んだ」とお礼を述べた。

 中庭にある約32平方bの学校花壇に児童や教員、PTAが5月、マリーゴールドやサルビア、ベゴニア、キンギョソウ、シロタエギクを植栽。7月に審査を受け、管理が良く、デザインも優れているとして5年ぶり4度目の最高位に輝いた。

 コンクールには小学校の部に40校、中学校の部に11校が応募。中学校の部金賞は深堀中だった。(山崎大和)



◎暴力団排除推進条例 年度内に制定へ

 函館市議会決算特別委員会(見付宗弥委員長)は20日、民生常任委員会所管分の審査を行った。市市民部は本年度内をめどに、暴力団排除推進条例の制定に向けて検討していることを明らかにした。

 金沢浩幸氏(市政クラブ)の質問に答えた。

 暴力団排除推進条例は2011年4月に道が施行し、今年8月1日時点では道内179市町村中133市町村が条例を施行している。

 市はこれまでも措置要綱を定めて市営住宅への入居制限や水産物・青果物地方卸売市場からの排除などを進めている中、金沢氏は「条例を制定して市の姿勢を明確にすべき」と指摘。大竹教雄市民部長は「道の条例に沿って、基本理念や市民、事業者の責務を明らかにして取り組む姿勢を示したい」などと述べ、年内にはパブリックコメントを募集して年度内の制定を目指す考えを示した。

 また同部は、昨年度の国民健康保険事業特別会計に関し、滞納者が1万1575世帯に上った一方、差し押さえ件数も前年度比131件増の221件に上ったと報告。本年度は現時点で140件を差し押さえしており、車の差し押さえやインターネット公売などで対策を強化する考えを示した。工藤篤氏(市民クラブ)、本間勝美氏(共産党)への答弁。  (千葉卓陽)



◎「教育するのは自分」 作家の曽野綾子さん戸井高で講演

 作家の曽野綾子さん(82)による講演会が20日、戸井高校(小松将人校長、生徒25人)で開かれ、同校生徒や市民ら200人が聴講した。

 曽野さんは、日本芸術院賞、菊池寛賞などを受賞し、「無名碑」「神の汚れた手」など多数の著書を執筆。講演会ではいじめや自殺、体罰問題に触れ、「自殺するということは人を殺すこと。自分、他人を殺してはいけない。命さえ絶たなければその人の人生は成功。成功者なんです」と力を込めた。

 「教育するのは自分。親や学校、社会の責任はグラフに表すと3分の1ほど。人生を決めるのは自分自信」とし、戦後の生活など自身の半生を紹介。小学時代、苦手だった作文を母親から毎週書かされた思い出など、作家生活につながったエピソードを語った。

 「作文を書かないと遊びに行けなかった。今までに少なくても400字詰め原稿用紙15万枚は書いてる。必要なのは自分が何を続けられるのか、自分のために何ができるのか考え行動すること」とし、「本をたくさん読んでほしい」とアドバイスした。 (平尾美陽子)