2013年9月22日 (日) 掲載

◎子どもが座禅で精神統一

 子どもたちに座禅を通じ、健全な心を育ててもらおうと、「子供座禅塾」が21日、函館市昭和2の曹洞宗永全寺(齊藤隆明住職)で始まった。小学生児童がお釈迦様にあいさつするお経を唱え、座禅への心構えを学んだ。

 座禅塾は齊藤住職が考案し、2007年から開始。この日からは第13期生として小学生11人が参加した。

 子どもたちは般若心経を唱えた後に本堂へ。直前まで元気いっぱいにはしゃいでいた子も、開始を告げる鐘の音が鳴ると真剣な表情に変わり、精神統一に励んだ。その後、齊藤住職が食べ物の大切さについて法話を行い「この塾で学んだことを家で実践してほしい」と語りかけていた。

 座禅塾は参加無料で、次回は10月26日開催。以降は来年1月まで毎月第3土曜日に開き、12月にもちつき大会、1月にはかるた大会をする予定。齊藤住職(44)は「楽しさも取り入れながら、命の尊さや人を思いやる心を教えていきたい」と話している。問い合せ、申し込みは同寺TEL(0138・42・8058)へ。(千葉卓陽)



◎聖チェチリア混声合唱団、50周年記念演奏会

 聖チェチリア混声合唱団(政尹夫団長)の創立50周年記念演奏会が21日、函館市元町のカトリック元町協会で開かれた。団員20人が美しい祭壇の前で、息の合ったハーモニーを披露した。

 同合唱団は1963年に創立。クラシック音楽の源流といわれるグレゴリオ聖歌をはじめとする教会音楽を中心に活動を続けている。単独でのコンサートは10年ぶりで、約200人が詰めかけた。

 厳かな雰囲気の中、50年間歌い継がれてきた合唱団オリジナルの楽曲で幕を開け、グレゴリオ聖歌の入祭文、奉献文などを伸びやかに歌い上げ、第2部は聖母マリアへの祈祷を意味する「アヴェ・マリア」作品集をじっくりと聴かせた。

 後半は東京在住のバイオリニスト、酒井かおりさんによる独奏も行われ、ショパンの「ノクターン」など5曲で、優雅なメロディーを奏でていた。(千葉卓陽)



◎大谷短大創立50周年記念式典

 学校法人函館大谷学園(黒萩裕理事長)は21日、ホテル函館ロイヤルで、函館大谷短大創立50周年と学園総合整備事業完成の記念式典を開いた。約280人が節目を祝うとともに、建学の精神である人間教育を実践していくことを誓った。

 黒萩理事長が「幼児、高校生、短大生と総合的な教育を行う充実した環境を整えることができた。全人格的な人間教育を、これからも最大の努力とともに堅持する」と式辞。真宗大谷派の木越渉参務、前田一男衆院議員、工藤寿樹函館市長が祝辞を述べた。

 短大後援会の村上幸輝会長ら学園の発展に貢献した11人が黒萩理事長、福島憲成学長から感謝状を受け取った。受賞者を代表し村上会長が「経営が苦しい時期もあったが、学科改編、男女共学化など変遷を重ね、苦難を見事に乗り越えた。親鸞聖人のみ教えのもと、歩みを止めることなく次の世代に引き継がれていくことを願う」と話した。

 大谷短大は1963(昭和38)年、道南唯一の女子短大として開学。現在はコミニティ総合学科、こども学科、専攻科福祉専攻があり、これまでに本科生5834人、専攻科505人が巣立った。

 一方、総合整備事業は2009年度から5カ年計画で進め、今年7月に完成。大谷高の校舎・武道館の新築のほか、短大附属の松前認定こども園、港保育園、おおたに認定こども園(来年4月開園予定)をいずれも新設した。(山崎大和)



◎函商高定時制創立110周年記念式典

 函館商業高校定時制課程(難波繁之校長、生徒61人)の創立110周年記念式典が21日、同校で行われた。在校生、卒業生をはじめ、関係者約100人が出席。「士魂商才(しこんしょうさい)」に込められた先人の思いと伝統を受け継ぎ、前進することを誓った。

 函商定時制課程は1903(明治36)年、函館商業学校内に夜間補習教育を行う私立函館商業補修学校として開校。5133人の卒業生を輩出した。

 110周年記念事業協賛会会長で同窓会組織ともしび会の若狭健次郎会長は「明治、大正、昭和、平成と時代の変遷の波、幾多の試練を乗り越え、夜学の灯を消すことなく、現在に至った。地域の新たなる発展のため一層の努力をすることをお誓いする」とあいさつ。難波校長は商業補修学校の開学に尽力した神山和男校長の功績に感謝をささげ、「卒業生は仕事と勉学を両立させ、中核を担う人材として地域の発展に寄与してきた」と述べた。

 生徒会長の松倉みやびさんは「110周年の年月の重みをかみしめている。先輩たちから引き継がれてきた伝統を守り、新たな一ページを開いていきたい」と決意を語った。

 このほか、同校の発展に尽力した歴代校長らに感謝状が贈られた。引き続き、記念講演会と祝賀会が開かれた。(今井正一)



◎全道高校ラグビー、ラ・サール 花園ならず

 【札幌】第66回北海道高校ラグビーフットボール南・北選手権大会兼第93回全国高校大会北海道予選会は21日、札幌市月寒ラグビー場で決勝を行い、南大会で函館支部代表のラ・サールは札幌支部代表の札幌山に3|72で敗れ、夢の近鉄花園ラグビー場進出はならなかった。札幌山の手は今大会14連覇を達成した。

 ラ・サールは3年生中心のフォワード陣と、1、2年中心のバックス陣で王者に向かった。試合開始から重量級の選手に向かってタックルを決めたが、今大会1試合平均100得点を誇る相手の猛攻を止めることはできなかった。攻撃では後半にペナルティーゴール1本を決めるのにとどまった。

 敗れたものの、最後まで果敢にプレーする姿に、函館から訪れた父母らから大きな拍手が送られた。観戦に訪れた函館市ラグビーフットボール協会の額賀康之会長は「残念だが、若い選手が厳しい試合を戦ったことは、勝敗に関係なく成長するものをつかんでくれたと思う」と選手をねぎらっていた。

 北大会は北見支部代表の遠軽が優勝した。(山崎純一)