2013年9月8日 (日) 掲載

◎中部高定時制 創立90周年祝う

 函館中部高校定時制課程創立90周年記念式典が7日、函館国際ホテルで開かれた。在校生や同窓生ら約100人が出席し、節目の年を祝った。

 同校は1923(大正12)年、私立函館中等夜学校として設立、北海道庁立函館中学校に併置認可された。五稜中学など改編・改称を経て、1950(昭和25)年に北海道函館中部高等学校定時制課程に改称。書家の故中島荘牛さんや船見町の称名寺住職、須藤隆仙さんをはじめ、4656人の人材を輩出してきた。

 千原治校長は同校の歴史に触れながら「先輩たちの思いを引き継ぎ、仲間とともに強くたくましく、充実した学校生活を送ってほしい」と式辞。同窓会の楊燈会・五十嵐稔会長は「これまで築き上げてきた輝かしい功績をたたえるとともに伝統を引き継ぎ、さらなる発展を期待したい」と述べた。

 在校生代表の佐藤未菜さんは「全校生徒で節目を祝えることをうれしく思う。今後も温かくも厳しい指導をよろしくお願いします」とあいさつした。

 その後は、歴代校長、歴代定時制教頭、永年勤続者、楊燈会会員に感謝状が贈られ、出席者全員で校歌を斉唱。祝賀会も開かれ、出席者は節目を祝うとともに、新たな伝統を築くことを誓い合った。 (平尾美陽子)



◎とれたて海の幸 すぐ完売…臼尻漁港でおさかな青空市場

 南茅部沿岸の海の幸を浜値で提供する「おさかな青空市場」が7日、臼尻漁港で開かれた。函館(臼尻)地域マリンビジョン推進協議会の主催。当日朝にとれた新鮮なスルメイカやイナダが並び、15分ほどでほぼ完売する人気を見せた。

 同協議会は、南かやべ漁協と臼尻町内会、函館市で構成し、地域水産物のPRと消費拡大を目指して毎年即売会を開催。「安くて新鮮」と評判が広まり、毎回大勢の客が訪れる人気イベントになった。

 この日は臼尻地区や木直地区で水揚げされたばかりのスルメイカ10杯を1000円、イナダ1匹500円、フクラギ1匹100円などで販売した。同漁港の特設会場では午前8時半のイベント開始前から50人ほどの客が集まり、お目当ての魚を品定め。販売が始まると一斉に買い求めていた。市内本通の木村清さん(68)は「何といっても新鮮でおいしいので、毎年来ています」と話していた。

 即売会は10月19日、11月16日にも開催する。(森裕次郎)



◎三品さんグランプリ…函館スイーツコンテスト

 函館スイーツの味や技術を競うコンテストが7日、函館市内で開かれた。土産品部門に9人10点、洋菓子技術部門に12人13点が出品。審査の結果、土産品部門は函館国際ホテル(大手町)の三品有珠さん(35)の「かぼたる」、洋菓子技術は「シュウェットカカオ」(梁川町)の酒谷修平さん(24)の「Luxe(リュクス=ぜいたくの意)」がグランプリを獲得した。

 函館地区洋菓子協会(小川一彦会長)の主催。ロワジールホテル函館で審査会が行われ、審査委員長に日本洋菓子協会連合会公認技術指導員の山浦孝一さん、審査員として地元関係者や函館短大付設調理製菓専門学校の学生らが参加した。

 土産品は買い求めやすさや函館らしさ、洋菓子技術はホールケーキを出品しデザイン性、味覚などを評価。大門グリーンプラザで行われた表彰式で、小川会長は「函館、道南のパティシエの技術力をアップすることが消費者の皆さんへの一番のサービスになる」と話した。

 「かぼたる」はカスタードクリーム入りのカボチャのタルト。洋菓子技術部門でも準グランプリを獲得した三品さんは「昨年もカボチャのピューレを使い出品したが入賞できなかった。おいしさに自信があったのでリベンジできた」と喜んだ。「Luxe」は球状のチョコレートが乗った見た目にも楽しいケーキ。酒谷さんは「大変うれしい。これからもおいしいケーキを作れるよう頑張りたい」と話していた。

 出品作品は10月25日から棒二森屋で開催予定の「はこだてスイーツフェスタ」で販売される。(今井正一)


◎「グルメサーカス」開幕

 函館市とゆかりのある国内外の都市の自慢の味が集結する「はこだてグルメサーカス」(実行委員会主催)が7日、大門グリーンプラザと函館朝市で開幕した。食欲をそそるにおいに誘われ、大勢の人でにぎわいを見せている。8日まで。

 大門会場には市内をはじめ、開港5都市や姉妹都市などのブースが並び、道南各市町は朝市会場に集結。スイーツやおかずなど、さまざまな味覚がそろい、来場者はお目当ての味を探して楽しんでいた。

 NHKの連続テレビ小説「あまちゃん」で話題の岩手県久慈市の郷土料理「まめぶ汁」のブースには販売開始前から行列ができた。市内本通の会社員室仁美さん(32)は「最初に『まめぶ』を食べようと決めて来場した。スープもちょうど良いおいしさで、また食べたいと思う味ですね」と話していた。

 また、函館と青函圏観光都市会議を構成する青森県の青森、弘前、八戸3市は相互プロモーション事業として、それぞれの味覚や観光の見どころをPRした。

 青森市からは、しょうが味噌おでんや味噌カレー牛乳ラーメンなどが出店。同市新幹線交流推進対策室の相馬康宏主査(40)は「祭りシーズンは終わったが、10月中旬には八甲田の紅葉など散策にもいい季節。ぜひ足を運んで」と話す。

 弘前市は在来のトウガラシ「清水森ナンバ」と岩木高原豚を使い、今夏誕生した「ひろさき豚辛焼」が県外初出店。同市国際広域観光課の石岡和仁主事(30)は「これからリンゴの季節。10月には函館からも直通列車が走る。秋の弘前も楽しんで」と話した。

 八戸市からは名物「せんべい汁」や今年指定された「三陸復興国立公園」の種差海岸を紹介。同市まちづくり文化スポーツ観光部の在家秀則次長(57)は「三陸から元気を届けたいと思っている。4市が連携しながら、多くの人にPRしていきたい」と話していた。(今井正一)