2014年10月25日 (土) 掲載

◎江差信金 感謝の駅伝 創設90周年 3年で道南全支店走破へ

 【江差】江差信金(本店・江差町本町132、藤谷直久理事長)が今年2月に創設90周年を迎えたことに合わせて、職員でつくる「江差信金マラソンクラブ」(小笠原慎会長)は、3年計画で道南全10店舗の道のりを駆ける“駅伝”に挑戦する。第一弾として25日午前7時に本店を出発し、厚沢部経由で函館を目指す。メンバーは「住民に長年の感謝を伝え、『今後もよろしくお願いします』と地域貢献への思いを強くしたい」と意気込んでいる。

 同クラブは3年前に発足、20代〜60代の17人が所属している。「襷(たすき)を繋ぎ、地域に感謝!!」と銘打ち、メンバーが昨年から支店間の駅伝を検討してきた。周囲の声援を支えに前進するランナーの姿に、これまで地域とともに歩んだ信金の歴史を重ね「互いの心を結ぶ大事なたすきを未来にもつなげなければ」とメンバー。ことしは江差本店から函館支店までの75㌔区間を、5〜6人の2チームと単独で2人が10時間を目標にゴールを目指す。

 来年度は本店から日本海側をコースに上ノ国、松前、福島までの85㌔。最終3年目は本店から乙部、熊石までの40㌔を予定。奥尻では既に、ことし6月のムーンライトマラソンに12人が出場している。5月のJR江差線木古内—江差間の廃線当日も、メンバーは「各駅に『ありがとう』を伝えたい」と上ノ国—江差間を走った。

 選手は早朝や休日などに走り込み、小笠原会長(61)は「調整は順調。各支店で記念撮影をしたい」。メンバーの小梅靖史さん(37)も「初めて走るコースなので楽しみ」と語気を強める。藤谷理事長は「地域あっての江差信金。この思いをたすきに込めて、頑張る姿を見せてほしい」と激励する。(田中陽介)



◎函館アリーナの指定管理者 コナミと文化・スポーツ振興財団に

 函館市は、来年8月オープン予定の「函館アリーナ」(湯川町1)の指定管理者候補者として、市文化・スポーツ振興財団とコナミスポーツ&ライフ(東京)の共同グループを選定した。12月に開かれる定例市議会での議決を経て正式決定する。同社は全国各地で公共施設の指定管理を行っているノウハウを生かし、同財団とのタッグで多彩なスポーツ教室などを展開する考えだ。

 指定管理者候補者に応募したのは同グループのみ。20日に開かれた選考会(委員7人)で候補者に決まった。

 同グループの事業計画によると、アリーナではエアロビクスや各種エクササイズなどのスポーツ教室を、現行の市民体育館から大幅に増やし、年間30教室を実施。同財団が事前に行った市民アンケートで要望が高かった、高齢者や女性向けの内容を充実させる。サブアリーナ棟に設けるトレーニングルームは1回400円で利用でき、指導者1人が常駐。市民が利用しやすいよう、回数券や月間パスの導入も提案した。

 また、多目的施設として、東京の専門業者と連携してコンベンションやスポーツ大会、合宿の誘致を進めていく方針。

 指定期間は来年4月1日から3年間。同グループは隣接する市民会館も含めた指定管理者候補者となり、同社が主に施設の受け付けや新サービスの提供、同財団が市民会館全般とアリーナの総務、管理面を担う。

 同社は道内10カ所を含む全国で運営するスポーツクラブのほか、全国184の自治体施設で指定管理者となっている。道内では函館が初めてとなり、市教委は「施設管理のノウハウを持つ財団と有力企業が合体することで、より質の高いサービスの提供と、コンベンションや合宿の誘致に期待している」とする。(千葉卓陽)



◎スイーツフェスタ開幕

 函館近郊の和洋菓子が一堂に会する「はこだてスイーツフェスタ2014」が24日、棒二森屋7階催事場(函館市若松町17)で始まった。ケーキやパン、アイスクリーム、和菓子など各店の自信作がずらりと並び、来店者を楽しませている。

 北海道新幹線開業を見据えた取り組みで、函館や北斗、木古内、江差などから計22店が出店。函館スイーツ推進協議会の若杉充宏会長は「地域にさまざまなお店があることを知ってもらえる機会。業界全体を盛り上げて、新幹線開業後も盛り上がりが続くような取り組みをしていく」と話す。

 季節柄、ハロウィーンを意識した商品も多く、カボチャのお化けの形をしたパンやケーキが並ぶ。函館市内の五島軒が販売する青森と七飯のリンゴを使った「函館ロール」など、青函両地域の素材を使った商品もある。

 青森県弘前市からは今年もアップルパイが登場。初出店の老舗和菓子店双味庵など8店の商品が並ぶ。弘前商工会議所総務財政課の土岐俊二課長は「りんごそのものの食感や味を生かしているのが特徴。各店が切磋琢磨(せっさたくま)して作った味を楽しんで」と話す。25日午後には9月に同市内の小学生を対象に募集し「りんご王国」の初代国王に就任した「りんご1世・いおり」さんと弘前城ミスさくらの工藤彩華さんが来店する。

 25日午後1時、同3時は和菓子作り、26日午前11時、午後1時半は洋菓子作りの体験会(小学生以上各10人、参加費1000円)も開かれる。25日も午前10時から午後7時、26日のみ午後4時終了。(今井正一)


◎函館野外劇カレンダー 11月4日から発売

 NPO法人市民創作「函館野外劇」の会(中村由紀夫理事長)は11月4日から、2000部限定で2015年のカレンダーを販売する。五稜郭築造150周年にちなみ、今回初めて表紙に五稜郭を使用し、日付部分に野外劇や函館にかかわる歴史を記載した。

 表紙は、五稜郭の全景と同会の創始者である故フィリップ・グロードさんが野外劇公演を描いた水彩画5点が飾る。大きさはB3版で2カ月ごとの表示。紙面のおよそ半分を占める写真は、今年の野外劇の特徴でもあった「親近感」をテーマに、写真家野呂希一さんが撮影した舞台の名場面や練習風景をふんだんに使用。初登場した中空土偶のプロジェクションマッピングなど、夏の一夜を色鮮やかに思い出させる写真がずらりと並ぶ。

 今年は舞台を五稜郭内に移動したこともあって例年より近くから撮影し、出演者たちの豊かな表情が楽しめるのも特徴。同会は「迫力ある写真や歴史を見て、1年を通して野外劇を感じてもらいたい」とPRする。

 1部1000円で、20部以上購入で企業などの名入れ無料。名入れは11月30日まで受け付ける。五稜郭タワーの売店(五稜郭町43)と同会事務局(五稜郭町29)で販売する。申し込み、問い合わせは同会(℡0138・56・8601)へ。(虎谷綾子)