2014年10月3日 (金) 掲載

◎スケトウ初水揚げ 漁獲減も良型スタート

 道南太平洋海域(渡島、胆振、日高)のスケトウダラ刺し網漁が始まり、渡島管内のえさん、南かやべ、鹿部の3漁協で2日、計約296dの初水揚げがあった。初日の漁獲は好漁だった前年に比べ24%少なかったが、魚の型が良く、まずまずのスタートを切った。

 漁場形成の早いえさん、南かやべ、鹿部に加え、今季は胆振管内でも1日に操業が始まった。渡島・胆振では1〜14日の漁獲上限を6100dに自主規制している。

 函館市南茅部地区の木直漁港には、午前3時40分ごろから船が続々と戻った。すり身やタラコの原料となる褐色のスケトウを、家族総出で網から手際よく取り外した。

 伊豫部喜晴さん(56)は「魚は広範囲に分布しており、型がいい。漁が長続きしてくれれば」と期待を込めた。佐藤和行さん(46)は「初日としては漁が薄い。ただ、TAC(漁獲可能量)が増えるのはいいこと。漁獲は11〜12月が勝負」と話した。

 道南太平洋の本年度のTACは4万6000d。資源評価が良いため、期中改定で1万1300d増える見込み。漁期は来年3月末まで。(山崎大和)



◎吉田食品 西桔梗に新工場と店舗

 老舗の和菓子製造・販売、吉田食品(函館市高盛町、吉田貴之社長)は、西桔梗町に工場と店舗を新築する。来年春に着工する予定で、工場は同年秋の稼働を目指す。店舗は北海道新幹線開業に合わせ、2016年3月にオープンさせる。商品のラインアップを充実させ、店舗で作りたてを提供。その場で食べてもらうコーナーを設けるほか、工場見学もできるようにする。

 同社は1942年に創業。生菓子や焼き菓子、もちなどが主力。中島廉売に直営店があるほか、市内スーパーなどに販路を持つ。高盛町の工場が老朽化したことから、新幹線開業を照準に入れて計画した。

 新工場と店舗の場所は西桔梗町のあけぼの通沿い。敷地面積は約3300平方b。工場は2階建てで、床面積は約1300平方b。店舗は約200平方bほどになる。新工場では生産能力をこれまでの倍以上にする計画という。

 店舗は通りに面した場所。周辺は若い世代の家族が多く住むことから、子供が遊んだり、くつろいだりできるスペースも用意する。また、通路を設けて工場内を見学できるようにすることも特徴。吉田社長「お菓子を買う以外の目的で来店してもらえるようにしたい。話題になるような施設をつくり、地域住民はもちろん、観光客が立ち寄るような店を目指す」と話す。

 販売する菓子は和、洋の垣根を取りはらい、ラインアップを充実させる。作りたてをその場で食べてもらえるようにイートインコーナーも設ける。

 工場と店舗建設に伴い、現在30人の従業員を15〜20人ほど増やす計画。吉田社長は「人を育てることも狙い。和菓子製造の技術継承も図っていきたい」と話す。 (松宮一郎)



◎科学の甲子園ジュニア大会 ラ・サール中生 全国へ

 函館ラ・サール中学校(フェルミン・マルチネス校長)の2年生3人が、全国の中学生がチーム対抗で科学の知識・技能を競う「第2回科学の甲子園ジュニア全国大会」(科学技術振興機構主催)に出場する。12月5〜7日に東京で開かれる大会に向け、生徒たちの意欲は高まるばかりだ。

 同大会は、未知の分野に挑戦する探究心や創造性に優れた人材の育成を目的として2013年に始まり、今年で2回目。各都道府県を代表する47チームの中学生たちが、理科や数学などについて筆記競技と実技競技で思考力、技能を競う。

 大会に出場するのは、飯田悠介君(14)、先山佳寿君(14)、秋庭柚斗君(14)のチーム「ラ・サールボーイズ○4」。9月15日に札幌で開かれた全道大会の数学部門(実技競技1)で優勝し、念願だった全国大会への出場権をつかんだ。3人は昨年も全道大会に出場したが、惜しくも全国に届かず、1年かけて力を伸ばしてきた。

 3人の快挙にフェルミン・マルチネス校長は「非常に素晴らしく、学校の誇り。身に付けた力を全国大会で発揮するだけでなく、将来に生かしてもらいたい」と絶賛。秋庭君は「悔しさをバネにして挑んだ分、全国出場が叶ってうれしい。入賞できるよう尽力したい」、先山君は「頑張るのはもちろんだが、大会を楽しんできたい」と意気込み十分。チームのリーダーを務める飯田君も「どんな問題にも対応できる実力を付け、全国でも頑張りたい」と張り切っている。

 3人は、理科部門で優勝した帯広第四中学校の生徒と6人チームを組み、全国1位を目指して大会に臨む。 (虎谷綾子)


◎スイーツスタンプラリースタート 旅行券など豪華賞品

 

 道南の菓子関連業界でつくる函館スイーツ推進協議会(若杉充宏会長)は4日から、渡島・桧山管内の47店舗が参加する函館スイーツスタンプラリーを実施する。10個以上スタンプを集めた応募者には抽選で旅行券などの景品が当たり、全店制覇者には豪華景品を用意している。

  同協議会は関連業界を中心に今年4月に設立。11、12の両日は函館うまいものまつりの五稜郭公園会場に出店するほか、24〜26日には棒二森屋で「はこだてスイーツフェスタ2014」を開催。11月には首都圏でのPR事業を予定する。

 参加店は函館市内35店、北斗市内3店、八雲町内2店、七飯町内4店、木古内町内2店、江差町内1店の計47店。ラリーの台紙には各店の看板商品やおすすめ商品の写真と地図を掲載した。

 期間は11月末までで、参加店で来店1回につき500円以上の購入でスタンプ1個を押印。同一店舗では2個までスタンプを集めることができる。抽選への応募は10個以上集めた人が対象で、JTB旅行券2万円分、5000円相当の菓子の詰め合わせなど、計63人に景品が当たる。

 また、参加店30店以上のスタンプでスペシャルセット、全47店制覇でデラックスセットが各1人に当たるコースも用意した。台紙は各参加店舗などで配布。問い合わせはアキヤマ内事務局(TEL0138・77・7491)へ。 (今井正一)