2014年11月1日 (土) 掲載

◎ランタン200個 八幡坂彩る

 函館市西部地区の八幡坂をカボチャのランタンで彩るイベント「ハロウィン八幡坂」(実行委主催)が10月31日、市内で始まった。会場は幻想的な雰囲気に包まれ、200個のほのかな優しい明かりが町を彩った。1日まで。

 欧米の文化「ハロウィーン」を通して異文化交流を図ろうと、北海道国際交流センターの職員ら有志が初めて企画。会場には午後5時ごろからマントや帽子などで仮装した市民が集合。ランタンに明かりがともると、市民や観光客らが足をとめ写真に収めていた。

 魔女のキャラクターの衣装を来て参加した柏野小2年の迫田こころさん(7)は「仮装するのが楽しい」と笑顔で話していた。

 1日は正午から午後8時までロシア極東大駐車場で、ハロウィーンアートやネイルサロンなどが楽しめる。パンプキンスープの販売やお化け屋敷もある。点灯は午後5時から。(平尾美陽子)



◎アース・ミュージック&エコロジー 全国初路面店オープン

 女性に人気の服飾ブランド「アース・ミュージック&エコロジー函館美原店」(美原3)が10月31日、オープンした。開店前から女性客約400人がつめかけ、初日から店内は大盛況だった。

 衣料品製造販売大手のクロスカンパニー(岡山市、石川康晴社長)が手がけるブランド。全国の百貨店などに240店舗を展開している。同社が路面店を出店するのは全国で初めて。

 開放感あふれる約330平方㍍の店内には2500点のアイテムが並ぶ。同社は10月24日からメンズ商品の販売にも着手しており、道内で提供を行うのは同店のみとなる。

 この日に合わせて用意された50個の2万円相当の福袋(5000円で販売)は、営業開始5分で完売となった。北斗市内の主婦(45)は「開店を楽しみにしていた。アイテムも多いし大満足」と福袋を片手に興奮した様子で話していた。

 石川代表は「開店初日から大勢のお客様が来てくれて嬉しい。今後は全国で路面店を40店舗展開していきたい。函館はモデルケースとなる」と話していた。同店は11月3日までオープン記念のセールを行う。(山田大輔)



◎節電 10年度比12・9%減…今夏の函館市

 函館市は、今夏に市独自で取り組んだ節電行動計画(7月1日〜9月30日)の実績をまとめた。目標を設定した249施設の電力使用量は、東日本大震災前の2010年度同期比12・9%減となり、目標値(13・5%)を下回った。市環境部は「節電対策は一定程度定着しており、ソフト面は限界にきている」とみている。

 対象施設は市役所本庁舎や各支所、消防本部、学校など。健康や社会生活に影響の大きい病院や卸売市場など27施設は対象外とし、努力目標として1・3%削減を目指した。

 月別では7月が12・9%、8月が11・2%減。9月は暑さが落ち着いたことで14・6%減と盛り返したが、目標値までには届かなかった。

 同部によると、電力使用量が全対象施設の約3割を占める日乃出清掃工場で、10年度同期比8%減と目標値(7%)を上回ったほか、電力使用量が多い本庁舎で同21・2%減(目標値17%)、函館競輪場でも同22・2%減(同19%)と、いずれも目標値を上回った。しかし、学校など他の施設で目標値を下回った。同部は「使用量が増えた施設も極端に悪いわけではなく、OA機器やエアコンなど、一部施設で4年前から設備が増えた影響があったのでは」(環境総務課)とみている。

 また、対象外の27施設は期間全体で同比6・7%減となり、努力目標値を大幅に超えた。電力使用量の約半数を占める市立函館病院で、照明をLEDに変更するなどの設備投資を行い、2・4%削減したことが主要因としている。

 政府は31日、今冬(12月1日〜来年3月31日)の節電要請を決定したが、道内では北電の料金値上げなどを考慮し、数値目標を定めていない。同部は今冬の対応を検討中で「引き続き節電に取り組む状況には変わりない」としている。(千葉卓陽)


◎未来大生が都市景観賞PR デザインカルテット部がポスター制作

 函館市は、景観に配慮した建築物や活動を表彰する「第20回函館市都市景観賞」をPRする宣伝物の制作を進めている。原案は公立はこだて未来大学のサークル「デザインカルテット部」が担当し、部員6人が参加した選考会で最優秀作品を決定した。11月上旬から函館市電車内などで掲示する。

 同賞は1995年度から過去5年以内に新改築を行った建築物や景観活動に取り組む個人・団体を表彰している。近年、応募数が減少しているため、本年度は募集期間を大幅に延長し、表彰を来年度に実施するなど、スケジュールを見直した。ただ、8月に募集を開始したが10月末現在で応募は10件と伸び悩んでいる。

 市は12月26日の締め切りに向けて、改めて市民に同賞を周知しようと宣伝物制作を企画。デザイン制作もまちづくり活動の一環として、同賞の選考委員長を務める岡本誠教授が同部に持ちかけ、2、3年生の部員6人が9月中旬から取り組んだ。

 10月30日に岡本教授や市まちづくり景観課職員による審査が行われ、最優秀賞には山内雅貴さん(19)が選ばれた。作品は、濃紺の背景に西部地区の建物を版画風に描き、キャッチコピー「いい街なみ、みつけた。」を中央部にさりげなく配置。山内さんは「景観賞のことは知らなかったが、私が賞から感じた『かっこいい』イメージを出した」と話した。

 山内さんの作品のほか、掲示用作品として4点を選んだ。細部を修正し、市電車内の窓づり広告や液晶ディスプレーでの表示、市のホームページ上での公開を予定。11月25日から市役所で開く都市景観賞のパネル展でも掲示する。

 各作品について岡本教授は「短い制作期間や経験が少ない中で、表現力が上がった。挑戦を重ねてさらにいい作品をつくってほしい」と講評。同部の加納俊平部長(20)は「制作に参加したことで函館の景観を注意深く見るようになり、まちなみの独特さを知ることができた」と話していた。(今井正一)