2014年11月14日 (金) 掲載

◎光のアーチでお出迎え 駅前広場イルミネーション試験点灯 

 29日から点灯されるJR函館駅前広場のイルミネーションで、13日夜、試験点灯が行われた。駅前会場が彩られるのは今年が初めてで、光のアーチなどで観光客を出迎える幻想的な空間が浮かび上がった。

 市内を電飾で彩る「はこだてイルミネーション」の一環。北海道新幹線開業を見据え、毎年実施している元町地区に加えて、今年から駅前と函館朝市からベイエリアまで続く「開港通り」に対象区域を拡大。冬期の観光客の受け入れ体制を強化した。

 駅前広場には約6万3000個の電球を使用。高さ3・2㍍、幅3㍍のアーチ状電飾10基を配置したほか、植え込みにはネット状電球を施して〝光の花壇〟を作り上げた。

 この日は午後4時半から、市や電気設備業者ら約20人が光の加減を確認。照明の向きや角度などについて調整方法を話し合った。

 市観光部ブランド推進課は「JRで函館に来た人への新たなおもてなし。西部地区までイルミネーションが続くので、クリスマスツリーも含めて一体化して楽しんでもらえられば」としている。  (山田大輔)



◎笹田君(大農高3年)優秀賞 農業クラブ全国大会鑑定競技

 【北斗】沖縄県で10月下旬に行われた「日本学校農業クラブ全国大会」(日本学校農業クラブ連盟主催)の農業鑑定競技会で、大野農業高校農業科3年の笹田翔太君(18)が農業区分で優秀賞を受賞した。全国大会初出場での入賞に「勉強の成果を出せた。励みになります」と喜んでいる。

 農業鑑定競技は、教科の学習や学校農業クラブ活動で得た知識や技術を生かして、農作物などの鑑定や診断の能力を競う。笹田君は7月の南北海道大会で好成績を残し、全国出場を決めた。

 初めて味わった全国舞台の雰囲気にちょっぴり緊張したというが、それでも「学校、北海道の代表を背負っているという意識があり、南北海道大会のときよりも集中できた。イージーミスもなく勉強の成果を出せた」と振り返る。

 全国に向け、特に夏休み中は所属するフェンシング部の練習もおろそかにせず、毎日4時間以上の勉強時間を確保し、レベルアップを図った。「指導してくれた先生のおかげです」と感謝を口にする。

 将来、農業に関する教員を目指しており「励みになる」と話す笹田君。後輩たちに対して「ぜひ全国を目指してほしい」



◎青森原発21年度にも稼働 適合審査年内申請へ

 【大間】電源開発(東京)の北村雅良社長は13日、青森県大間町で建設中の大間原発について、年内に原子力規制委員会への適合性審査申請を行い、工事完了を2020年12月、試運転を経て21年度の運転開始を目指す考えを明らかにした。北村社長は「審査期間は1年程度を想定している。申請書は最終調整の準備が整い次第、提出したい」と述べた。  同日開かれた同町議会の特別委員会で表明した。北村社長は同町のほか、隣接する佐井、風間浦両村と青森県庁を訪れた。

 同社は、追加の安全強化対策工事に約1300億円の費用と5年程度の期間を見込んだ。航空機衝突などテロを含めた重大事故対策として、原子炉冷却を可能とする各種対策を講じる。地震対策では、最大想定の揺れ(基準値震動)を450ガル(振動加速度の単位)から650ガルに引き上げた耐震設計とし、基準津波は、最高水位を4・4㍍から6・3㍍に見直す。海抜12㍍の位置に立地している点を踏まえ、「地上からの津波流入はない」とした。

 特別委終了後、北村社長は記者団に対し、「(規制委の)厳しい審査に対応するには相応な時間が掛かるし、掛けるべきだと思っている。希望、期待を込めて1年程度でクリアさせていただきたい」とした。

 一方で、係争中の函館市は地元自治体ではなく「関係する周辺自治体」との認識を示し、函館訪問の可能性について「函館市長と話をする機会は、時期が来て必要と判断すれば行こうと思っている」と述べるにとどめた。

 同原発はウランとプルトニウムを混合したMOX燃料を全炉心に装荷する世界初の原発。2008年5月に着工、11年の東日本大震災で工事を一時中断したが、12年10月に再開している。

 原子力規制委員会は函館市との裁判にかかわらず審査する方針を示しており、田中俊一委員長は12日の会見で「フルMOXは世界でも実例がない。相当慎重に評価することになる」としている。  (今井正一)


◎おせち商戦 激しく 市内百貨店など

 年末が近づき、函館市内の百貨店ではおせち料理の予約コーナーが設けられ、商戦が始まった。高齢化や世帯の人数の減少などライフスタイルの変化を反映し、高級志向の商品や2、3人用のものが人気だ。店頭には多彩なサンプルを並べて、消費者にアピールしている。

 丸井今井函館店(本町)は、札幌や函館市内の有名ホテルや旅館がつくるおせち料理を紹介する。中身は和、洋、中とバラエティー豊か。高いもので5万9400円。ただ、一番人気は2万円ほどのものという。

 担当者は「『年末、年始ぐらいは奮発して豪華に』と考えて高めの商品を予約する人が最近増えている」とする一方、「コンビニやスーパーでもおせち料理の販売に力を入れているので競争は激しい」とする。

 棒二森屋(若松町)は新登場のはこだて鮨金総本店の極上生ずし(1万6200円)など、全41点を用意。同店の創業145周年を記念したウイニングホテルの特選おせち「艶」(3万2400円)など、独自の商品も数多く並べている。売れ筋は2万〜3万円。

 ダイエー上磯店(北斗市七重浜)は多様化する嗜好に合わせて、和洋おせちの品ぞろえを強化。59種類を盛り込んだ金沢の料亭十月亭(じゅうがつや)の三段重(1万6500円)が人気を集めているという。

 テーオーデパート(梁川町)は16点を販売。老舗レストラン五島軒の同店オリジナルおせち(1万2960円)が好評で、毎年1万〜2万円の商品の売れ行きが良いという。 (松宮一郎、山田大輔)