2014年11月15日 (土) 掲載

◎青函の若者が土産品開発へ…函大、函商高、青森商高がタッグ 

 函館大生と函館商業高、青森商業高の生徒が連携し、2016年3月の北海道新幹線開業を見据えた土産品の開発に乗り出した。13、14の両日に函館市内でワークショップを行い、新商品を企画立案し発表。和菓子やスイーツが中心で、今後函大生がアイデアを磨いて来春の商品化を目指す。

 本年度の青函ツインシティ(双子都市)提携25周年記念と新幹線新函館北斗開業に対応、大学生と高校生がタッグを組み青函交流の機運を盛り上げる狙い。函大は2003年から函館商業、07年から青森商業と連携協定を結び、多彩な事業を展開している。

 今回のプロジェクトには青森商業1年生8人、函館商業3年生8人、函大2年生12人が参加。14日には函大で企画案の発表があり、4グループに分かれてアイデアを練って完成させた商品を提案した。

 「地獄グミ」と題したスイーツは、ウニやリンゴ、カシスなど青函の特産を生かした味。イカスミでコーティングしているため口にするまで味が分からず「ロシアンルーレット感覚で楽しんで」と紹介した。

 アイデアは函大でさらに質を高めて具体化、北海道キヨスクに提案する。函館商業の金谷龍樹君(18)は「目的に沿ったいい企画案を作ることができた。商品開発の楽しさや苦しさを実感した」、函大の宮万里子さん(19)は「どれも完成度が高く、商品化すれば売れると思う。ゼミで継続して研究していくので、店頭に並んだらぜひ手に取ってほしい」と話した。(山崎大和)



◎桧山振興局職員 新幹線ジオラマ制作

 【江差】桧山振興局の職員は17日の「開業まで遅くても500日前」イベントで披露する、渡島半島と津軽半島を駆ける新幹線のジオラマ(縮尺10万分の1)を作った。特産の道南スギを土台に精巧なつくりで、今後各地の催事で活用される見通しだ。 ジオラマは縦2㍍×横1・2㍍×高さ65㌢。林務課と森林室の職員が5日間で仕上げた。

 発泡スチロールを切り抜いて半島と津軽海峡、奥尻島などを表現。立体的に見えるように色付けし、スギ材でつくったフェリーや駒ケ岳、森林の模型も用意した。青函トンネル部分には筒状の器を置き、ぐるりとめぐらせた遊具のレールを「新幹線」が走る。

 手軽に持ち運ぶために土台を分割できるように工夫した。13日に桧山振興局で就業体験をし、ジオラマに触れた江差高校2年の小林篤君(17)は「新幹線開業の実感が湧いてくる」と話していた。

 17日の開業前イベントは、桧山合同庁舎で午後1時半から、ジオラマ完成報告や焼酎「喜多里」とワインの新幹線ロゴマーク商品発表会などを行



◎来月の衆院選有力視 道南自治体準備急ぐ

 衆院が19日に解散するとの見方が強まり、12月2日公示—同14日投開票の総選挙日程が有力視される中、道南の各自治体も投開票所の確保などの対応に動き始めている。学校や公共施設の仮押さえのほか、投開票事務の人員確保などを急いでいる。

 ある自治体の選管担当者は「今回の解散はまったく想定していなかった。衆院選はいつ行われるか分からないが、2回連続で師走とは…」と、困惑の表情で受け止める。

 函館市は投票所として、2012年の前回衆院選と同数の115カ所を設置予定。主に学校や児童館を使っており、順次仮押さえを進めている。開票所は普段使用している市民体育館が14日に予約が入っている上、函館アリーナ建設工事も重なって駐車場が手狭な点を考慮し、サン・リフレ函館(大森町)を予定。市選管は「サン・リフレは10年以上前に1度開票所として使っているが、市民体育館よりも手狭。従事者が限られるので読み取り機を多くし、早めに発表したい」とする。

 北斗市も投開票場の大半が市の公共施設。市外の人も利用する住民センターについては日程を仮押さえした。すでにイベントなどで使用が決まっているものについては、正式決定後に日程をずらしてもらうよう要請する考え。木古内町は開票所に使う町中央公民館が現在耐震化工事中のため、代替施設を検討中。町総務課は「本格的な準備は解散決定後だが、現在選挙会場の仮押さえを進めている」と作業を急ぐ。

 投開票の従事者の確保も急務。函館市は今回から学生アルバイトを登録制にして登録を呼び掛けているほか、七飯町も「解散・選挙日が決定後、すぐ行動できるように準備中」(総務課)としている。

 12月は各自治体の議会も開かれる。函館市は今回から定例会のスケジュールを変更し、会期前半に行っていた一般質問を後半に配置した。今回は開会予定日が公示と重なる上、一般質問予定日(10〜12日と15日)も、15日以外は投票日直前の時期と重なる。市議会事務局は「選挙戦の最終盤にぶつかるだけに、質問を行う議員が減るかもしれない」とみる。

 また、人件費など総選挙の費用は、函館市で前回、約9500万円かかった。国から選挙後に交付される委託金は昨年度から単価基準が引き下げられており、市選管は「国から来る経費の中で収まるように体制を組まなければ」と気を引き締めている。 (千葉卓陽、鈴木 潤、金子真人、野口賢清)


◎福島市在住・管野千代子さんが「浪江町」写真展…あすまで

 函館市と七飯町の主婦4人で活動する「被災地の子どもを応援する会ほんわか」(田中いずみ代表)は、函館市大手町3の「大手町リーヴズ」で、アマチュア写真家管野千代子さん(福島市在住)の写真展「福島県ふるさと浪江町」を16日まで開いている。東日本大震災前後の日常の何気ない瞬間をカメラに収めた作品35点が並ぶ。

 同会による管野さんの写真展は、ことし2月に続き2回目。前回は「飯舘村のくらし」をテーマに開催、今回は管野さんの出身地である浪江町で撮り貯めた写真展を企画した。

 震災前では、祭りや田植えの様子など町の豊かな営みを紹介。震災後は、福島第一原発事故を生き抜いたやせ細った牛、陸に打ち上げられたままの漁船など原発事故が与えた衝撃の大きさを物語る作品が多い。

 15日午前10時〜同10時45分には、同店で管野さんのギャラリートークを行う。

 管野さんは、震災が引き起こした現実をファインダーに捉えて撮影を続けており、同会は「忘れがちになっている福島原発事故を写真や言葉を通じて伝えてくれるので、ぜひ来場を」としている。

 写真展、ギャラリートークとも入場無料。写真展は午前11時半〜午後5時。駐車場はあるが、でき