2014年11月9日 (日) 掲載

◎「もんスポ」道の駅PR スポーツ新聞仕立てに工夫

 【上ノ国】道の駅上ノ国もんじゅ(原歌3)は、情報発信の強化を目指してスポーツ新聞仕立てのPR紙「もんじゅスポーツ」を初めて作成した。今秋の特産品フェアで「号外」として配布し、プロ顔負けの大胆な紙面構成に評判は上々。道の駅では、冬場の閑散期の集客対策に生かそうと、公式ホームページへの掲載や館内展示の準備を進めている。

 これまで道の駅には独自のチラシやパンフレットがなかったことから、スタッフの山内章弘さん(36)がパソコンで「もんスポ」を編集。大手観光情報誌の道の駅企画「感動絶景部門」で金賞を受賞した喜びを1面に取り上げた。日本海の夕焼けの写真をメーンに組み込み、「出会えたことに感謝/雨の日に捉えた感動の景色」と見出しを付けた。今夏の雨上がり直後に撮影したそうで「当日は夕焼けが見られないだろうなと思って帰ろうとしたら、海にきれいな色合いが広がっていてすぐカメラを構えた」と山内さん。

 また、館内のレストランや農水産加工品売り場のほか、町内の歴史名所の紹介も。裏面では特産のヒラメを使った天丼「てっくい丼」を紹介、「てっくい」という地元ならではの呼び名の逸話を分かりやすく解説。「ふっくらとした白身はあっさりとしてぜいたくな味わい」と看板メニューを勧めるほか、地場産のイチゴジュースや郷土料理の記事も加えた。

 9月上旬に函館のイトーヨーカドーで開かれた青森・道南の特産品フェアに出展した際、初めてこの号外(A4判)を配布した。「上ノ国のPRはもちろん、道の駅の存在を多くの人に知ってもらえた」と同駅の松吉裕之チーフ・マネジャーも評価する。

 同駅では例年、冬場に観光客らの入り込みが減る傾向にあるが、山内さんは「もんスポ」の第二弾も検討中。「レストランのバイキングや郷土料理教室など体験プログラムなどの充実で冬場の利用増に向けて頑張りたい」と意気込んでいる。 (田中陽介)



◎学生が研究成果アピール HAKODATEアカデミックリンク

 学生たちが日ごろの研究成果を市民にアピールする合同研究発表会「HAKODATEアカデミックリンク2014」が8日、市青年センターで開かれた。審査の結果、ポスター発表は北大の「チーム泡沫(ほうまつ)」、ステージ発表は函館高専の「Actor@函館高専」がそれぞれ1位に輝いた。

 函館市と市内の8高等教育機関でつくる「キャンパス・コンソーシアム函館」(会長・溝田春夫函館大学長)が2009年から毎年開催。今回は青森県弘前市の学園都市ひろさき高等教育機関コンソーシアム、青森公立大、地元高校4チーム(函大柏稜、遺愛女子、函館白百合、函館西)も特別参加した。

 9のポスター発表があり、「チーム泡沫」は泡で水をきれいにする研究、「Actor@函館高専」は科学に興味を持ってもらうための演劇の活動内容を発表した。

 また、北大の「函館マリンファクトリー」は未利用資源のホタテのミミ(外套膜)による脂質吸収の促進や、「ダルス」という海藻から血圧を下げたり、血糖値の上昇を防いだりする機能性について紹介。熊谷侑貴さん(4年)は「捨てられているものを、おいしく食べられ健康になる食材として提案したい」と話した。

 ステージ発表では、9チームが各15分間で成果を報告した。(山崎大和)



◎今年は駅前色鮮やか 冬フェスイルミネーション設置作業

 北海道新幹線開業を見据えた冬季観光コンテンツの充実に向けて、函館市内ではイルミネーションの設置作業が進められている。JR函館駅前広場では、駅の出入り口から国道5号までの遊歩道上にアーチ状の電飾を計10基設置するほか、花壇にも電飾を取り付ける。はこだてクリスマスファンタジーと連動し、今月29日からの点灯を予定、観光客らを楽しませる。

 函館市など官民でつくるはこだて冬フェスティバル実行委員会が主催する「はこだてイルミネーション」は、毎年12〜2月に西部地区の二十間坂や八幡坂などで実施してきた。今年から駅前と函館朝市周辺から二十間坂に続く「開港通り」に対象エリアを拡充。駅を起点に西部地区までの回遊性を高める。

 駅前広場では高さ3・2㍍、幅3㍍のアーチ状電飾を設置するほか、花壇にはネット状電球や大小20基の球状の電飾を飾る。開港通りでは、街路灯に雪の結晶の形をしたイルミネーションを配置。西部地区を含め、全エリアで計約12万個のLED(発光ダイオード)電球を使用する。

 例年、クリスマスファンタジー終了後は観光客の入り込みが減少し、冬期間の落ち込みが函館観光の〝弱点〟とされている一方、近年は、台湾を中心とした外国人観光客が冬季観光を下支えしている。特に中華圏の旧正月「春節」(2月)時期には多くの台湾人客が訪れ、今冬は4日に就航した天津航空のチャーター便効果も期待されており、市などは2月に花火大会の開催を予定する。

 市ブランド推進課は「イルミネーションで駅を利用する観光客を出迎える雰囲気をつくり、周遊してもらえるエリアとしたい。春節時期には海外客の誘致にもつなげたい」としている。 (今井正一)


◎ふわふわ遊具に笑顔

 大型のエア遊具を集めた「ふわふわアドベンチャーツアー」が8日、函館市民体育館で始まった。妖怪ウォッチの人気キャラクター「ジバニャンふわふわ」や、ボールの中に入って水上で歩く「ボールプール」など多彩なアトラクションを子どもたちが楽しんだ。9日まで。

 テレビ北海道、エアータイムジャパン、函館市文化・スポーツ振興財団の主催。札幌ドームを会場に毎年開いているイベントで使用する遊具を集め、函館では3回目。6㍍の壁を登る体験ができる「クライミング」では子どもたちが真剣なまなざしで頂上を目指し何度も挑戦していた。

 親子で来場した会社員吉田大輔さん(40)は「函館でこのようなイベントを開催してくれるのはうれしい」と話し、クライミングを体験した中の沢小学校3年の優桜さん(8)は「思ったより恐かったけど、半分以上登れて楽しかった」と笑顔で話していた。

 同イベント担当の正岡卓さん(32)は「珍しい遊具があるので、ぜひ遊びに来てください」と来場を呼び掛けている。9日は午後5時終了(最終入場午後4時半まで)。利用券はポイント制で、回数券10枚つづりで1000円。バラ券は100円。(能代俊貴)