2014年12月11日 (木) 掲載

◎ムード高める歌声響く…遺愛中・高クリスマスキャロリング

 遺愛女子中学・高校(福島基輝校長、生徒730人)は10日、函館市内15カ所に賛美歌を届ける「クリスマスキャロリング」を行った。クリスマスムードを高める歌声に、多くの市民が耳を傾けた。

 クリスマスの時期に毎年行う恒例行事。今年は中学生と高校生が6コースに分かれ、幼稚園や福祉施設などを回った。

 このうち高校3年生42人が訪れたJR函館駅では、高さ約3㍍のもみの木の横で「きよしこの夜」「あわてんぼうのサンタクロース」など6曲を披露。透明感のある歌声が響き、利用客は大きな拍手を送った。

 青森県から訪れた会社員の女性(33)は「きれいなハーモニーでした」と歌声を堪能した様子だった。(稲船優香)



◎しめ飾り作り最盛期…花夢ショップオオミ

 函館市赤川町135の「花夢ショップオオミ」(近江ヒデ社長)の作業場で、正月の縁起物で玄関や神棚などに飾り付けるしめ飾り作りが佳境に入った。大小色とりどりのしめ飾りが完成し、新年の福を呼び込む準備が進んでいる。

 10月から製作が本格化。地元産スゲを編み込みながら、紅白の短冊やおかめ面を付けるなどして、手作業で仕上げていく。1個出来上がるのに10〜20分掛かり、スタッフの熟練の技が光る。年末まで1日に約100点を手掛け、丁寧な仕上がりは好評だ。

 社長代理の近江厚子さん(51)は「来年も良い年を迎えられるようにと願いを込めて作っています」と話す。市内のホームセンターのほか、道内各地にも出荷している。価格は1080円から。問い合わせは同店(TEL0138・46・3052)へ。(山崎大和)



◎市長「函館再生、道半ば」…市議会一般質問4年間総括

 函館市議会第4回定例会は10日から一般質問が始まり、5氏が登壇した。工藤寿樹市長は就任後4年間の市政運営を総括し、「函館再生への取り組みは道半ば」と述べ、北海道新幹線の開業に向けた対策や人口減少問題に取り組む考えを示した一方、2期目出馬については言及しなかった。

 同市長は佐古一夫氏(市政クラブ)の「4年間をどう評価しているか」との質問に対し、函館アリーナや函館フットボールパークの整備、「グルメサーカス」をはじめとする大規模イベント開催などの実績を挙げたほか、財政再建では本年度、基金に頼らない収支均衡予算を編成した点を強調した。

 その上で「新幹線新駅の名称や大間原発の無期限凍結などさまざまな課題に真正面から向き合って取り組んでいる。私が目指す『函館のまちの再生』はまだまだ道の途上にあり、次第に目に見える形になってきている」と述べた。

 また、同市長が来年度予算で力を入れるとしている人口減少対策に関し、谷口諭企画部長は「若年層の転出超過抑制、出生数減少の抑制、死亡者数の増加抑制の3点につながる施策や事業を全庁的に検討している」とし、国や道が策定する予定の総合戦略と連動した市独自の対策をまとめる考えを示した。井田範行氏(市民クラブ)の質問に答えた。

 このほか、種田貴司保健福祉部長は、日吉4丁目団地跡地での整備を計画している「福祉コミュニティエリア」で想定される介護施設の整備量について、「次期介護保険事業計画における適正な整備量のうち、半数程度を同エリアに配置したい」との意向を示した。本間勝美氏(共産党)への答弁。(千葉卓陽)


◎輸送の安全確保 万全に…函館運輸支局が安全総点検

 年末年始の繁忙期を前に、道運輸局函館運輸支局(勝木正裕支局長)は10日、フェリーや路線バス、タクシー、トラックなど交通、輸送機関の安全総点検を開始した。フェリーでは、函館海上保安部や運輸安全委員会事務局函館事務所の3機関合同で、船内の安全対策を確認した。

 道運輸局では安全確保を万全にするために、輸送機関などに人や物が集中する10日から1カ月間「年末年始の輸送等に関する安全総点検」期間と定めて取り組んでいる。

 この日の点検は津軽海峡フェリーのブルーマーメイド(函館—青森間、8820㌧)が対象。3機関合わせて14人が4班に分かれて船内を点検した。点検のポイントは①過労運転防止などの安全管理②自然災害や事故発生時における乗客の安全確保③テロ対策④新型インフルエンザ対策—の4点。客室では救命胴衣の状態をチェックし、車両甲板では、乗組員がフェリーに積む車をロープで固定する「固縛作業」の実演もした。

 「勝木支局長は「点検結果は大変良好で、日ごろの安全運航に対する努力の結果。これから本格的な冬期に入り、気象、海象が厳しい条件となるので、乗組員の健康管理にも気を付けていただきたい」と講評した。点検は17日まで行う。(能代俊貴)