2014年12月12日 (金) 掲載

◎グリーンパティオ コスタリカ産コーヒー豆販売へ 青森の自家焙煎店と提携

 イベント企画や福祉事業を手がけるグリーンパティオ(函館市海岸町、田中桜子代表)は、青森の自家焙煎コーヒー店、コーヒーカラーズと提携し、オリジナルブランドのコスタリカ産コーヒー豆の販売に乗り出す。来年1月中旬から青森駅横の商業施設「A—FACTORY(エイ・ファクトリー)」などで提供する予定で、田中さんは「コーヒーを通して青函交流につながれば」と意欲をみせている。

 コスタリカ産コーヒーの魅力にとりつかれた田中さんは、日本にもぜひ紹介したいという思いで、ことし社内にコーヒー事業部を創設。現地のコーヒー農園と独占業務契約を結んで生豆を直輸入し、すでに道内や本州の20社以上と取引している。11月には海岸町に「グリーンフォレストカフェ」をオープン。函館市五稜郭町の「夏井珈琲ブリュッケ」が焙煎したスペシャルティコーヒー(500円)やケーキなどを提供している。

 田中さんから生豆のサンプルを受け取り、焙煎したコーヒーカラーズのオーナー木村希士さんは「衝撃を受けた」と話す。オリジナルブランドの「コスタリカSakurako」は、フルーティな香りとほどよい酸味が特徴。スペシャルブレンド「桜咲く」と共に、7日に開かれた「クリスマスマーケット」(津軽海峡フェリー主催)で試飲販売を行い、来場者から好評を得た。A—FACTORY以外からも販売のオファーを受けていると話す田中さんは「青函の各種交流事業に貢献できれば幸い」と話している。

 グリーンフォレストカフェの営業時間は午前11時から午後8時まで。土曜は「英会話カフェ」としてネイティブの英語に触れる体験も行っている。日・月曜定休。問い合わせは同カフェ(TEL0138・41・1885)へ。(山田大輔)



◎りんご料理 生産者も笑顔 大妻高2年生が創作料理発表会

 函館大妻高校(池田延巳校長)は11日、食物健康科の2年生が体験学習でお世話になった人を同校に招き、りんご創作料理発表会を開いた。

 2年生37人は、トトロの里冨原観光果樹園(七飯町、冨原孝一代表)内の同校がオーナーのリンゴの木で、6月に実すぐり(摘果)を行い、10月に収穫を体験。感謝の気持ちを料理で表そうと、10月下旬から試作を重ねてきた。

 今回は菓子を除いた創作料理のみに限定。「海鮮とリンゴのパスタ」「りんごの餃子」「りんごとかぼちゃの春巻〜カレー添え」などを完成させた。審査には冨原さんら6人が参加。バイキング形式で料理を皿に盛り、見た目や味のほか、リンゴの存在感やアイデアなど5項目を10点満点で評価した。結果は後日発表する。

 冨原さん(80)は「リンゴの香りと風味がよく感じられる。リンゴを生かして調理してくれた」と笑顔。同校の松原李江さん(17)は「リンゴの味を生かしつつ、主張しすぎないようバランスをとるのが難しかった」と苦労を語り、阿部邑香さん(17)は「お世話になった皆さんに感謝の気持ちを込めて作りました」と話していた。(稲船優香)



◎「アサヒ」道事業部が開所 産業・医療用機器メーカー 来春、工場建設計画も

 函館市産業支援センター(桔梗町379)のインキュベータールームに10月に入居した産業用・医療用機器開発・製造の「アサヒ」(東京都江東区)の北海道事業部開所式が11日、函館国際ホテルで開かれた。宮野学社長(51)は道内での営業活動を強化し、早ければ来春にも隣接するテクノパーク内に生産拠点となる工場建設に着手する考えを示した。

 同社はプリント基板やケーブル、ハーネスなどの設計、製造を手がけ、千葉県内や中国・上海、タイに拠点を持つ。半導体メーカー「メデック」(市内鈴蘭丘町、漆嵜照政社長)とは2011年から取り引きがある。今後、函館港から海外拠点への製品出荷も視野に道内、東北での受注機会拡大を図る考え。

 宮野社長は市とはテクノパークに工場用地を取得する方向で協議していることを明かし、「これからの営業活動次第だが、希望としては来春にも工場の建設を始めたい」と話した。

 当面は数人程度の従業員を地元採用し、工場完成後には25人程度の雇用を創出する考え。宮野社長「道内と東北を結ぶ拠点として、大きくしていきたい。新幹線の車両基地関連の仕事も受注できれば」と話した。(今井正一)

 また、同市長が来年度予算で力を入れるとしている人口減少対策に関し、谷口諭企画部長は「若年層の転出超過抑制、出生数減少の抑制、死亡者数の増加抑制の3点につながる施策や事業を全庁的に検討している」とし、国や道が策定する予定の総合戦略と連動した市独自の対策をまとめる考えを示した。井田範行氏(市民クラブ)の質問に答えた。

 このほか、種田貴司保健福祉部長は、日吉4丁目団地跡地での整備を計画している「福祉コミュニティエリア」で想定される介護施設の整備量について、「次期介護保険事業計画における適正な整備量のうち、半数程度を同エリアに配置したい」との意向を示した。本間勝美氏(共産党)への答弁。(千葉卓陽)


◎冬の星座 映像や影絵に 未来大手作りプラネタリウムで授業 中の沢小、読書会も

 函館中の沢小学校(野橋知哉校長、児童378人)で11日、公立はこだて未来大(中島秀之学長)の学生が手作りしたプラネタリムを使った授業が開かれた。4年生児童たちは冬の星座について学んだ。

 同校は2014、15年度を「本を読み合い語り合う環境づくり」とし、読書活動の推進に取り組んでいる。その一環で、同大と連携した授業を初めて企画した。

 児童は映像や3D影絵を通して冬の星座やさそり座の神話などを学習。星座にまつわるクイズもあり、ギリシャ語でシリウスの意味について考えた。その後は、ボランティアによる読み聞かせや児童が本を紹介し合う「読書会」が行われた。

 4年の岡崎愛子さん(10)は「こんなにたくさんの星座があると思わなかった。プラネタリウムを見る機会がなかなかないので、貴重な体験ができ、とてもきれいだった」と話していた。(平尾美陽子)