2014年12月13日 (土) 掲載

◎大門地区老舗バー再び…「杉の子」15日プレオープン

 大門地区で老舗バーの灯(あか)りが再びともる—。大門の歴史を56年見つめ続けてきたが、中心市街地再開発に伴い今年8月に営業を終了した「舶来居酒屋 杉の子」(青井元子代表)。常連客からの厚い要望や旧店舗の開店記念日(12月15日)も重なり、15〜27日まで期間限定で松風町8の5に新店舗をプレオープンすることが決まった。本格オープンは来年3月に予定している。

 「大門地区でもう一度店を開きたい—」。青井さん(61)の熱意とともに開ける新店舗は、2年前まで中華料理店を営んでいた築80年以上の建物。前店舗の「モールガラス」「燕と欄干が描かれた置物」といった特徴的な内装を活かしながら改装を重ねた。

 旧店舗から使い続けている足置きのある「バーカウンター」が店内に据えられ、常連客が貼り替えをしてくれたイス、壁、装飾品の大きな舵輪などが「杉の子」の雰囲気を醸し出している。「古いお店の名残りと『杉の子』をドッキングさせ、誰でも気軽に来店できるようにしたかった」と青井さん。座席は1階の約30席と規模も合わせた。

 メニューには開業当時から人気を博した「ラムハイボール」も並ぶ。消費税増税などの影響で50円ほど値上げしたが、1杯250円という安さを保つ。青井さんの父で名物マスターと慕われた、杉目泰郎さん(享年83)から引き継がれた客への愛情の深さがうかがえる。また、新メニューの軽食や国産ウイスキー、カクテルやリキュールなども取り揃えている。

 青井さんは「期間限定ですが、ぜひ新しい『杉の子』に遊びにいらしてください」と話している。

 午後6時半〜同11時半(オーダーストップは同11時)。21日は休業。(斎藤彩伽)



◎遊覧船 お疲れ様…大沼合同遊船陸揚げ

 【七飯】大沼で遊覧船を運航する大沼合同遊船(小泉真社長)は12日、今期の営業を終えた遊覧船を陸揚げした。

 午前8時半ごろに作業を始め、2隻の遊覧船を重機などでけん引して慎重に陸揚げ。その後、来期のシーズン営業に向けたメンテナンスが行われ、同社の職員らが船体や各部機関の確認などを行った。

 同社によると、本年度の利用客数は6万8419人で、昨年に比べ600人ほど減少した。同社の川村晃也さんは「今年は湖の結氷が早かった。昨年より営業日数が減少したこともあって、全体の利用客数は減ったものの、船内ガイドが好評で、台湾をはじめ外国人観光客が倍近く増えた」と分析する。

 同社では湖が完全結氷する来年1月中旬から、氷上わかさぎ釣りや島巡りそりツアーなどを開始する予定。「大沼は冬でも楽しめるアクティビティがたくさんあるので、ぜひ足を運んでもらいたい」と話している。(野口賢清)



◎台湾エバー航空 3月からデイリー運行

 台湾のエバー航空は12日、現在週4往復している函館—台北線の定期便を来年3月29日から、毎日1往復のデイリー運航にすると発表した。12年秋の定期便就航以来、台湾人観光客の利用が増加、搭乗率も高く今後も需要が見込めると判断した。同社は旭川線の定期便の運休を決めており、函館線の利用はさらに増加しそうだ。

 函館—台北線を運航するのは同社と復興航空の2社。同社は週2往復で運航を開始。需要の増加に対応するため、週4往復まで増やしてきた。北海道、函館人気は依然として高く、月に約7000人が利用。搭乗率は高い月で80%台後半に及び、平均でも80%に迫るなど高い水準を維持している。

 来年3月29日からは火、木、土曜も運航する。使用する機体はこれまでより小型で252席から184席に減るが、週の提供座席数は増加することになる。

 同社の道内路線は現在、新千歳、函館、旭川の3空港だが、来年2月26日で旭川線を運休することを決めた。理由は明らかにしていないが、新千歳、函館線の運航に注力するためとみられ、函館側としては旭川線を利用していた客の分も取り込めそうだ。

 函館市港湾空港振興課は「函館観光にとって大きなプラス材料。毎日運航することで来てもらいやすくなる」と歓迎。函館山ロープウェイは定期便就航から台湾人観光客の利用が大幅に伸び、今では台湾人観光客が全体の5分の1を占めるまでになった。同社の桜井健治専務は「これまで続けてきた誘致活動が大きく花開いた。ロープウェイにとっても台湾は大事なお客で、もっと増えることを期待している」と話した。(松宮一郎)


◎来月、就活応援プログラム開催…サポステ

 北海道国際交流センターが運営する、はこだて若者サポートステーション(サポステ)は1月19日から、道南地域の若者に向けた就職活動応援プログラム「ホンキの就職」を同センターで開く。若者(15〜39歳)の就労支援などを行うサポステでは「仲間とともに就職活動を始めませんか」と受講者の参加を呼び掛けている。

 リクルートホールディングスの社会貢献活動である同プログラムの提供を受け、サポステが2012年から実施。企業への「応募」が苦手で、活動が停滞気味な人の出口になるようにと企画した。これまで10回開催し、受講者55人のうち進路決定者は41人と、高水準の結果を出している。

 プログラムでは、自己分析や就職マーケットの理解、面接練習などのグループワークを4日間かけて行い、応募行動につなげる。サポステ職員の尾崎嘉洋さんは「応募に前向きになれるプログラムです。この機会にぜひご参加ください」と話している。

 参加無料。就職活動中の15〜39歳で、4日間すべてに参加できる人が対象。開催日は1月19、21、26、28日。午前10時〜午後3時半(昼休み1時間)。初日は開始15分前に集合する。参加する場合は、14日か16日午前10時〜同11時に開くガイダンスのどちらかに出席すること。申し込み・問い合わせは、サポステ(TEL0138・22・0325)まで。(斎藤彩伽)