2014年12月3日 (水) 掲載

◎新幹線 木古内でも歓迎 営業区間で初の試験走行

 【木古内】JR北海道と鉄道・運輸機構は2日、北海道新幹線車両「H5系」を使った2日目の走行試験を実施し、初めて新幹線が営業区間を走行した。車両は午前10時ごろ新函館北斗駅を出発し、午後1時40分ごろ木古内駅に到着。木古内駅ホームでは地元住民ら約400人が出迎えた。

 試験車両はJR社員ら約60人が乗車し、時速30㌔以下の低速で線路や電気系統に不具合がないかを確認しながら木古内駅までの約35㌔を走行した。

 木古内駅1階コンコースでは車両を歓迎するセレモニーが開かれた。主催者を代表して大森伊佐緒木古内町長が「道南や北海道の発展のため、関係機関と力を合わせて開業への準備を進めていきたい」とあいさつ。

 この日初めてお披露目された木古内観光をPRする女性グループ「キーコガールズ」らによるくす玉割り、H5系のかぶり物で開業をPRする「函館はやぶさPR隊」のパフォーマンスがあり、会場は盛り上がった。

 その後、来場者はホームに移動。配られた手持ちフラッグを振りながら、初めて木古内に訪れた新幹線車両を笑顔で出迎えた。木古内中3年の水口花枝さん(15)は「色がきれいでとてもかっこ良かった。乗って本州まで行ってみたい」と話していた。

  セレモニー後はJR社員らが車両とホームとの離隔を測るなどし、午後3時50分ごろ新函館北斗駅へと向かった。(金子真人)



◎旧日本軍製の不発弾 水中爆破処理 鹿部

 【鹿部】海上自衛隊は2日午前11時15分ごろ、鹿部漁港沖400㍍の海底で発見された旧日本軍製の不発弾11個を水中爆破処理した。厚さ3・5㍉の鋼鉄製の箱に爆弾を集積して爆破した瞬間、同海域に高さ約30〜40㍍の土砂が混ざった水柱が立ち上り、海岸まで爆破音や地響きが響き渡った。

 同日は水深12㍍の爆破地点から半径300㍍の海域を警戒区域に指定し、立ち入りを制限した。

 しかべ間歇泉(かんけつせん)公園前に設置された現地対策本部(本部長・川村茂町長)では大勢の関係者が様子を見守った。川村本部長は「無事に終わって良かった。これで漁業者も一安心できたと思う」と話していた。



◎衆院選公示 師走の論戦 幕開け 道8区3氏が立候補

 第47回衆院選は2日、公示された。道8区(渡島・桧山管内)には届け出順に、共産党新人の原田有康氏(66)、民主党元職の逢坂誠二氏(55)=新党大地推薦=、自民党前職の前田一男氏(48)=公明党推薦=の3氏が立候補した。安倍首相の経済政策「アベノミクス」の是非に加え、原発や地域活性化などの課題を争点に、14日の投開票に向けて12日間の選挙戦に突入した。

 道8区は、予想された3氏の顔ぶれ。原田氏は大間原発の即時建設中止や消費税増税反対などを主張し、比例代表候補と連動した選挙戦。逢坂氏は大間原発の建設中止に加えてTPP(環太平洋連携協定)への反対などを訴え、国政への返り咲きを狙う。前田氏は安倍政権の2年間の実績を強調するとともに、アベノミクスの継続や消費増税延期による景気回復を訴えて2選を目指す。

 衆院選は2012年12月以来、2年ぶり。一票の格差是正のため、小選挙区を5議席減らす「0増5減」に基づく初めての選挙で、小選挙区と比例代表を合わせた定員は475議席。比例には11の政党・政治団体が名簿を届け出た。

 道南では青森県大間町にある大間原発の建設問題や地域経済の低迷、人口減少などさまざまな課題を抱えている中、3候補はそれぞれに政策を訴え、支持拡大を図る。(衆院選取材班)


◎江差信金に木のプール設置 七重浜支店12日まで

 【北斗】江差信金(藤谷直久理事長)は2日、七重浜支店(七重浜2)の店内キッズコーナーに期間限定の木育コーナー「きぼうのプール」を開設した。子ども連れの来店客の待ち時間に利用してもらおうと12日まで開放する。

 道産材の利用促進や木育活動を推進する桧山振興局との包括連携協定に基づく取り組み。道所有のきぼうのプールを借り、本店、支店3カ所で巡回設置する。今回は9月の本店に次ぐ設置。

 六角形型のプールの中にはトドマツやカラマツで加工した5〜10㌢の木の棒(きぼう)がびっしりつまっている。

 初日は七重浜保育園児約16人を招いて設置式を行い、桧山振興局地域政策部の勝谷裕部長、藤谷理事長がそれぞれ「木の温かさ、自然の大切さを体感してほしい」とあいさつした。

 園児は早速プールの中に入って寝転がって戯れた。東日本大震災の被災地に向け、メッセージをきぼうに書く体験活動もあり、園児は職員と一緒に取り組んでいた。

 プールの設置は松前支店でも1月下旬に予定している。(鈴木 潤)