2014年1月10日 (金) 掲載

◎イカール改め「うか〜る星人」、受験生を応援

 受験生の強い味方うか〜る星人≠ェ函館に襲来!?|。函館市企業局交通部と「シンプルウェイ」(市内本通1、阪口あき子社長)は、受験生の合格を祈願するオリジナル市電1日乗車券を14日から販売する。「うか〜る星人」は、人気キャラクター「イカール星人」が変身した姿で、函館の街を破壊するパワーを受験生の応援に傾ける。

 市電を使った受験生応援企画を検討していた同部と、イカール星人のキャラクター展開を考えていた同社との間でアイデアを練り上げてきた。

 「うか〜る星人」は、イカール星人がけなげに頑張る受験生の姿に感動して変身したという設定。乗車券にはにこやかに笑う姿が描かれた。阪口社長は「今回のイカール星人はいいやつです。地域の人に親しみを持って楽しんでもらう機会を増やしていきたい」と話す。

 交通部は、乗車券とセットで、冬期間に車輪の空転防止のために散布する「アルミナ粉」を合格祈願の「滑らない砂」として用意。車内には「合格をつかんでほしい」と五角形(星形)のつり革を設置する。

 乗車券は大人券のみ1枚600円。駒場乗車券販売窓口や通信販売で取り扱うほか、販売初日の14日は午前9時46分湯の川発函館どつく行きの「らっくる号」(9602号車)に十字街電停まで「うか〜る星人」が乗車し、直接乗車券やオリジナルグッズを販売する(折り返しは十字街から駒場車庫間)。問い合わせは事業課(TEL0138・32・1730)へ。(今井正一)



◎親子が法務局の仕事体験

 函館地方法務局(木村俊道局長)は9日、函館地方合同庁舎で、冬休み親子見学会を開いた。市内の親子10組24人が測量機器を使った測量体験などを通じ、法務局の仕事について理解を深めた。

 夏休みか冬休み期間を利用して毎年実施。総務課の小野木英夫庶務係長が「法務局がどんな仕事をしているのか、少しでも知ってほしい」とあいさつ後、全員で記念写真を撮った。

 測量は、地図の作成や土地・建物の境界、面積の確認などに欠かせない重要な仕事。機械で距離を測る体験と、自分の歩幅で歩いて歩数で距離を測る「歩測」の体験を行った。

 函館北昭和小5年の長田夢麗さん(11)は「長い距離を測るところが面白かった」、妹の同小3年の月碧さん(9)は「遠いところがすごく近くに見えた」と笑顔を見せた。

 このほか、戸籍について学ぶ座学や、人権かるたと紙芝居、局長室の見学もあり、楽しいひとときを過ごした。

 会場には、法務省の人権キャラクター「人KENまもる君・あゆみちゃん」も登場し、子どもたちと触れ合った。(山崎大和)



◎音楽協会賞に徳永、細谷さん

 函館音楽協会(吉田淳子会長)は9日、2013年度の協会賞に声楽家の徳永ふさ子さんと細谷悦子さんを、奨励賞にバイオリニストの烏野慶太さん(40)とボーカルグループのアンサンブル・ノイン(畑中一映代表)を選出したと発表した。表彰式は25日に五島軒本店で開く。

 両賞は函館市や近郊に住む個人と団体を対象に、毎年1月から12月までの1年間の活動を対象として選考。協会賞は過去からの実績を含めた地元の音楽文化への貢献などに対して、奨励賞は意欲的で高水準な作曲・演奏活動で実績を示し、地元の推進力となった功績に対して贈られる。昨年12月に吉田会長を委員長とする選考委員会を開いて決定した。

 徳永さんはソプラノ歌手として活動を行いながら、合唱指導でも活躍。近年は施設・学校での出前コンサートや授業を開き、郷土の音楽文化の裾野を広げる活動で大きな成果を上げている。

 細谷さんは全国各地の演奏会で函館ゆかりの歌曲を歌い続けているほか、「教育音楽ぐるーぷどるちぇ」を主宰し、後進の指導に意欲的に取り組むなど、函館の音楽教育に多大な貢献をしてきた。

 奨励賞の烏野さんは、2012年にドイツから帰国し、郷土に根ざした活動を始動させた点、アンサンブル・ノインはメンバーが高い技術を持っており、北海道合唱界のホープとして今後の活躍が期待されていることが主な選出理由となった。(森裕次郎)


◎江差線三セク、木古内駅に人員配置へ

 北海道新幹線開業に伴い、JRから江差線五稜郭—木古内駅間(37・8`)の経営を引き継ぐ第三セクター鉄道会社の運営について、道は当初無人化を想定していた木古内駅に設備管理などの人員を配置する方針を固めた。16日、沿線自治体と道で構成する「三セク鉄道開業準備協議会」で人員体制などを盛り込んだ経営計画原案を示す。

 JR北海道の相次ぐ事故やレール検査改ざん問題を教訓に、安全管理を担当する職員の配置などを検討。8日の道議会新幹線・総合交通体験対策特別委員会で、道が考えを示した。

 昨年8月に示した経営計画の素案では、駅の管理体制は五稜郭駅以外の駅は、乗車券販売や改札業務を行う駅員を配置しないとした。ただ、三セク移行後、発着駅となる木古内駅は始発、終着にかかわる業務や、冬場の除排雪、設備の管理が伴うことから相当数の人員が必要と判断した。

 三セク会社の人員は当初、道が先行県を参考に試算した55人をたたき台として検討したが、JRとの協議を経て作成した素案では大幅な増員が見込まれると明記。JR側は100人前後の人員が必要としており、安全生を重視し、原案ではそれに近い数字が盛り込まれると見られる。

 ただ、三セク会社は開業当初から厳しい経営が見込まれており、人件費の増加による経営圧迫を避けるため、最小限の増員にとどめたい考えだ。

 人員の確保については、運輸部門を中心に専門技術を持つJR北海道の社員の出向を要請、順次職員のプロパー化を進める方向で同社と調整を進めている。(鈴木 潤)