2014年1月15日 (水) 掲載

◎「ねばねば本舗」に受験生応援コーナー

 受験シーズン本番を迎え、ガゴメコンブのアンテナショップ「がごめ昆布ねばねば本舗」(函館市若松町19、田中理絵店長)が、店内に受験応援コーナーを設けた。雑炊やキャラメルなど、食べて受験を乗り切るための多彩な商品が並び、「ガゴメの粘り強さで合格を勝ち取って」と受験生にエールを送る。

 強い粘りが特徴のガゴメにあやかって、昨年に続いて2回目。昨年好評を得たため、今年はコーナーを広げて約15品目を販売している。

 田中店長のお薦めが「がごめ雑炊」(1食262円)。プレーン、梅、みその3つの味があり、夜食にぴったりで体も温まる。勉強のお供にしたいのが「函館がごめ昆布キャラメル」(198c入り400円)。また、脳活性の効果があるというイカに含まれるDHAを取れる「がごめ昆布と真いかのカレー」(200c入り525円)も元気が出そうだ。

 このほか、餅やせんべい、チョコレート、おしゃぶりコンブなどもそろう。同店と、北大大学院水産科学研究院が共同開発したガゴメを使ったあめも試食できる。ガゴメに含まれるフコイダンのインフルエンザ予防作用が注目されており、喉を潤すのに最適だ。

 ゆるキャラ「ガゴメマン」に触れると、「さらに粘り強い精神で試験に臨める」という伝説もあり、学習塾などから声が掛かれば、応援に出向くという。田中店長は「大変な時期をガゴメを食べて乗り切ってほしい」と話す。

 コーナーは、道内の公立高一般入試が行われる3月5日まで。  午前10時〜午後6時。問い合わせは同店(電話0138・27・4777)へ。(山崎大和)



◎「うか〜る星人」が車内で乗車券発売 「滑らない砂」とセット

 受験生を応援する函館のイカール星人が変身した「うか〜る星人」が14日、函館市電「らっくる号」に乗車し、オリジナルの市電1日乗車券を販売した。受験生のお守りとなる「滑らない砂」も配布され、込み合う車内で人気を見せた。 市企業局交通部と「シンプルウェイ」(市内本通1、阪口あき子社長)の共同企画。大人券(1枚600円)と車輪空転防止の砂をお守りとしてセットで販売した。

 らっくる号は湯の川|十字街電停間を1往復。行き先表示にも「進春うか〜る星人号」と書かれ、阪口社長が車内で乗車券をPRした。うか〜る星人は高校受験を控えた中学生に直接乗車券を販売したほか、乗り合わせた市民や観光客とも握手≠キるなど、全力で応援する姿勢を見せた。

 この日は車内で20枚が売れ、10日から受け付けを開始したインターネット注文と合わせて約150枚が売れ、同部事業課は「問い合わせも多く、好調な売れ行き」とする。阪口社長は「車内でも喜んでもらえた。うか〜る星人への変身は毎年この時期の定番にしていきたい」と話し、受験シーズンが終わる3月までの間にイベントなどで再登場させる考え。

 15日以降も駒場乗車券販売所で購入できる。事業課(電話0138・32・1730)へ。 (今井正一)



◎福祉コミュニティエリア構想 素案策定へ準備進む

 函館市が日吉4丁目団地跡地に計画し、特別養護老人ホームや有料老人ホームなどを配する「福祉コミュニティエリア構想」の検討が大詰めを迎えている。今月中に市営住宅の解体を終え、2月下旬に基本的な考え方を策定する方向で、準備を進めている。

 同構想は工藤寿樹市長が政策に掲げ、旧函館北高校グラウンド横の団地跡地に子どもからお年寄り、障害者が安心して暮らせるよう、介護、福祉施設などを集中的に整備。周辺には退職者や福祉関係者向けの戸建て住宅や集合住宅を配置する。

 計画地の面積は約6万平方b。デイサービスセンターやショートステイ、サービス付き高齢者住宅などでは、民間の活力やアイデアを取り入れた整備手法を検討。市保健福祉部には、道内外の医療、介護、建設などの事業者10件から問い合わせが寄せられている。

 団地解体は、約1億5千万円をかけて今月中にも終了する見通し。市は福祉関係団体などの意見を聞いた上で、2月下旬に計画素案を策定し、2014年度に整備基本構想を策定する。15年度には福祉コミュニティエリア開発事業者の公募・選定、16年度の工事着手を予定している。

 市保健福祉部は「1つの事業所がエリアを一体的に管理するのが理想だが、具体的には未定。周辺には学校などがあり、函館新外環状道路の日吉インターチェンジも予定され、交通アクセスに優れた地域になる。事業者の自由な発想を期待している」とする。 (平尾美陽子)


◎ロック名盤ずらり 団塊世代に照準 函館蔦屋書店

 昨年12月にオープンした函館蔦屋書店(函館市石川町)の音楽ソフト売り場が中高年を中心とした洋楽ファンの注目を集めている。コーナーには1960〜70年代を彩った英米のロックやポップスの名盤がずらりと並ぶ。経済的に余裕がでてきた団塊の世代、さらにはそのジュニア層を取り込むことが狙い。品ぞろえが充実しているのはもちろん、コンシェルジュ(案内人)サービスも好評だ。

 2階の音楽ソフトフロアに設けられた円形のコーナー「DEN(デン)」。隠れ家、趣味の部屋という意味で、コンセプトは「大人の広場」という。木製の棚に陳列されているのはザ・ローリング・ストーンズやザ・バンド、ドアーズ、クリームといった60、70年代のロック、ポップスのアルバム約200点。「50〜60歳代の人にとっては青春の思い出と言えるラインアップ」(同店)。

 近年はインターネットの音楽配信に押され、CDの売り上げは伸び悩む状況が続いている。レコード会社は消費の中心を担う団塊の世代をターゲットに据え、音質を向上させて再発売したり、音源を発掘してCD化したりしている。同店の売り場構成もその流れに合わせたものだ。

 同店では本や映画ソフトなど各売り場になど豊富な知識を持つコンシルジュを配置し、客の質問に答えたり、アドバイスしたりするサービスも特徴。音楽部門のコンシェルジュは、大手レコード会社で洋楽ディレクター、国内プロモーモーションを担当してきた中原文夫さん(66)が務める。経験と豊富な音楽知識を生かし、商品選びを担う。

 中原さんは「60、70年代の音は現代の音楽の源流。リアルタイム世代をはじめ、若い人に今と過去の音のつながりを紹介していきたい。お客との対話や情報発信に力を入れる」と意気込む。12日には同店が初めて主催するイベントとして、中原さんと客による座談会も行われ、好評だった。参加した市内の50代の男性は「居心地の良い売り場。CDを買い直す機会も多く、訪れる回数は増えそうだ」と話していた。 (松宮一郎)