2014年1月19日 (日) 掲載

◎元五輪サッカー日本代表監督の山本さんが講演

 【北斗】元サッカー選手で、アテネ五輪サッカー日本代表やJリーグジュビロ磐田の監督を務めた山本昌邦さんの講演会が18日、北斗市総合文化センターで開かれた。山本さんは「一流選手から学ぶ目標達成へのプロセス」と題して熱弁をふるい、明確な目標を持って努力し続ける大切さを訴えた。

 2016年3月予定の北海道新幹線開業まで“遅くとも800日”の節目(1月21日)に合わせて、北斗市が企画したイベントの中で行われ、市民ら1000人が来場。

 山本さんは本田圭佑さん(ACミラン)ら海外で活躍するサッカー選手を例に挙げながら「負けず嫌いで、具体的な高い目標を持ちそれに向かって努力している」と心の重要性を強調。

 ワールドカップなど世界のトップクラスのサッカーを語り、「苦しいときにあきらめないで戦ったチームが勝つ。勝つことよりも勝ちたいと思う気持ちが大事だ」と述べた。

 後半は指導者や親に指導法について語り、「教えることよりも気付かせることが指導者の役割」とした。

 講演会の前には、吹奏楽の演奏会を開き、全国大会に出場した上磯中、上磯小、久根別小の3校が卓越した演奏で観客を楽しませた。(鈴木 潤)



◎元気に「はい!」、子どもたちがかるた楽しむ

 曹洞宗永全寺(齊藤隆明住職)の子供座禅塾に通う小学生が18日、同寺でかるたを楽しんだ。子どもたちは真剣なまなざしで取り札を探し、仲間との交流を深めた。

 座禅塾は子どもたちに座禅を通じ、健全な心を育ててもらおうと2009年から開講。この日は13期生の9人が参加した。

 子どもたちは般若心経を唱え座禅を終えた後、2組に分かれてかるた取りを開始。句が読み上げられるたびに、「はい」と元気よく札を取り、にぎやかな争奪戦を繰り広げた。また、13期生の修了式が開かれ、子どもたちに修了証書が授与された。

 かるた取りで19枚の札を取り、1位になった昭和小5年の花田紗彩さん(11)は「かるたは楽しい。3、4年生から通っているが座禅を組んだり、友達と遊んだりできるのが楽しい」と話していた。

 また、同寺では3〜7月まで毎月第3土曜日に開く子ども座禅塾の14期生を募集している。時間は午前10時―正午。無料(昼食付き)。問い合わせは同寺(TEL0138・42・8058)へ。(平尾美陽子)



◎大間原発差し止め、函館市が3月提訴

 国と電源開発(東京)を相手取り、大間原子力発電所(青森県大間町)の建設差し止めを求める訴訟について、函館市の工藤寿樹市長が3月に東京地裁に提訴する意向を固めたことが、18日分かった。2月下旬開会予定の定例市議会に関連議案を提出する考え。提訴すれば、自治体が原発差し止めを求める全国初のケースとなる。

 工藤市長はこれまで、提訴時期について「早ければ3月、遅くても6月に決断したい」と話していた。23日告示の東京都知事選(2月9日投開票)で脱原発が争点に浮上し、世論の注目が高まると判断したとみられる。

 大間原発は津軽海峡を挟んで函館から最短23キロと近く、事故があった場合、遮蔽(しゃへい)物のない函館市に被害が及ぶ危険性が高いにもかかわらず、市に対する建設の同意手続きが不要なことから、司法の手に差し止めを委ねる狙い。全国的な関心事とするため、東京地裁に提訴する方針を打ち出している。

 電源開発は福島第一原発事故を受けて建設工事を中断していたが、2012年10月から工事を再開。今春をめどに原子力規制委員会に対し、新規制基準に基づく安全対策を満たすことを証明する「原子炉設置変更許可」を申請する意向を示している。工藤市長は安全審査の時期とともに、各地の原発が再稼働を申請する動きを念頭に置きながら、提訴のタイミングを見計らっていた。

 加えて、東京都知事選では脱原発を掲げる小泉純一郎元首相が、細川護煕元首相の出馬を支援すると表明。小泉元首相の主張を全面的に支持している同市長は、元首相の強い影響力を背景に、脱原発の機運が中央で盛り上がる可能性が高まると判断した。

 工藤市長は12年9月に提訴の意向を表明し、河合弘之弁護士(東京)ら弁護団10人に訴状作成を依頼した。電源開発に対しては、福島第一原発事故を踏まえ、事故が起きると自治体崩壊の危険にさらされるとして「地方自治体の存立権」を根拠とする考え。国に対しては「福島の事故原因を究明せぬまま作られた新規制基準では、安全確保が不十分だ」として、原子炉設置許可の無効と建設停止を求める。

 提訴には市議会の議決が必要で、市は2月末開会予定の定例市議会に関連議案を提出する見通し。市議会は12年9月、同原発の無期限建設凍結を決議しており、提訴への支障はないとみられる。


◎北斗市長選、高谷氏再選へ必勝誓う、本人不在も事務所開き

 【北斗】任期満了に伴う北斗市長選(2月16日告示、同23日投開票)に再選を目指し立候補を予定している現職の高谷寿峰氏(61)=無所属=の事務所開きが18日、市内飯生2で行われた。高谷氏は風邪をこじらせ14日から入院中で、体調が回復せず欠席。候補者不在という異例の中で行われた。

 支持者約200人が出席。各団体の代表、幹部らが玉串をささげた後、連合後援会の浜西修二会長が「2期目に向け温かい支援をお願いします」とあいさつ。前田一男衆院議員、長尾信秀道議、池田達雄市議会議長、磯部正博町会連合会長の4人が祝辞を述べた。

 後援会の宮崎高志会長代行が高谷氏のメッセージを代読し、「断腸の思いの欠席。深くおわびします」とした。2期目に向け、高谷氏は運動公園を拡張しサッカー場新設を目指すほか、新駅周辺の道営住宅誘致、いじめ防止条例の制定、国保加入者の特定健診無料化などを公約に掲げている。

 後援会によると、高谷氏は肺炎の疑いもあるとして入院。事務所開きの出席を強く望んでいたが、役員が体調を心配し欠席するよう説得した。復帰は未定だが、回復に向かっているという。(鈴木 潤)