2014年1月21日 (火) 掲載

◎北斗出身・佐々木明選手が4大会連続五輪出場

 全日本スキー連盟(SAJ)は20日、ソチ冬季五輪のアルペン男子回転日本代表に、北斗市出身の佐々木明選手(32)=ICI石井スポーツ=を選出した。佐々木選手はソルトレークシティー(2002年)から4大会連続の選出。

 佐々木選手は昨シーズン(12〜13年)にSAJのナショナルメンバーから外れたが、ソチ五輪出場を目指し、自費でワールドカップなどを転戦。今季(13〜14年)は見事に復調し、昨年8月にニュージーランドで開かれた大会では2位に入るなどの成績を残し、見事に代表の座を得た。

 昨年9月、地元の北斗市公民館で開かれた激励会の時には、駈けつけた関係者を前に応援への感謝を述べ、「ソチ五輪に向け準備は整っている。金メダルを獲ってきたい」と力強く宣言していた。

 アルペン男子回転は2月22日(日本時間午後9時45分)に行われる。

 ▽佐々木明(ささき・あきら) 1981年9月26日、旧大野町生まれ。北照高校、日体大体育学部体育学科出身。2003年1月にワールドカップ(W杯)回転で日本勢として史上最高に並ぶ2位に入賞。以降、W杯は3回表彰台に立っている。五輪はソルトレークシティー(02年)、トリノ(06年)、バンクーバー(10年)の3大会に連続出場。

 ◎地元喜びに沸く

 【北斗】佐々木選手のソチ五輪決定に、故郷北斗市では喜びに沸いている。

 父悦郎さん(65)は「多くの人のサポートや励ましを力に頑張れたと思う。まずは支えていただいた方に感謝したい」と話す。バンクーバー五輪以降、佐々木選手はナショナルチームを外されるなどして苦しいシーズンが続いてきたが、「苦労やつらい思いをしているのは側聞していたが、そうした部分はみじんも見せなかった」と悦郎さん。「五輪までワールドカップが2戦あるのでそこで結果を出して本番を迎えてほしい」と期待を寄せる。

 佐々木選手の後援会(会長・高谷寿峰市長)も朗報を待ちわびていた。中井光幸会長代行(62)は「市の誇り。3度の五輪経験を生かしメダルをとってほしい」と話し、市スキー協会副会長で、後援会の花巻昭英副会長(68)も「待ち望んでいた結果。苦しい状況の中であきらめずに努力してきた成果」とたたえた。

 後援会は近く緊急の役員会を開き、応援態勢について話し合う。前回同様、市内各地に垂れ幕や旗などを設置して応援ムードを高めるほか、レース当日のパブリックビューイングも検討する。(山崎純一)



◎大間原発建設差し止め訴訟 全国から寄付募集へ

 函館市の工藤寿樹市長が大間原子力発電所(青森県大間町)の建設差し止め訴訟を3月に東京地裁に提訴する意向を固めたことに伴い、市は全国の賛同者から訴訟費用を募金で集める方針だ。裁判には最低でも5年程度を想定し、訴訟費用が年間300〜400万円かかると見込んでおり、市は早ければ市議会から議決を得るタイミングで、専用口座を開設したいとしている。

 市は2012年度の補正予算で、訴訟準備費用として2300万円を計上。この中から河合弘之弁護士(東京)ら弁護団10人への訴状作成経費や、東京での打ち合わせの経費などに充てている。

 市は提訴時期を見計らっていたため、費用のうち約2000万円は本年度に繰り越している。市総務部によると、現段階で約900万円残っているが、今回の場合、予算の繰り越しは1回しかできないことに加え、「過去にさかのぼっての財源には充てられない」(同部)という。

 原発訴訟はこれまで2〜20年かかっている中、短期で終結した場合、十分審議されないまま結論を迎えることが考えられるため、弁護団は「5年程度は必要」との見解を示している。会議や準備書面作成に伴う弁護士への日当や旅費などで年間300〜400万円が見込まれるため、裁判の長期化を見据えて、提訴後の訴訟費用を寄付で賄いたい考えだ。

 同部によると、これまでに100万円の寄付などを申し出る声があったといい、3月提訴の意向が明らかになった20日も、寄付についての電話が寄せられた。

 市は2月下旬開会予定の定例市議会での関連議案提出を予定、3月下旬に議決される見通しとなっており、議決後か提訴後に専用口座を作る考え。ホームページや市の広報誌などで告知していく方針だが、同部は「予想以上に集まることも考えられる。防災対策への活用など、幅を持たせることも含めて検討していきたい」としている。(千葉卓陽)



◎仲良く 開業ムード盛り上げ…「どこでもユキちゃん」「ほっくー」 北洋銀がボード設置

 北洋銀行は20日、函館市若松町の函館中央支店の入り口に新幹線開業応援ボードを設置した。描かれたのは道の開業PRキャラクター「どこでもユキちゃん」と同行の「ほっくー」。かわいらしいキャラクターの共演で開業ムードの盛り上げに一役買う。

 2016年の3月予定の北海道新幹線開業に向けて市民の機運を高めようと、同支店は昨年、店舗入り口に開業までのカウントダウンボードを設置。応援ボードはそれに続く第2弾。ユキちゃんがほかのキャラクターとコラボレーションするのは初めてという。2つのキャラが仲良く並び、「応援します」の文字も入れた。

 また、同じボードを札幌市中央区の北洋大通センタービル(大通ビッセ)にも設置した。同行青函産業振興室の大内さおり室長代理は「道南だけではなく、オール北海道で盛り上げていきたい」と話した。(松宮一郎)


◎ハセガワストアが中道店を新築 4月開店

 函館市内、近郊でコンビニエンスストアを展開するハセガワストア(佐藤邦夫社長)は、中道2の中道店を新築する。主力のやきとり弁当や惣菜の販売スペースを拡充するほか、肉の加工や調理などをする工場も併設。店内から見学することができるようにすることが特徴。3月末完成、4月上旬のオープンを予定している。

 同店の新築は、競争が激化する中でやきとり弁当や惣菜など同社の強みを一層強化することが最大の狙い。新しい店舗は、現在の店舗に隣接する敷地で建設中。鉄骨平屋建て918平方メートル。売り場面積330平方メートルはこれまでと変わらない。

 加工や調理をガラス越しに見学することができる「オープンキッチン」を採り入れ、店内で製造する商品をアピールする。やきとり弁当や惣菜の販売スペースの拡充に伴い、日用品など取り扱う商品を見直し、競争力を高める。

 総事業費は約2億3000万円。同社は2000年のベイエリア店以来、新規出店をしておらず、大型投資もそれ以来。同店はやきとり弁当の売り上げの3割ほどを占め、市内、近郊で展開する店舗の中で全体の売上が最も多い店舗。新築で売り上げ1割増を目指すという。

 佐藤社長は「外観は函館、ハセガワストアらしさを前面に打ち出し、工夫を凝らしたい」としている。(松宮一郎)