2014年1月28日 (火) 掲載

◎ガゴメ製品など経済効果は220億円 函館マリンバイオクラスター

 函館地域産業振興財団(松本栄一理事長)は、産学官連携による地域活性化事業「函館マリンバイオクラスター」が本年度末までの10年で生み出した経済効果額を220億円とする推計をまとめた。ガゴメコンブの関連製品などの売り上げは累計で約100億円を超すと試算。効果は加工や輸送、流通などほかの産業にも及び、地域経済に大きな効果をもたらしたことになる。

 文科省の事業で、ガゴメなどの海洋資源を活用して地域産業の振興を図ることが狙い。都市エリア産学官連携促進事業として2003年にスタート。09年からは「函館バイオマリンクラスター」と名称を変え、ガゴメを中心に研究から製品開発までを行ってきた。

 参画企業は119社に膨らみ、開発された製品は200品目以上。ほとんどがガゴメを使った製品で、食品はキャラメルやもち、サプリメントが定番商品になり、美容分野ではせっけんや化粧水がヒットした。

 売り上げ額は同財団が企業への聞き取りで算出した。売り上げは年々伸びており、12年度まで83億円以上。13年度の見込み額は17〜18億円で、累計を100億円超とはじき出した。

 経済効果額は北海道産業連関表を使って試算。売り上げのほか、生産(漁業)から加工、輸送、流通までを含み、商品の包装、パッケージデザインといった産業も加えた。12年度までが186億円以上で、13年度を34億円と見込み、10年で220億円以上とした。

 飲食店でもガゴメを使った料理を数多く提供しているが、経済効果額には含めていない。同財団の猪飼秀一専務理事は「飲食店を含めるともっと大きな額になるのは確実」とする。同省の事業としては本年度が最終年度。「持続的な産業として地域に定着したことが成果。研究、製品開発を続けていきたい」と話している。(松宮一郎)



◎函中部の松谷さんと池田さん 全国高校文化将棋新人大会に出場

 函館中部高校将棋部に所属する松谷香奈さんと池田にこさん(ともに1年)が30日から函館市内で始まる「第22回全国高等学校文化連盟将棋新人大会」に出場する。2人は「1勝1勝を大切に、最後まで諦めずに頑張りたい」と話し、練習に励んでいる。

 11月に小樽で開かれた全道大会個人戦で、松谷さんは1位、池田さんは4位に輝き、全国大会への出場権を得た。30日から始まる全国大会の女子部門には44都道府県から146人の選手が出場し、スイス式トーナメントで5局対局する。5勝または4勝1敗の選手が決勝に進める。同大会の道内開催は初めて。

 2人は昨年の第37回全国高校総合文化祭の女子団体戦に出場し、全国大会の雰囲気は経験済み。2人は「地元で戦えるのはうれしい」とする。松谷さんは小学4年から将棋を始め、部活のほか、日本将棋連盟函館中央支部の将棋センターなどで腕を磨いている。「負けた原因を考え、家でも駒を並べて練習している。実力が発揮できるよう頑張りたい」と話す。

 一方、池田さんは高校から将棋を始め、「男子部員と練習したり、大会に参加する度に少しずつ、いい方向に力がついてきた」と1年を振り返る。強豪が集うだけに、今回の目標は「1勝すること」と謙虚だが、顧問の成田睦生教諭は「決勝に進み、ベスト8に入る実力はある」と太鼓判。

 全国大会は30日〜2月1日、花びしホテルで開かれ、男子97人、女子146人が出場する。(平尾美陽子)



◎バイバイばい菌 大谷短大附属幼稚園で手洗い教室

 インフルエンザやノロウイルスなどの感染症を予防しようと函館大谷短大附属幼稚園(葛西真理子園長、園児235人)は27日、年少組59人を対象にした手洗い教室を開いた。

 感染症予防に有効な手洗いの仕方を園児に知ってもらおうと、同園の学校薬剤師を務める三上隆司さんが講師となり実施。

 子どもたちは蛍光クリームを手に塗ってから手洗いを実践。ブラックライトに手をかざすとほとんどの園児に洗い残しが見られた。

 三上さんは「手首、手の甲、親指、爪の4カ所に洗い残しが目立ったので、そこを特に注意して手洗いをしてほしい」と呼び掛けた。杉澤緩奈ちゃん(3)は「今度からは、洗い残しがないように一生懸命手を洗う」と話していた。(金子真人)


◎自慢のカレーでタマフクラPR 来月から市内12店でイベント

 道南産の超大粒大豆「タマフクラ」を使った「カレー祭り」(ノーステック主催)が2月1〜28日、函館市内12店舗で開かれる。各店自慢のオリジナルカレーを提供し、タマフクラの認知度を高め、ブランド化を目指す。

 昨年に続いて2回目。カレーという手軽な食べ方提案によって、タマフクラのおいしさを広めるのが狙い。参加店は昨年より4店舗増えたほか、12店舗のうち6店舗が新規だ。メニューはスープカレーやルーカレー、カレー風味グラタン(800〜1200円)のほか、サイドメニュー(300円、350円)も楽しめる。

 カレーを食べてアンケートに答えると、「たまふくらフリーズドライ」を数量限定でプレゼントする。

 ラムズイヤー(中島町38)、フルーリール(梁川町22)、デイリースパイス(美原5)の3店舗は、お客の反応を聞いて定番メニュー化を検討する。

 同社が運営するJR函館駅構内のアンテナショップ「フードカン」も連動、29日〜2月4日に節分祭りを開く。タマフクラ(乾燥大豆)のすくい取りを予定している。

 同社の橋本真一社長は「タマフクラは栗のようなホクホクとした食感と甘みが魅力。道南が栽培適地だが、まだ認知度が低いので地場のおいしい大豆を知ってほしい」と話す。問い合わせはフードカン(電話0138・21・1200)へ。

 ほかの参加店は次の通り。

 奥芝商店(梁川町7)、カレー喫茶コトブキ堂(千代台町2)、スープカレーサムライ(日吉町3)、soup curry NTNE(亀田港町38)、スープカレーダイニングPaina(美原3)、ラーニキッチン(港町1)、印度カレー小いけ(宝来町22)、コミュニティカフェ&バー・エバーグリーン(若松町18)、寿々半(本町1)(山崎大和)