2014年1月5日 (日) 掲載

◎雪の初詣 9万人割る 観光、スポーツ施設は盛況

 三が日の道南は断続的に雪が降り、神社への参拝客の足を鈍らせた。主要12カ所の初詣客数は8万4860人(前年比6860人減)となり、2010年以来4年ぶりに9万人を割り込んだ。一方、元日からの営業が定着した主要観光施設や名所などは、多くの観光客らでにぎわった。

 ■初詣

 道警函館方面本部地域課によると、三が日の初詣客数(12カ所)は6神社で減少。雪と低温の影響で大きく落ち込んだ前年をさらに下回る結果に。函館市内は函館八幡宮が2万6000人(前年比4500人減)と最も多く、次いで湯倉神社が2万5000人(同2800人増)、亀田八幡宮が2万3500人(同6500人減)。減少した函館八幡宮、亀田八幡宮は日中の降雪など、悪天候が影響したとみられる。函館以外では、江差町の姥神大神宮が3550人(同50人減)、八雲町の八雲神社が吹雪だった前年より1160人増の1500人、松前町の松前神社が1220人(同250人増)など。

 ■観光施設

 函館山ロープウェイは、3日午後4時ごろから、函館山山頂の停電による運休が影響し、前年より2262人少ない計8912人。「3日の運休が大きく響いた」と同社。一方、五稜郭タワーの展望台来場者数は、前年比1343人増の5741人。元日恒例の早朝営業にも前年より76人多い542人が訪れた。同社は「今年は道内と関東からの来場者が多い。また、1日の早朝営業が浸透し、初日の出を展望台から見ようとするお客さまが増えた」としている。

 このほか、元日から営業した金森赤レンガ倉庫、箱館奉行所、旧函館区公会堂、旧イギリス領事館もにぎわった。

 ■スポーツ施設

 七飯町東大沼666の函館七飯スノーパークの利用者は3011人。「年末に雪が降り、ゲレンデ状態がすごくいいのでお客が増えた。最高のコンディションで楽しめます」と同スキー場。2日から営業を始めた函館市民スケート場(金堀町10)は2日が826人、3日が1013人。「2日は雪の影響で前年より減ったが、3日は増えた。全体としては増えている」とみている。

(小林省悟、金子真人、山崎大和)



◎2014年度の函館港 客船初寄港は3隻

 2014年度の函館港の客船寄港予定がほぼ固まった。初寄港船は「セレブリティ・ミレニアム」(9万1000トン)、「ダイヤモンド・プリンセス」(11万6000トン)、「シルバー・エクスプローラー」(6072トン)の3隻。11隻で延べ35回の寄港は過去最多で、4月5日から10月3日まで、毎週のようにさまざまな客船が楽しめる1年となる。

 寄港数の大幅増はプリンセス・クルーズ社による国内発着の定期クルーズ実施によるもの。「サン・プリンセス」(7万7441トン)が13回、「ダイヤモンド─」が8回の寄港を予定する。

 初寄港となるセレブリティ・クルーズ社(米国)の「セレブリティ・ミレニアム」は2000年に就航したことから「千年紀」を意味する名を持つ。極東・大西洋横断クルーズとして、横浜港を出港した後に、5月12日に寄港し、カナダのバンクーバーを目指す。同船は9月にも函館に立ち寄る。

 このほか、外国船では2006年以来となる客室分譲型の客船「ザ・ワールド」(4万3188トン)、昨年初寄港した「コスタ・ビクトリア」(7万5166トン)など。国内船ではおなじみの「にっぽん丸」(2万2472トン)、「ぱしふぃっくびいなす」(2万6594トン)、「飛鳥U」(5万142トン)が訪れる。

 市港湾空港部は「サン・プリンセスが6月29日以降の毎週日曜日に寄港するなど、休日の入港が多い。港に足を運んで、客船に親しみを持ってもらいたい」としている。(今井正一)



◎介護ボランティア制度 函館市が今秋導入

 函館市は今秋、市内の介護施設でのボランティア活動に対して換金できるポイントを付与する「介護支援ボランティア制度」を始める。ボランティア手帳の作成などの準備を経て、10月から本格的に行う。

 高齢者自身の社会活動を通じた介護予防や健康増進を図ることがねらい。同事業は2007年に東京都稲城市が最初に導入。ここ数年で全国的に広まり、道内では苫小牧、札幌が取り入れている。

 ポイント事業の参加対象は65歳以上の市民。活動内容は、電球の交換や入所者の話し相手など。活動1時間が1ポイント=100円程度に換算され、1日2ポイントが上限。年額の上限額は5000円程度を予定している。毎年1〜12月にポイントをためて、翌年1〜3月に換金でき、ポイントはボランティア手帳にスタンプを押印する。

 今後は受け入れ施設を募集後、8〜9月にボランティアの募集、事業の仕組みや内容を学ぶ研修会を開き、10月から先行的に行う予定。

 市高齢福祉課は「施設は特別養護老人ホーム、グループホームなどを予定している。介護予防を推進するとともに、地域住民の相互の交流につながれば」としている。(平尾美陽子)