2014年1月8日 (水) 掲載

◎2年連続不漁が濃厚 道南スルメイカ

 道南スルメイカ漁が最終盤(漁期は今月末まで)に入り、函館市水産物地方卸売市場(豊川町)での昨年6〜12月の取扱量が前年比6%増の4248dとなった。平成に入って最低だった昨季(3999d)を上回ったが、2年連続の不漁が確実な情勢だ。一方、6〜12月の取扱金額は前年比30%増と大きく伸び、14億1529万円。

 市農林水産部によると、昨年12月の取扱量は同87%増の596d。1`当たりの単価は同50円安だが329円と高水準。今月に入って5日に2・6d、6日に8・8d、7日に2・9dと入荷があり、例年だと中旬まで水揚げが続く見通し。

 ただ、今季全体の不漁はほぼ確定で、このペースでいくと昨季に次いで平成以降2番目に低い数量となる可能性が高い。しかし、6〜12月の単価は333円と2008年以降で最も高い。同部は「加工業者の旺盛な需要に支えられたのでは」とみる。

 道総研函館水試(湯川町)の澤村正幸研究主任は「今季は漁期前半の不漁が響いた。後半に上向いたが、それを取り戻すには至らなかった。主力の太平洋全体の資源量はまずまずだったが、函館近海で漁場がうまく形成されなかった」と指摘。「来遊パターンが変化してきており、注視する必要がある」と話す。(山崎大和)

日)の搭乗実績を発表した。丘珠—函館線は同34・2%(730人)増の2865人で、搭乗率は68・6%だった。

 丘珠—釧路も同44・5%増の1877人と大幅に増加。全路線でも同38・7%増の6764人となった。同社は「例年よりも利用は好調。JRの減便の影響で空路にも流れたが、それも一部だったのではないか」とした。(松宮一郎)



◎ずーしーほっきー ネットで熱視線

 【北斗】北斗市の公認キャラクター「ずーしーほっきー」がインターネット上を中心に話題となっている。3月の着ぐるみお披露目を前に、市は本格運用に向け準備を急いでいる。今月中にも「ツイッタ—」「フェイスブック」などインターネット上の交流サイトを開設し、企業や団体向けの利用規定作成も進めている。

 ずーしーほっきーは、市特産のホッキ貝とブランド米「ふっくりんこ」をモチーフにしたキャラクターで、握りすしの形をした胴体に細い手足が伸び、奇抜な姿がインパクトを与える。

 市が公立はこだて未来大学の学生にデザインを依頼。100余りの案の中から5点を絞り込み、昨年11月に市民投票を行った結果、ずーしーほっきーが最多得票で選ばれた。イベント会場でも5点のイラストを展示して投票を実施したが、関係者によると特に子どもたちのウケが良かったという

 市企画財政課によると、正式に決定した昨年11月27日の翌日の市の公式ホームページは、通常の13倍の1万3000件のアクセスがあった。その後も12月末までにゲーム機器やぬいぐるみ、雑貨関連など14社から商品化の打診があった。テレビや雑誌などメディアの取材も相次ぎ、反響は上々。

 インターネット上のサイトでは、「きもかわいい」「怖い」など好き嫌いさまざまな意見が投稿され、反響を呼んでいる。

 ずーしーほっきーの本格“デビュー”は新年度だが、好反応を追い風に、前倒しで市の知名度向上や北海道新幹線開業のPRをしていく考え。3月の着ぐるみ完成を待たずにずーしーを活用した情報発信をする。また、着ぐるみが完成するまではイベント会場にイラストパネルを展示するなどして露出を図る。同課の林淳一主幹は「予想以の反響で驚いている。期待も感じる。しっかりと活用し、北斗市のPRにつなげていきたい」と話している。 (鈴木 潤)



◎「勉強カフェ」函館進出 首都圏で人気 大人の自習室

 資格取得など目標を持って勉強する大人のための自習室「勉強カフェ函館ラーニングスタジオ」が12日、函館市花園町24にオープンする。首都圏など全国7店舗を展開する会員制カフェで、道内初進出。佐野寿美子店長(46)は「大人が集中して勉強できる場所は少ない。同じ目標を持つ仲間と出会える場にしていきたい」と話している。

 勉強カフェは「ブックマークス」(東京都渋谷区)の山村宙史社長(34)=函館市出身=が2008年に創業。昨年から運営ノウハウを提供するアライアンス店の展開を始め、10月には沖縄県内に1号店が誕生した。

 市内での起業を考えていた佐野さんは昨春、カフェの存在を知り、「今までの函館にはない新しいスペースを作りたい」と考え、同社と契約。山村さんは「勉強するだけでなく、人脈づくりの場としても利用されている。いずれは故郷でという思いはあったが、函館の人から声が掛かったのは驚き」と話す。

 店舗はレストラン「ラ・フェスタ」2階で、自習ブース10席とラウンジ25席。リラックスできるように店内には音楽が流れる。佐野さんが会員同士を仲介したり、セミナー会場としても利用可能だ。佐野さんは「語学や資格取得の目標だけではなく、本を年間100冊読むといった目標でもいい。1人だとつらい勉強でも仲間がいれば目標に向かえることもある。なりたい自分を応援できる場所でありたい」と話している。

 10日までプレオープンとして無料開放。入会金は5000円(1月末まで無料)。レギュラー会員(平日午後5〜9時、土日祝日は午前10時から利用可能)は月額7800円。時間制料金や高校生料金などの設定もある。毎月第2、第4火曜日休業。問い合わせは同店(電話0138・83・7136)へ。 (今井正一)


◎誘客へPR作戦展開 カタログやツアー充実

 【青森】青森市の新町商店街振興組合(成田雄一理事長)は、各店の商品やサービスを紹介する観光客向けのカタログを作製した。郷土料理や土産品店の情報を中心に掲載し、商店街の魅力を伝える内容。まずは函館、道南をターゲットとし、重点的にPR作戦を展開する計画だ。同組合では「県外、特に函館、道南の客を呼び込んで商店街を盛り上げたい」としている。

 同組合は毎年商店街のカタログを発行しているが、観光客向けを作製するのは今回初めて。2016年3月予定の北海道新幹線開業を見据え、県外からの集客アップを目指す。

 カタログのタイトルは「しんまちの逸品・旅人版」で、3万部作製。40店の商品やサービスを掲載した。観光客向けのため、これまでのものよりホタテ料理などの郷土料理や、カシス羊かん、津軽塗りのはしといった土産品などを多く紹介。そのほか、腕時計の電池を交換する店、薬局など旅の途中のトラブルに対応するサービスも載せた。

 また、同組合が行っている「商店街お店回りツアー」の情報も掲載。店主が商店街を紹介し、まち歩きする取り組みで、今回のカタログ発行に合わせ、観光客向けの昼食付きコース(3時間)とティータイム付きコース(2時間)を用意。同組合の堀江重一事務局長は「店主のガイドで商店街の裏側まで楽しんでほしい」とアピールする。

 函館、道南地域でのPR作戦は、旅行会社の調査で青森を観光したいと答えたのが函館市民が一番多かったからという。フリーペーパー「函楽」やテレビ、ラジオなどで集中的に宣伝する予定。そのほか、駅前大門の都心商店街振興組合の加盟店にも置いてもらい、買い物客にアピールする。堀江事務局長は「手に取ってもらい、観光の際には商店街に立ち寄ってもらいたい」と話している。 (松宮一郎)