2014年3月19日 (水) 掲載

◎公示地価、道南は上昇地点ゼロ

 国土交通省は18日、2014年公示地価(1月1日現在)を発表した。渡島管内の1平方b当たりの平均地価は4万600円、平均変動率はマイナス2・6%で23年連続の下落となった。同管内の地価トップは函館市本町32の13の「ピア21」(商業地)で、19万4000円。桧山管内の平均地価は1万7900円(平均変動率マイナス4・5%)と14年連続で下落した。今年は渡島島で83地点、桧山で9地点を調査し、上昇した地点はゼロ。91地点で下落した。(鈴木 潤)

 渡島管内の住宅地平均地価は3万300円で、平均変動率はマイナス2・4%と15年連続の下落。商業地は6万200円で、同マイナス3・1%と23年連続で下がった。改行 函館市の商業地平均価格は6万8300円で、同マイナス2・3%、住宅地が4万800円で、同マイナス2・1%。ともに下落幅は昨年より縮小しているものの商業地が6年連続、住宅地が16年連続で下がった。

 地価1位の函館市本町32の13、「ピア21」の下落率は2・0%と下落の幅は前年から縮小。JR函館駅前・大門地区にある若松町20の1、和光ビル(商業地)が12万2000円の2位で、唯一前年と同額だった。

 桧山管内は住宅地の平均価格が1万5400円で、平均変動率はマイナス4・4%と12年連続の下落。商業地が2万2900円で、同マイナス6・4%と14年連続で下がった。同管内の地価トップは江差町新地町50の1(商業地)の3万4300円。

 調査は渡島管内が函館、北斗、福島、木古内、七飯、森、八雲、長万部の2市6町で、桧山管内が江差、今金、せたなの3町で調査した。



◎イマジンホテル、「恋人の聖地」に

 プロポーズやデートするのにふさわしい場所を選定している「恋人の聖地」プロジェクトは、函館市湯川町の「イマジンホテル&リゾート函館」を新たに“聖地”に認定することを決めた。チャペルや足湯、海と函館山を見渡せる最高のロケーションが、カップルのロマンチックな雰囲気にぴったりと評価した。同ホテルは「宿泊、温泉だけではない湯川の新たな魅力、シンボルとして発信していきたい」としている。

 認定は4月1日付。「恋人の聖地」は、少子化対策、地域活性化策として2006年4月から展開。NPO法人「地域活性化支援センター」(静岡市、志垣恭平理事長)が全国の自治体・団体などから候補地を募り、ファッションデザイナーの桂由美さんら各界の著名人が選んでいる。これまでに全国で164カ所を認定。市内では港町3のフェリーターミナルも選ばれている。

 同ホテルは海沿いに立地し、絶好のロケーションも売りのひとつ。客室をはじめ、チャペル、足湯などで海と美しい夕日、函館山も眺めることができるのが特徴。チャペルは12年4月の開設以来、約250組が結婚式を挙げる人気ぶりで、足湯も宿泊客に好評。同ホテルはこれら自社の売りを湯川温泉街の活性化につなげようと、聖地に応募した。

 認定をきっかけに宿泊者しか利用できない足湯を、別のホテル・旅館の宿泊者、市民にも時間を限定して開放するほか、チャペルも自由に見てもらえるようにする計画という。

 また、関連した宿泊プランや婚活イベントなども企画する予定。中村直幹支配人は「見る場所、楽しむ場所が少ないと言われていた湯川の新しいシンボルにしたい。イメージを変えるきっかけになれば」と意気込んでいる。(松宮一郎)



◎JR江差線廃線後の路線バスに3町のゆるキャラ使用

 【木古内】JR江差線(木古内—江差間)の廃線後に運行される路線バスの車体に、同区間にまたがる3町の“ゆるキャラ”が使用されることが決定した。5月12日の初運行でお目見えする。

 運行は函館バスが担い、新たに導入される車両は3台。各車両の両側と後方に「キーコ」(木古内)、「カミゴン」(上ノ国)、「しげっち」(江差)が大きく装飾された3町それぞれのバージョンがあり、各町をPRしている。

 座席は運転士を含む33人乗り(座席18席、立席14席)で、体の不自由な人に配慮し、車いすの固定装置なども採用している。

 同線を巡ってはこれまで、廃止後に運行する路線バスにJR北海道が14年度から3年間で総額9億円を支援するとした覚書を、木古内、上ノ国、江差の3町で「JR江差線対策協議会」(会長・大森伊佐緒木古内町長)と結ぶなどし、バス転換が決まっていた。(小杉貴洋)


◎朝市〜ベイエリアの愛称募集に511点

 函館朝市からベイエリアへと続く道路の愛称募集の選考が18日始まった。市民から511点の応募があり、その中から50点ほどに絞った。来月にも選考委員会を開き、5月中に愛称を決定。命名式を行う予定だ。

 愛称を募集したのは函館国際観光コンベンション協会と函館市西部地域振興協議会で、対象の道路は函館朝市から国際ホテル、ベイエリアへ続く市道約1・5`。2年後に迫った北海道新幹線開業を見据えた事業として行っている。

 同協会は「観光客が函館駅を降り、ベイエリアに向かって歩く函館観光のメーンストリート。函館の第一印象を決める場所」と位置付け、愛称募集でイメージアップや整備に向けた市民の機運、歓迎ムードを高める。

 昨年10月から12月まで市民から愛称を募集。応募総数は511点で、「予想をはるかに上回る数」(同協会)だった。選考委員は大学教授や近隣町会の会長、函館市、函館商工会議所などから選んだ。この日市内のホテルで選考委員会が開かれ、作品を絞り込んだ。

 同協会新幹線プロジェクト会議の岩塚晃一リーダーは「函館観光のメーンストリートにふさわしく、函館の魅力を表すような名前を選びたい」と話した。(松宮一郎)