2014年3月29日 (土) 掲載

◎「桧山づくし弁当」試食会

 【江差】桧山管内7町の食材を詰め込んだ「桧山づくし弁当」の一般試食会が28日、町内で行われた。住民と関係者計80人が参加。アンケートを参考に新年度も改良を図り、来年のこの時期にはメニューを確定し、北海道新幹線開業1年前には関係機関へ売り込む。

 桧山振興局の独自事業。振興局各課と民間事業者が「桧山づくし弁当創作事業ワーキンググループメンバー」を組織、昨夏からメニューづくりに励んでいる。

 弁当は1000円〜15000円ほどの値段を想定した3種類。江差の「れすとらん津花館」(打越修社長)と上ノ国の宮寿司(宮上忠雄店主)、厚沢部の中国料理「彩風塘」(宮川朝広社長)が手掛ける。寒海苔ご飯やアワビ、フルーツポーク、サクラマスなど桧山ならではの味を提供する。

 講評で、北海道産品の商品企画・販売に関するコンサルタント業務などをこなす、フードプロデューサーの小畑友理香さんは「ぜいたくすぎて桧山の特長に乏しい。桧山を伝える目玉をつくってみては」。北海道食育コーディネーターの貫田桂一さんも「ぜいたくすぎる内容。ただ、とてもいいものができているので、どうやって売るかが大事」と助言した。

 年配の一般参加者は「改良の余地があり、商品化が楽しみ」と話していた。(田中陽介)



◎お湯で種もみ消毒、JA新はこだて

 【北斗】クリーンでエコなコメ作り―。JA新はこだて大野基幹支店(北斗市)の倉庫で、種もみの温湯(おんとう)消毒が始まった。通常の消毒剤に代わってお湯の熱を利用、安心・安全で環境にも優しい。

 苗を作る前に、稲の病気を防ぐため消毒する。導入4年目の今年は、同市を中心に管内他支店から請け負った「ふっくりんこ」「ななつぼし」「きらら397」「ほしのゆめ」「きたくりん」「ゆめぴりか」の種もみ3万5755キロを処理予定。減農薬米のきたくりんは作付面積の全量を温湯消毒する。

 殺菌装置に種もみを投入、60度のお湯に10分、5〜6度の冷水に4分それぞれ浸して無菌状態に。脱水、乾燥を経て農家に引き渡す。1日当たり2400キロを処理し、4月15日まで続く。同支店生産施設課の高松弘大さん(30)は「薬液使用が省け、廃液処理も必要ない。クリーンでエコな農業を実践したい」と話す。

 4月20日ごろから種まきが始まり、ハウス内で移植栽培用苗を育てる。(山崎大和)



◎中小企業家同友会支部、合同入社式

 北海道中小企業家同友会函館支部(高橋泰助支部長)の2014年合同入社式と新入社員研修会が28日、末広町の五島軒本店で開かれた。会員企業に入社する同期≠R8人が入社式に臨み、引き締まった表情で社会人の第一歩を踏み出した。

 中小企業は採用人数が少なく、独自に入社式ができないため、毎年会員企業が合同で行っている。高橋支部長はあいさつで「函館は人口減少の時代を迎えることになる。ただ、この大きな変化はピンチであり、チャンス。変化に対応する企業の中で頑張ってほしい」とエールを送った。

 新入社員の紹介では一人一人の名前が呼ばれ、力強く返事をした。道水の森村準一さん(23)が代表して決意表明。「社会人の生活に不安もあるが、今はそれ以上に希望で胸がいっぱい。地域のために全力を尽くします」と力強く語った。

 式終了後にはマナー教室もあり、参加者は真剣な表情で講師の話に耳を傾けていた。森町の製材業ハルキに入社した佐々木浩人さん(20)は「慣れないことばかりで大変だが、早く仕事を覚えるように頑張りたい」と意気込みを語った。(松宮一郎)


◎北斗市・高谷市長が2カ月半ぶり公務復帰

 【北斗】1月中旬から肺炎で入院治療していた北斗市の高谷寿峰市長(62)は28日、2カ月半ぶりに公務に復帰した。

 22日の退院後、初めて公の場に顔を出した。高谷市長は午前9時40分ごろ登庁。同日開かれた臨時市議会本会議に途中出席した。任期満了に伴う副市長の選任案について、自席で着席したまま提案説明した。原案通り可決したのを受けて、市長は同10時50分すぎ退庁した。

 長期の療養だったため、議場への入退場などは職員に付き添われ車いすに乗って移動した。復帰に際してのあいさつなどはなかった。

 31日以降、退職者や新採用職員の辞令交付などの公務があるが、現時点で市長が対応するかは未定。当面、病気で衰えた体力の回復を図りながら執務に当たる。滝口直人副市長は「入院前と変わらず元気。体力も時間がかからないうちに戻るはず」としている。(鈴木 潤)