2014年4月1日 (火) 掲載

◎消費税8%スタート 家計に負担ずしり

 消費税の税率が1日、5%から8%に上がった。1997年4月以来、17年ぶりの増税実施で、公共料金などが軒並み値上げとなる。家計の負担増大や事業活動への影響をはじめ、駆け込み需要の反動減も懸念され、地域経済にとって大きな打撃となりそうだ。増税直前となった3月31日は、各事業所で料金変更など準備作業に追われたほか、ガソリンスタンドなどでは駆け込みで給油する消費者の姿がぎりぎりまでみられた。

 JR北海道函館支社は31日夕方から夜にかけ、管内の各駅で運賃表の付け替え作業を行った。函館駅でも午後6時すぎ、改札前にある運賃表の上に新しい料金表を貼り付けていった。同社では最も距離が短い区間の運賃を160円から170円に上げる。函館―五稜郭は200円から210円になる。

 ガソリン価格は1日から一斉に5円ほど値上げとなる見通し。消費税の増税分に加え、地球温暖化対策税が1g当たり0・25円が上乗せされるダブル増税≠ニなるためだ。

 市内のガソリンスタンドには次から次へとドライバーが訪れた。アサヒ商会(函館市東山町)の亀田給油所でも終日給油する車で長い列ができた。同社は「各スタンドで先週金曜から駆け込みで混雑が続いている。多くのドライバーが満タンにしていく」とする。

 今夏の経済情勢を踏まえ、1年半後の2015年10月にはさらに税率を2%上げ、10%にする予定だ。函館消費者協会は「これから先は消費者一人一人が物価の動向、価格を冷静に分析、見極めることが重要。計画的な消費や購入を」としている。 (松宮一郎)



◎国内最大級の風力発電 営業運転を開始

 【上ノ国】電源開発(Jパワー)が100%出資する「ジェイウインド」(東京、林田博社長)が上ノ国町夷王山(標高159b)で手掛ける国内最大級の風力発電施設「上ノ国ウインドファーム」が3月31日、営業運転を始めた。同社によると、年間発電量は約7280万`h時で、一般家庭の約2万世帯分の年間消費電力をまかなえるという。すべて北電に供給する。

 国内最大級の風力発電で、風車12基(出力計2万8000`h)。夷王山の八幡牧野内に設置し、風車1基の最高地点は127・5b。2012年9月に着工、13年12月から試運転に入っていた。総事業費は約80億円。

 同社が手掛ける風力発電は上ノ国の運転開始で道内5地点目、全国では19地点目となり、総出力は38万860`hになるという。

 同社は「順調に計画が進んだ。今後もCO2を排出しないクリーンエネルギーの着実な運営を図り、新たな風力発電地点の開発にも努めていきたい」としている。上ノ国町の現地で17日に竣工式を予定している。 (田中陽介)



◎春採りコンブ 台湾へ初輸出 石田水産製造

 養殖マコンブが成長しきる前に水揚げする函館産「春採りコンブ」が3月31日、初めて台湾に輸出された。石田水産(石田司社長)製造のボイル塩蔵品「御刺身(おさしみ)昆布」で、台湾でサラダなどに利用される。

 函館魚市場(松山征史社長)を経由して800パック(1パック170c入り)、136`を横浜港から船便で送った。台北市内で飲食店6店舗を展開する食品会社に納入、柔らかい食感を生かしサラダ食材として使う。

 台湾では、ワカメを食べる習慣があり、春採りコンブをワカメ感覚で楽しむもようだ。函館地域産業振興財団によると、昨年10月にシンガポールで開かれた日本食品総合見本市でも、台湾と同じようにワカメを食べるタイの業者から春採りコンブについて大きな商談があったが、供給量の問題で成立しなかった。「ワカメより食感がいいと好評価を受けた」と同財団。

 石田水産の担当者は「台湾で需要があれば、今後も出荷したい」と意欲的。産学官連携事業「函館マリンバイオクラスター」の成果で、市内2社が春先に収穫してボイル塩蔵品を生産。同財団は「別のルートでも輸出の可能性を探っている」としている。(山崎大和)


◎全国高校選抜ラグビー ラ・サール初戦黒星

 【埼玉】第15回全国高校選抜ラグビーフットボール大会(日本ラグビーフットボール協会、全国高体連主催)2日目は3月31日、埼玉県熊谷市の熊谷スポーツ文化公園熊谷ラグビー場で予選リーグ計15試合が行われ、北海道第2代表のラ・サールが初戦で九州第2代表の筑紫(福岡)と対戦し、7|53で敗れた。

 ラ・サールは1967年の創部以来初の全国大会出場。強豪校に向かい落ち着いて試合を展開。相手に前半から点を重ねられたが、最後まであきらめず、後半23分に1トライを返した。会場は桜が満開で、強風が吹き付ける中、駆け付けたOBや後援会などが声援を送っていた。

 予選リーグは3日まで(2日は休み)、各校3試合を行う。 (山崎純一)