2014年4月11日 (金) 掲載

◎函館けいりん開幕 道内初「ガールズ」も

 本年度の函館けいりんが10日、市営函館競輪場(金堀町)で開幕した。道内初となる「ガールズケイリン」も実施され、待ちかねていたファンが選手の力走に歓声を上げていた。

 開幕戦は「FMいるか杯争奪戦」(FUナイター、12日まで)。ガールズケイリンは第6、7レースで、スタートする同6時ごろには855人が来場。この日は強風のため、ガールズ特有の後輪がディスクホイールではなく、一般的なホイールが使われた。同競輪場によると、2レースの売り上げ合計は2807万6200円で、他場で開かれるガールズとほぼ同じという。

 今年の函館けいりんは10月下旬までの52日間。4月19日から「第9回藤巻兄弟杯争奪戦」(FTナイター)、6月23日から「ノースランドカップ」(同)、7月26日から「函館競輪開設64周年記念競輪」(GV)などが目玉レースとして開催される。ガールズは6、9月にも開かれる。イベントも多彩で、6月にはご当地キャラで人気の「ふなっしー」が登場予定。(小杉貴洋)



◎白カブ甘みたっぷり 出荷始まる

 【北斗】ハウス栽培の白カブの出荷が、北斗市内で始まった。春の陽光を受け、甘みたっぷりに育ったカブが次々と顔を出している。

 市内開発の小山内吉美さん(62)方では、9日から収穫・出荷作業を開始。ハウス3棟(約10アール)で昨年12月に種まき、マルチやトンネルを使い約100日かかって収穫を迎えた。

 収穫後は水洗い、選別して10キロ入り段ボール箱に入れて出荷。JA新はこだてを通じ、札幌を中心に市場出荷している。

 小山内さんは「生育は平年並み。本州産に比べて柔らかく甘みもあるので、多くの人に食べてほしい」と話す。浅漬けにしたり、スープの具材にしたりと用途が広い。

 市野菜生産出荷組合白かぶ部会(五十嵐元部会長)の14戸が生産。出荷は5月末まで続く。(山崎大和)



◎石垣崩落 他部分にも危険箇所 どうなる野外劇上演

 築造150周年の節目を迎える国の特別史跡・五稜郭跡内堀の石垣が一部崩落したことを受け、函館の夏の一大イベント「函館野外劇」の上演が危ぶまれている。野外劇の舞台となる場所を含む石垣部分に膨らみや欠けなどの危険箇所が見つかったためだ。市教委は主催者のNPO法人市民創作「函館野外劇」の会(中村由紀夫理事長)に対して上演が困難な状況であると指摘し、同NPOは郭内での場所の変更など別の方法を検討する。

 今年で第27回を迎える市民創作イベントで、総勢5000人超の市民によって上演される。

 市教委によると、3月27日に郭内南東部の石垣が幅約10メートル、高さ2メートルにわたって崩落。詳しい原因を調査中で、一部の立ち入りが禁止となった。今月8日には文化庁や道教委などの視察が入り、野外劇で舞台を設営している石垣部分にも危険箇所が見られたため、立ち入り禁止区域を拡大する考えだ。今後は専門家らと協議の上で修繕していく。

 これを受け、市教委は10日、同NPOと会談。「危険性があり、安全性確保のためにもこの場所での上演は難しい」と説明。同NPOも理解を示した。郭内上演については、計画書を提出した上で市教委などが検討し、可否を決める。

 同NPOによると、現段階では、これまで内堀に設営していた舞台を、郭内奉行所裏に設置しようと考えている。水がないため、船を浮かべられないなど演出にも変更がいる。また、観客の収容数も従来の1500人を下回る見通し。

 里見康彦事務局長は「函館の歴史や文化を伝えるため、多くの人に支えられてきた。今年もどうにか五稜郭で上演したい」と話す。

 初日上演(7月11日)には既に約600人の予約が入っており、開催を待ち望む声も大きい。里見さんは「質を落とさず、函館ならではの野外劇を届けたい。1日も早く動きだすことが必要」としている。(虎谷綾子)


◎キャラバンカーで薬物乱用防止訴え

 子どもたちに麻薬の恐ろしさを伝えようと、麻薬・覚せい剤乱用防止センター(東京)は10日、北海道のライオンズクラブに「薬物乱用防止キャラバンカー」を寄贈した。

 函館海峡ライオンズクラブ薬物乱用防止委員会の川村泰章委員長が代表して受け取り、機能の説明を受けたほか、市教委の山本真也教育長にキャラバンカーを披露した。

 車内には、精巧な作りの麻薬の標本や、薬物乱用が心や体に与える害の解説パネル、クイズ形式で学べるシステムなどがある。バスの外側にも、映像が見れるモニターや、キャラバンカーで学んだ記念に写真が撮れる設備があり、子どもたちが楽しみながら学べるよう配慮されている。

 山本教育長は「ライオンズクラブの皆さんは日ごろから講演などで啓発に力を入れているが、今後ますますの活躍を期待したい」と話し、川村委員長は「薬物への正しい知識を持ってもらい、もしものときに断る勇気を育てたい。キャラバンカーを活用し、薬物防止に力を入れていきたい」と意気込む。7月からの稼働を計画しており、市と連携を深めながら市内の小中学校で活動していくという。(虎谷綾子)