2014年4月18日 (金) 掲載

◎春の恵み アサリ漁解禁 上磯郡漁協

 【北斗】上磯郡漁協(山崎博康組合長)のアサリ漁が17日、北斗市内の館野—矢不来間の海岸沿いで始まった。

 アサリ漁は毎年4月中旬から国道228号沿いの海岸で行っている。この日は青空の広がる穏やかな天候の中、漁業者約40人が午前9時半から漁を開始。スコップやくま手を使って石をかき分け、埋もれたアサリを一つひとつ採取していた。

 アサリは例年並みの4a前後まで成長しており、漁業者は「天気に恵まれてよかった。まだ漁を始めたばかりだが、初日としては悪くない漁獲量」と話していた。

 同漁協によると、初日のアサリの漁獲量はおよそ110`。砂出しをした後、パック詰めされ、21日からしんわの湯(市東前85)で販売されるほか、順次市内のスーパーなどでも売り出される。

 アサリ漁の漁期は6月初旬までで、主に干潮になる午前中に行われる。今期は昨年と同程度の約2dの水揚げを見込んでいる。 (野口賢清)



◎「スパ・ヴィサージュ」2年連続全国大会へ

 函館市湯川町1のエステティックサロン「スパ・ヴィサージュ」が21、22日に横浜市で開かれる「エステティックグランプリ」のフェイシャル技術部門に出場する。全国からエントリーのあった724店中20店に選ばれ、同大会への出場は2年連続。全国の頂点を目指し、スタッフ一丸で最後の仕上げに取り組んでいる。

 同大会は一般社団法人エステティックグランプリ(東京)が主催。昨秋から今年にかけた3度の覆面モニター調査で、総合的に評価の高い20サロンがセミファイナルに進出できる。同部門セミファイナルでは、各サロンの代表者20人が理論と技術審査に臨み、ファイナルの出場枠3枠を目指す。

 同店からは影浦一美さん(37)が出場し、当日は理論診査のほか、道産の植物などから抽出した化粧品を使う「ホワイトエステ」の技術を50分で披露する。1カ月ほど前から朝と夜に練習を始め、「北海道の四季をイメージしながら、技術や立ち振る舞い方など体に染み付くように練習している」と影浦さん。「支えてくれるスタッフの思いを背負い、たくさんの人にエステの魅力を伝えられるよう頑張りたい」と意欲を見せる。

 神崎光枝代表は「昨年のグランプリで全国1位に選ばれ、店の役割は何かと考えた時、北海道のホワイトエステを全国に発信していきたいと考えた。たくさんのエステティシャンに興味を持ってもらえる橋渡し役になれれば」と話している。

 21日に同部門セミファイナル、22日にファイナルがパシフィコ横浜で開かれる。 (平尾美陽子) 



◎昨年、函館市 融資制度 利用大幅増

 函館市経済部は2013年度の中小企業向け融資制度の利用状況をまとめた。運転資金や設備資金を貸し出す「一般支援資金」と「小口ファイト資金」の利用件数は12年度比127件増の413件、金額は同17億4972万円増の43億6872万円となり、各融資制度全体では約20億円の増加となった。建設業や小売業、サービス業を中心に利用が広まった。

 昨年度は中小企業金融円滑化法の終了対策として、経営改善に努める企業への優遇利率を設定、借り換え要件の緩和などの見直しを進めた。

 一般支援資金は仕入れ資金や決済資金、設備投資などに活用できる。運転資金として290件37億1428万円、設備資金として21件2億4160万円を貸し出した。小規模事業者向けの小口ファイト資金は102件、4億5027万円だった。

 業種別では建設業での利用が伸びていることから、公共事業の増加などを背景に資金需要が増しているとみられる。市商業振興課は「設備資金の利用が伸び、前向きな資金が増えた。優遇制度導入も市の制度のPR点になった」とする。

 また、新規開業者向けの「チャレンジ資金」は12年度比で10件増の13件の利用があった。業種も飲食店や小売店など幅広く、中心市街地活性化基本計画エリア内での優遇利率適用も5件あり、市内全体で開業意欲の高まりを期待できる結果となった。

 本年度からは従来の融資制度に加えて、青森側との企業間連携や、青森産の原材料を使用した食品開発、青函地域の活性化につながる企業活動などに融資する「青函地域活性化資金」を創設。一般資金と比べて、融資限度額の拡大や優遇金利を設定している。既に10件ほどの問い合わせが寄せられており、同課は「青函ツインシティの締結25年でもあり、民間レベルの青函交流を支援したい」としている。 (今井正一)


◎型枠大工養成科を新設へ 函館高等技専

 道立函館高等技術専門学院(水野司学院長)は本年度、一般求職者を対象とした型枠大工養成科を新設する。建設現場での職人不足に対応、初心者が基礎知識を習得して働くための足がかりとしてもらう。受講生(定員6人)を24日まで募集している。

 型枠大工はコンクリートを流し込むための枠を作る。北海道型枠工事業協同組合函館支部(小林伊佐夫支部長、8社)によると、道南での型枠大工人数は現在300人弱とピーク時より200人以上も減ったという。職人の高齢化に加え、北海道新幹線工事を含め仕事量が増えたためで「道南は人材の確保がより厳しい状況」(同学院)としている。

 訓練は同支部に委託し、受講無料。5月12日〜7月11日の2カ月間にわたって、学科と実技計240時間を受ける。学科では型枠施工法や図面の見方、実技では測量や型枠工事実習などの教科がある。取得資格はなく、コンクリート躯体施工業への就職を想定している。一人前になるには4、5年の期間が必要とされる。

 道内の他高等技専でも同様の動きがある。帯広が本年度から訓練をスタート、釧路も受講生を募集中。函館は書類選考により合格者を決める。

 小林さん(70)は「大変ありがたい。型枠大工の認知度が高まってくれればうれしい」と話す。問い合わせは同学院(TEL0138・47・1121)へ。(山崎大和)